セッション2
小出裕章さん(原子力安全問題研究者/京都大学原子炉実験所助教)
核開発といい、原子力開発という。どちらも同じ核物質。
同じものの戦時利用か平時利用かの違いだけだと小出さんは強調する。
原発は単なる湯沸かし器、しかもとてつもなく大げさな装置。
その危険は推進派の科学者もよく知っている。
だから人口密集地には建てないことを決めた。
1955年12月31日の東京新聞に、当時の国民が原子力にかけた夢が記事になっている。
資源の枯渇を心配しなくてもいい原発は人類生存に不可欠。
電気料金は2000分の一
大工場も大煙突も貯炭場も不要
水も不要、従って山間僻地ではなくビルの地下室が発電所ということに。
すべてかなわぬ幻の夢であった。
しかも核廃棄物はどこへも捨てようが無い。とっておくなら1万年、10万年。
300年前は忠臣蔵の時代。いま、たった300年後を想像できるだろうか。
子どもたちを被曝させてはならないと声を大きく張り上げて訴える。
原発を選択したはずの無い子どもを被曝させてはならない。
(質問)メルトスルーしてそれが地下にまで沈み込み地下水と接して放射性物質を含んだ水蒸気が
地表に吹き出していると外国メディアが報じたが、ありうるか。
(答え)ありえる。それを心配して地下を保護しなくてはと言ったが、金がかかるのでやらない。
(質問)私は福島に住んでいるが、あのとき肌がぴりぴりして喉が痛かった。そういうことはあるか。
近所の赤ちゃんは水様の下痢がしばらく続いたという。
(答え)個人差の大変大きい話だが、化学物資過敏症とか、電磁波過敏症のひとがいる。
放射性物質に敏感な人がいるという可能性はある。パートナーさんも感じるというなら
その場所を離れた方がいいかもしれない。
(質問)ー元気よく手を挙げた男の子ーチェルノブイリと同じように福島でも奇形児が生まれる可能性はあるか。
細胞を傷つけるのはどんな種類の放射線か。
(答え)人間のDNAはエレクトロンボルトというごく弱い電気によって連絡しあっている。放射線のエネルギーは
十万倍も強いので、DNAは切れてしまう。奇形児は生まれても不思議ではない。
若い女性が「定年になってもこの運動をつづけてくれますか」と発言。
小出さんは笑って「いつまでできるかわからないけどできるところまでやります」会場はわっと拍手。
反原発の運動のあるところに馳せ参じた「熊取6人衆」。小出さんと同じ研究所の仲間たちだ。
なかなか止められなかった原発。忌野清志郎の「ラブミーテンダー」に力づけられたという。
小出さんは「ミュージシャンのような方に。とてもありがたいです」と。
講演会が終わってみなが帰る支度をするころ、小出さんの前には数十人の列ができていました。
にこやかに丁寧に話を聞いている小出さんの様子がいまでもまぶたに残っています。
(お)
小出裕章さん(原子力安全問題研究者/京都大学原子炉実験所助教)
核開発といい、原子力開発という。どちらも同じ核物質。
同じものの戦時利用か平時利用かの違いだけだと小出さんは強調する。
原発は単なる湯沸かし器、しかもとてつもなく大げさな装置。
その危険は推進派の科学者もよく知っている。
だから人口密集地には建てないことを決めた。
1955年12月31日の東京新聞に、当時の国民が原子力にかけた夢が記事になっている。
資源の枯渇を心配しなくてもいい原発は人類生存に不可欠。
電気料金は2000分の一
大工場も大煙突も貯炭場も不要
水も不要、従って山間僻地ではなくビルの地下室が発電所ということに。
すべてかなわぬ幻の夢であった。
しかも核廃棄物はどこへも捨てようが無い。とっておくなら1万年、10万年。
300年前は忠臣蔵の時代。いま、たった300年後を想像できるだろうか。
子どもたちを被曝させてはならないと声を大きく張り上げて訴える。
原発を選択したはずの無い子どもを被曝させてはならない。
(質問)メルトスルーしてそれが地下にまで沈み込み地下水と接して放射性物質を含んだ水蒸気が
地表に吹き出していると外国メディアが報じたが、ありうるか。
(答え)ありえる。それを心配して地下を保護しなくてはと言ったが、金がかかるのでやらない。
(質問)私は福島に住んでいるが、あのとき肌がぴりぴりして喉が痛かった。そういうことはあるか。
近所の赤ちゃんは水様の下痢がしばらく続いたという。
(答え)個人差の大変大きい話だが、化学物資過敏症とか、電磁波過敏症のひとがいる。
放射性物質に敏感な人がいるという可能性はある。パートナーさんも感じるというなら
その場所を離れた方がいいかもしれない。
(質問)ー元気よく手を挙げた男の子ーチェルノブイリと同じように福島でも奇形児が生まれる可能性はあるか。
細胞を傷つけるのはどんな種類の放射線か。
(答え)人間のDNAはエレクトロンボルトというごく弱い電気によって連絡しあっている。放射線のエネルギーは
十万倍も強いので、DNAは切れてしまう。奇形児は生まれても不思議ではない。
若い女性が「定年になってもこの運動をつづけてくれますか」と発言。
小出さんは笑って「いつまでできるかわからないけどできるところまでやります」会場はわっと拍手。
反原発の運動のあるところに馳せ参じた「熊取6人衆」。小出さんと同じ研究所の仲間たちだ。
なかなか止められなかった原発。忌野清志郎の「ラブミーテンダー」に力づけられたという。
小出さんは「ミュージシャンのような方に。とてもありがたいです」と。
講演会が終わってみなが帰る支度をするころ、小出さんの前には数十人の列ができていました。
にこやかに丁寧に話を聞いている小出さんの様子がいまでもまぶたに残っています。
(お)