シネブログ

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『プラダを着た悪魔』

2007年06月30日 01時41分55秒 | 映画レビュー
原題:THE DEVIL WEARS PRADA
製作年度:2006年
上映時間:110分
監督:デヴィッド・フランケル
出演:メリル・ストリープ 、アン・ハサウェイ 、エミリー・ブラント 、スタンリー・トゥッチ 、エイドリアン・グレニアー 、トレイシー・トムズ
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
大学を卒業し、ジャーナリストを目指してニューヨークへとやって来たアンディが就いた職業は、一流ファッション誌 “RUNWAY”の編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。オシャレにとことん疎い彼女は、それが次へのステップになればという程度に考えていた。だから、ミランダが何者かもまるで分かっていなかった。彼女こそは、その絶大な影響力に誰もが恐れおののくファッション界のカリスマだった。朝も夜もなく四六時中浴びせられるミランダの理不尽な命令に、いつしかアンディの私生活はめちゃくちゃに。恋人ネイトともすれ違いが続いてしまう。こうして、早くもくじけそうになるアンディだったが…。



コメント:
タイトルに『プラダを着た悪魔』と付いているだけに、”プラダ”を中心として観るのか、”悪魔”を中心に観るのかで本作の後味が変わってくることだろう。

もし”プラダ”を中心にして観た場合、ファッションに全く興味がない僕のような人間からすればちょっと退屈な映画かもしれない。実際、劇中で出てくる数々のファッションも、どれがプラダなのかすれわからないのだから…情けないものだ。とはいえ、アン・ハサフェイらが着こなした衣装姿を見れるだけで男としては十分満足な内容である。ブランドものに興味がある人であれば、より本作を楽しめるということがいえるだろう。

僕はどちらかというと”悪魔”に重点を置いて観た。正直、本作でいう”悪魔”が実際何を指しているのかはわからない。メリル・ストリープ演じる一流ファッション誌“RUNWAY” の鬼編集長ミランダを指すのか?それともファッション界を裏で牛耳る世界中のカリスマ全てを指すのか?見方は人それぞれだと思う。社会人としてまだ2年目の僕からすれば、ファッション界というひとつの業界を例に、おもしろい裏社会を見せてくれたなというのが率直な感想である。

僕はエリート路線からは程遠い人生を送っているためアン・ハサウェイ演じるアンディのような頑張りは絶対できないとはっきりいえる(笑)もし自分の会社にミランダのような鬼上司がいたら絶対耐えられないだろうなぁと思いながら鑑賞していた。だからといって、のほほんと仕事をさぼってるわけではないので悪しからず。僕も小さいながらも夢は持っているので、アンディの一生懸命な姿には心を打たれた。

ちょうど先程、お気に入りレビュア諸星大五郎さんの『トキワ荘の青春』のレビューを読んで”夢”というものについて考えさせられたところだ。たとえどんな夢だろうが、小さな積み重ねがあってこそ夢の実現への第一歩なんだということ。周りから評価されることが夢ではない。自分の夢に向かって努力することが一番大事である。どんなに辛いことでも若いときに苦しみぬくことで道が開けるのだということに気付かされた。

そういった意味でも、本作のアンディはまさに自分の夢に突き進む若者そのものだと思う。ファッションにも興味がないのに偶然採用され、自分の夢とはかけ離れた雑用ばかりやらされるが、一度掴んだ大チャンスを自分の夢へと繋ぐ様は、僕のような若者からすれば憧れの的である。

”夢”はブランドじゃない

どんなに地味な夢でもそれを叶えたいという意志が大事である。夢もファッションと同じで、見た目だけでなく信念を持ってやり遂げるからこを美しく見えるのだと思うのだ。

本作は、昔の自分の夢を忘れかけてる人、またこれから夢を追いかけていく人にオススメしたい一本だ。


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