渋谷ユーロスペースでその映画を見てきました。ミツバチの羽音と地球の回転。鎌仲ひとみ監督ドキュメンタリー作品です。
山口県にある祝島の住人が海を挟んだ向かい側の3キロ先、田ノ浦に原発(上関原発)が建設されると知ってからほぼ30年。若い人が出て行き老人ばかりになった島が、原発建設反対で必死の抵抗をしている。
ぎりぎりの生活でも、海で魚を捕り海岸でひじきを採り、山でびわやみかんを作り段々畑で豚を飼う。オーガニックな産物を都会に届け始めて島の暮らしも悪くないと思う島に戻ってきた人たち。海の人も山の人もこの島の生活を次の世代に残したい一心で原発の建設に反対している。

一転、スウェーデンでのルポ。持続可能な社会を目指した人口5000人ほどの村。風力発電をすすめ、廃材からのチップでわかした湯で村の家庭を温める集中暖房を導入することで、脱石油をほぼ実現した。風力発電は投資会社の仕事なので村人はお金を出していない。大都市ストックホルム。電気は自由化されてエコマーク(再生可能エネルギー)の電気を買うことができる。(日本では選べないと聞いた人が、目を見開いて自由化すべきだと言う)また、大口電気消費者の会社や役所などに省エネのハウツーを売る売電会社がある。この会社はこのサービスで電気の自由化によって競争する他社との差別化が可能となり、儲けにつながっているという。また、波の力による発電の研究も進む。代替エネルギーへの力の入れ方が違うのだ。原発は国民投票によって徐々に閉鎖をすすめることになった。
国に「環境裁判所」がある。開発には環境裁判所の許可が無くてはならない。先の村で建設中の風力発電。投資会社が19基必要という風力発電の風車を、建設地の希少動植物を知って10基に減らすよう命令した。

うらやましいぞ、スウェーデン。しかし、持続可能な社会であるべき理想からするとまだ5分の一だという。このスウェーデンでもまだ持続可能性を追求していない人の方が多いということになるのだろうか。
いまだに、原発による電力供給に力を入れている日本。スウェーデンからみれば、2倍の波のエネルギーをもち、地熱発電も太陽光利用もずっと有利なはずの日本が、いまだに石油利用を続け原発でまかなおうとしている。不思議。
祝島のめずらしくも30代のひとの話。どうして反対するのかという電話がかかった。自分たちの生活を守るためだと答える。そんな程度のことで反対してみんなの迷惑になっているのだといわれてしまう。「そんな程度と思える人が原発に賛成するのですね」
反対し続けるうちに時代の流れが変わって、原発が不必要になるようになるかもしれない。それを信じてとにかく反対を続けると語る漁師。船の上でつりあげた鯛をうれしそうに見せながら、「生涯現役ですよ」。「いいですね」と鎌仲さん。「いいでしょう」 (お)
山口県にある祝島の住人が海を挟んだ向かい側の3キロ先、田ノ浦に原発(上関原発)が建設されると知ってからほぼ30年。若い人が出て行き老人ばかりになった島が、原発建設反対で必死の抵抗をしている。
ぎりぎりの生活でも、海で魚を捕り海岸でひじきを採り、山でびわやみかんを作り段々畑で豚を飼う。オーガニックな産物を都会に届け始めて島の暮らしも悪くないと思う島に戻ってきた人たち。海の人も山の人もこの島の生活を次の世代に残したい一心で原発の建設に反対している。

一転、スウェーデンでのルポ。持続可能な社会を目指した人口5000人ほどの村。風力発電をすすめ、廃材からのチップでわかした湯で村の家庭を温める集中暖房を導入することで、脱石油をほぼ実現した。風力発電は投資会社の仕事なので村人はお金を出していない。大都市ストックホルム。電気は自由化されてエコマーク(再生可能エネルギー)の電気を買うことができる。(日本では選べないと聞いた人が、目を見開いて自由化すべきだと言う)また、大口電気消費者の会社や役所などに省エネのハウツーを売る売電会社がある。この会社はこのサービスで電気の自由化によって競争する他社との差別化が可能となり、儲けにつながっているという。また、波の力による発電の研究も進む。代替エネルギーへの力の入れ方が違うのだ。原発は国民投票によって徐々に閉鎖をすすめることになった。
国に「環境裁判所」がある。開発には環境裁判所の許可が無くてはならない。先の村で建設中の風力発電。投資会社が19基必要という風力発電の風車を、建設地の希少動植物を知って10基に減らすよう命令した。

うらやましいぞ、スウェーデン。しかし、持続可能な社会であるべき理想からするとまだ5分の一だという。このスウェーデンでもまだ持続可能性を追求していない人の方が多いということになるのだろうか。
いまだに、原発による電力供給に力を入れている日本。スウェーデンからみれば、2倍の波のエネルギーをもち、地熱発電も太陽光利用もずっと有利なはずの日本が、いまだに石油利用を続け原発でまかなおうとしている。不思議。
祝島のめずらしくも30代のひとの話。どうして反対するのかという電話がかかった。自分たちの生活を守るためだと答える。そんな程度のことで反対してみんなの迷惑になっているのだといわれてしまう。「そんな程度と思える人が原発に賛成するのですね」
反対し続けるうちに時代の流れが変わって、原発が不必要になるようになるかもしれない。それを信じてとにかく反対を続けると語る漁師。船の上でつりあげた鯛をうれしそうに見せながら、「生涯現役ですよ」。「いいですね」と鎌仲さん。「いいでしょう」 (お)