天使の図書館ブログ

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Love Story~あとがき~

2011-10-17 | 創作ノート
 ※使用させていただいているイラストは、幻想素材サイトFirst Moon様のものです。利用規約を守らず転載or再配布したりされないよう、よろしくお願い致します。


「Love Story」、今日で連載終了しました♪(^^)

 ここまでおつきあいくださった方、本当にありがとうございましたm(_ _)m

 あとがきでこういうことを書くと、ちょっとがっかり☆される方がいらっしゃるかもしれないのでアレ(どれ?)なんですけど……まあわたし、基本的に医学的知識なんて持ってない人間です

 なので、目の病気にどういったものがあるかとか、「見え」に困難を抱える方の状態について、本当に正確に表現してあるのかと聞かれると、全然自信はないというか(^^;)

 わたしがこの小説の中で書いたことというのは、ある視覚障害者さんの施設で見たり聞いたりしたことの寄せ集め……みたいなものだといっていいと思います。

 そこで会った何人かの子に対して、受けるものが物凄く大きかったことに対する、その反動としての揺り戻しというか、そうしたことが基礎にあって、たぶん書くことになったのかな、というか。

 といっても、別の記事でも書いたとおり、思いつくと同時に「すぐ書こう!」とか、そういうふうには実は全然思えませんでしたww

 わたしが自分で小説を書こうとする場合――大抵、元になったニアミスするような経験っていうのは、経験したあとすぐ小説の中にそれを取り入れる……みたいな方法で書いたことって、基本的にはほとんどないです

 もうほんと、それが過ぎ去って忘れそうなくらいの頃に、記憶の野原にぴょこ!っとそれが出てきて書くようになるとか、そういうパターンのほうが多いかな、なんて。

 でも今回は、「書けばまあ、それなりにいい話かなあ」とは思いつつも、内容が内容なだけにちょっと迷っていたところ……ある日、とある夢を見たことによって、「書いてみよう!!」と心に決めた、といった感じでした。 

 わたしが先に書いた某視覚障害者さんの施設に行ってみて驚いたのは、完全に見えないという全盲の方の状態よりも、もしかしたらロービジョンの方のほうだったかもしれません。

 いえ、視野が狭いとか、拡大鏡を使えば文字が読めるとか、一応ある程度想像は出来るにしても……でも、わたしが笑ってるといった顔の表情はわかるけれども、顔全体はぼやけているとか、顔と本をめちゃめちゃ近づければ文字を読めたり、PSPといったゲームも出来たり、症状は人それぞれでも、本当は彼(彼女)にとって、世界はどんなふうに「見えている」のかなって、すごく謎が残りました

 そしてその時に思いだしたのが、昔何かで読んだ、ロービジョンの方のエッセイだったかもしれません。

 あんまり昔に読んだものなので、記憶としてあまりに断片的なんですけど――やっぱり、視野に<欠け>があると、知っている人と会った時にその方の姿が目に入らず、「無視された」といった誤解を受けることがある、ということでした。

 その後、事情を知ったその人から、平謝りに謝られたということだったんですけど、全盲の方などは白杖を持っているのですぐわかるにしても、ロービジョンの方って一見そうとわからないだけに、難しい問題があるのかなって思ったり。

 新しく会う人ごとに、実は自分は視覚に問題があって……って、説明するのも結構しんどいことなんじゃないかなって

 なんにしても、その施設でわたし、すごく自分的に信仰が進んだ気がしていますww

 ほんの数人の子なんですけど、あんまり心の綺麗な子に出会ったことで――本当に、心をぐっさり刺されるくらい、深い感銘を受けたとでもいえばいいか(^^;)

「ああ、そっか。神さまが欲しいのって他でもない<これ>なんだ」っていうのを、物凄く感じました。

「彼らの白さに比べたら、わたしたちの日常の白さなど、どれほど汚れて見えることでしょうか」とでも言ったらいいか……神さまの基準がもし、彼らの心の綺麗さだったら、わたしはたぶん死ぬまでそこに到達できないだろう、とすら思ったので(ちなみに、「  」内の言葉はディキンスンの詩のもじりです^^;)

 でも、そうした「心の綺麗さ」といったものは、大抵の場合、「この世の汚れ」みたいなものに負ける運命にあるんですよね。

 彼らがこれから、いわゆる健常者ばっかりの一般社会へ出ていった場合……今持っている純粋さが少しずつ損なわれたり磨り減ったりしていくんだろうか、と思うと、なんだかすごく胸が苦しくなったり

 そんなわけで、今は「目が見えなくても出来る仕事」とか「視覚に問題があっても出来るお仕事」っていうことに、すごく興味と関心を持っています。とにかくそこで働いていれば安心で、きちんと賃金も保証されて、仲間と一緒に楽しくお仕事できるみたいな環境が、すべての視覚障害者さんに実現したらいいのにな、と思うので(理想論☆)

 そして、そういうところからはじまって、もし仮に人間の目が誰も見えなければ、そもそも人種差別も戦争自体も起きたりしないんだろうなあ……なんていうことまで考えてしまい、本当に今もなんだか魂がグラグラ☆揺れてる感じがします。

 そこでこの<揺れ>が少しはおさまればいいかな、なんて思ってこの小説を書いてみたんですけど、やっぱりどうも余震が続いているので、今は点字で詩集なんぞ作ったりしてる最中なわけです(^^;)

 なんだか話の半分以上が「Love Story」本編と関係ないことばっかでアレ(どれ?)なんですけど……自分で小説書いてて泣いたのは、探偵Lのイギリス篇書いて以来かなっていう気がしたりww

 その他、色々なところで粗の目立つ小説ではあるんですけど、もし誰かにとって何か少しでも感じるところがあったとしたら、作者としては本当にすごく嬉しいです

 最後まで読んでくださった方、あらためてありがとうございましたm(_ _)m

 それではまた~!!





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