ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

69.引き際

2017-03-16 23:04:21 | シニア 人生100年
 定年後も長く働くことや、生涯現役を目指すシニアが増えている。内閣府の「高齢期に向けた『備え』に関する意識調査」によると、4人に1人は「働けるうちはいつまでも」と考えており、約半数が70歳以上まで働きたいと考えている。また、シニアの働く動機には、健康や社会とのつながりを保つための他に、「生活のため」という本音も少なくない。
 
 定年後をどのように送るかは人それぞれの自由であるし、個人の価値観や事情もあるだろう。健康や社会とのつながりのために働けるうちは働くという考えも、理解できるし共感できる。一方、いつの世もどこの世界もそうなのかもしれないが、「まだまだ働いてほしい」と思うシニアと「そろそろ引退してほしい」と思うシニアがいることも現実だろう。その違いは何か。一概には言えないが、「自己中心」か「自利利他」かの違いが大きいと思う。
 
 創業者や政治家ならともかく、一組織人や個人事業主などの立場でいつまでも後進に道を譲らず、自分に都合のよい主張ばかりを頑固に押し通そうとすると、周囲から敬遠されてますます孤立するだけだ。勿論、そのような立場になるまでにはそれなりに努力や貢献もされてきたのだろうが、それはその人にとっての過去であり周囲の者の将来にとっては障壁となることもある。一方、「自利利他」の精神には、積み重ねて来られたキャリアの厚みが背景にある。歳を重ねてもなお粉骨砕身、自らの役割や責任を全うしようとされる姿勢には敬意を感じる。

 自分にもいずれ引き際がやってくる。まだまだ先のことと思うが、いつになるかはわからない。そろそろかと思うようになったら余裕を持って後進に道を譲り、すーっと跡を濁さず第一線から引き、見守り役になれたらいい。それまでは、いろいろな相手と協力し切磋琢磨しながら共に成長して行く謙虚さを大事にしたい。そんなことを想うこのごろである。

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