ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

30.問題は相談室でおきてるんじゃない

2016-07-02 11:33:02 | 生活 お金 ファイナンシャルプランニング
 相談室では、相談者の方の様々な話を聴く。仕事のこと、お金のこと、家族のこと、人間関係のこと、心の問題、生き方などいろいろな人生の問題や悩み、迷い、不安、不満、ただ聴いてもらいたいことなど、幅広さや深さも多様だ。問題はその人だけのものだから、同じような話でも百人百様である。

 相談を受ける側も人間だから、体調や気分のすぐれない時もあれば、問題や悩みを抱えていることもある。一定の資格やスキルは持っていても、相手の話の受け止め方や対応には、個性や価値観、経験の違いなどが表れることも多い。そう考えると、誰に話を聴いてもらうかということは、ひとつの縁のようなものだと思う。

 相談を受ける側には、原則がある。「問題の解決は、最後は相談者本人が決める」ということ。こちらはあくまで必要な情報やヒントを提供したり、考え方や行動に寄り添ったり、時に背中を押したりするような援助をする立場ということ。時には、アドバイスしたり、褒めたり、叱咤激励することもあるが、基本は本人の自己決定と自立を支援するスタンスだ。相手の長い人生の最後までは責任を持てないのだから、こちらの物差しで善悪や評価、可能性を決めつけることはしない。「カウンセリングがうまくいった」とか「自分が相手の問題を解決してあげた」などと得意になっている時こそ、ひとりよがりではないか、相手がこちらに合わせてないか、次も相談に来るかと振り返ってみる。

 相談者の抱える問題は、確かに相手の話の中に解決のヒントがあることが多いが、相手は相談室を出ると、現実の問題や職場や生活に向き合わねばならない。よって、こちらには一人で解決できない問題があるからこそ相談に来ているという現実への感性や、現場への想像力も必要だと思う。大切なことは相手に誠実に向き合い、傾聴し、自分のできる範囲を謙虚にわきまえて対応することだと思う。

 

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