ちょこっと❤ 楽しい 音楽授業

小学校 音楽授業の、楽しい工夫をご紹介。
遊びのように夢中になり、何度でも繰り返す学習活動。

筝を弾こう!   最初はグリッサンド

2016-02-06 14:57:02 | 筝演奏


先生「日本の楽器です。名前を知っている楽器、ある?」
児童 ポスターのところに来て、指さす。「三味線。」
先生「はい、三味線ですね。」クエスチョンマークが書いてある紙をはがす。
  『三味線』と書いてある。
児童 指さして「こと。」
先生「ことだね。『そう』とも言います。
児童 指さして「太鼓。」
先生「そう、太鼓だね。詳しく言うと『締め太鼓』。二学期に歌の伴奏に使ったね。
   もう一つの太鼓は、『大太鼓』または、『宮太鼓』と言います。」
児童 指さして「横笛。」
先生「そう、横笛だね。『篠笛』とも言います。こうやって、笛を横に構えて吹きます。
   あと一つ残ったね。この笛の名前は知らないかな?」
児童「・・・・」
先生 紙をはがして「尺八という名前です。みんなが吹いているリコーダーと同じたて笛です。
   だけど、穴の数を見て。裏の穴は一つで同じだけど、表は四つしかない・・・
   みんなよく、名前を知っていたね。
   今日は、この中の『筝』『おこと』を弾いてみます。
   『おこと』って言う方がなじみがあると思うけど、この形のおこと以外に『おこと』と呼ばれている楽器があるので、正確に言うと『筝』と言います。
   では、筝をもってきます。」


   準備室から筝を出してくる。
児童「わーーー!!」「大きい!!」
先生 裏側を見せる感じで縦に置く。
  「大きい楽器だね~。先生とどっちが背が高い?」
児童「筝!!」
先生「ホントだね~。先生も背が高いのにもっと高いね。180㎝くらいあるかな・・・
   裏側に、穴があるの見えますか?」
児童「二個ある。」
先生「二個、こことここにある。ここから、筝の音がこの箱の中で響いて、出てくるんだね。」
   裏側を向けたまま、弦をはじく。
児童「おおう・・」
先生「いい音だね~❤ 
   今、糸をはじいて音を出しました。糸の数は何本か知ってる?」
児童「5本。」「6本。」「10本。」「分からない・・・」
先生「みんなで数えてみよう。」筝の弦が張ってある方を児童に向ける。
  「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10・・」
児童「えーっ、まだあるのぉ!」
先生「11、12、13。13本ある。
   ヴァイオリンやチェロは、4本。ギターは6本。筝は、13本。多いね。
   共鳴胴と呼ばれるこの箱も大きいし、糸の数も多いね。
   この糸を爪をつけて弾きます。」
   筝を低い机または椅子にのせる。

先生「筝の爪を、爪のない方に付けます。」




先生「本当は、親指、人差し指、中指の3本に爪をつけますが、今日は、親指だけ、1本だけに爪をつけます。筝の爪はーーっ?」
児童「爪のない方につける!!」
先生「その通り。では、弾いてみます。聞いてね。」
  『さくらさくら』を弾く。
児童 耳をすまして聞く。拍手!
先生「拍手ありがとう。みんなもこの曲が弾けるようになります。
   今日は、初めてなので、『しゃらららん』を全員弾きます。」
   親指でグリッサンドする。
筝「しゃらららん♪」巾の糸から一の糸まで、グリッサンドする。
児童「わー、キレイ☆」
先生 筝の側面を見せる。
  「筝の箱の上は、まっすぐじゃない。分かる?真中が山になっている。見える?
   自分の体に一番近い糸から、ぐーっと上って、一番遠い糸まで、下りてくる。
   もう一回、やるよー。」見本をみせる。

先生「筝の爪はーーっ?」
児童「爪のない方につける!!」
先生「手前からーーっ?」
児童「上って、下りる!!」
先生「爪のサイズは8から15まであります。8が小さい、15が大きい。小さめの爪は、この缶、大きめはこの缶に入っています。弾いたときに抜けないように、親指にしっかりはまるものを選んではめてください。では、4列目から。爪を選んでつけた人からここに来てください。」



児童 爪をつけ、グリッサンドを二回ずつ弾き、席に戻る。
先生 様子を見て、次々児童を前に呼ぶ。
児童 全員、筝を弾く。


 調弦は、「さくらさくら」を弾く時のまま使う。



 筝の指導をするとき、児童が迷うことの№1が、爪のつけ方です。
教師が、こうつけるよと、さらっと言っただけでは、三分の一近くの児童が、爪のある方に筝の爪をつけます。トホホ・・・
 今回は、言葉で三回言い、絵でも示しました。でも、やっぱり、一人、爪の方につけていました。最初なので仕方ないですね。

 
 
 また、筝の指導をするとき、児童がなかなか身につかないこと№1は、糸をはじくのではなく、次の糸で止めることです。
 弦があると、どうしてもはじきたくなります。次の糸で止める感覚は、それまでの経験ではないことです。でも、この次の糸で止めることは、筝を弾く上でとても大切です。これができるようになると、指の力を効率よく糸に伝えることができます。



 今回は、筝のグリッサンドから始めました。グリッサンドは、糸をはじくのではなく、次々に糸を鳴らしていくので、『次の糸で止める』感覚を身に付けるには、いい方法だと思います。それは、自分の親指で、『向こう側に押していく』感覚です。
 今日は最初なので、グリッサンドは一気に巾から一の糸に向かいましたが、途中で止めて、またそこから続けることもやってみると、この感覚が磨かれるかもしれません。

 




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