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まちだ ひろがりネット

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町田・生活者ネットワークの活動日記

専門医のお話~公開講座から

2011年02月26日 | 活動
紹介されて、第9回北里大学医学部同窓会による、市民公開講座に参加しました。専門医に聞く最新の医療、正しい知識という小タイトル、「これからの日本の高齢化社会を生きるために」という大タイトル。講演は2部ありました。

動けなくなってもすみたいところで暮らせる!という1部の講演は、亀田メディカルセンター(千葉県鴨川市)の在宅医療部長小野沢氏のお話でした。これまで介護の視点からの、住みたいところに住み続けるためにはというお話は聞く機会が少なからずありましたが、今回は医療の視点からのお話。終末期に最後は自宅で過ごしたいという希望は必ずかなえられるといいます。

「誰でも家に帰れます」
がん患者の末期。本人が希望して、しっかり覚悟(夜は独りで過ごす、その夜中に独りで息を引き取るかもしれないがそれでもいいという)をして、地域包括支援センターや訪問看護ステーションの手を借りれば大丈夫。そのほか、在宅療養支援診療所やケアマネさんのお世話を受ける方法もあります。医療費は入院よりもずっと安くすみます。(~がん末期で、余命も幾ばくも無い場合ですね。つぶやき)

 病院側から見ると、入院してくる患者は急性の状態にあり、2週間ほどで退院するというのが全患者の平均だそうです。検査入院や白内障の手術、さらには持病の悪化による入院というようなあらゆるケースの平均ということで、そういう見方をしたことが無かった私はなかなか数字の意味がつかめませんでした。その全患者のうち7割は急性の状態から以前の状態に復帰して退院、2割ほどは少しは改善しても要支援~介護度5の状態で退院することになるそうです。
 退院後、施設に行くか自宅に帰るかということですが、たいてい家族がいないと自宅には戻れないと思うものです。上記のように「誰でも家に帰れる」「覚悟さえできていれば」できるというお話には、すこし目が開かれました。

ちなみに亀田メディカルセンターは千葉県の外房、太平洋に面した浜辺に建つ、堂々たる病院です。北里病院より少し小さいとのことですが、、、。


第2部は認知症についての最新の医療、正しい知識。北里大学医学部神経内科教授望月氏。
実はとても眠くなってしまいました。講師が前もって「専門用語が多いが、しっかりついてくるように」と言ってくれたにもかかわらずとてもついて行けませんでした。切れ切れに目に入ってきたのは、認知症と診断される症状の原因は何十もあること。内臓の疾患(例えば肝臓)が遠因となった場合や、複数服用した薬の薬害によるものなどは治療可能のケースの認知症とのこと、すべての認知症が不可逆ではない、治療可能なものもあるということでした。

 認知症の症状を言葉(物忘れ、怒りっぽい、繰り返しが多いなど)にした画面を見ながら「この状態が生まれたときからという人は認知症とはいいませんよ(笑)、以前はそうではなかったという人がこうなった場合です」と何度かくり返し言葉を替えて話されました。つまり、変わった、という印象に敏感になれということです。認知症は原因によっては早期の治療で完全復帰も可能なケースもあり、そうでなくても薬類、治療法は日進月歩ですから、変だなと思ったらすぐ医者に看てもらうのが良いらしいと分かりました。みなさんも、気になる人のことを心がけて観察してみましょう。(お)