みようみまね屋のスパイシーコロッケ買いに行っていいですか!?

ふつうの主婦が、色々思いついた創作話を書くブログです。

JUMPファンと、JUMPファンでない人への創作小話47

2017-09-20 13:14:59 | 日記

よかったら、読んでみてね

 

昔々あるところに、素直で優しくて、勇敢な男の子が住んでいました。

 

男の子はいつも、グリーンのベレー帽をかぶっていたので、みんなからは、「みどベレちゃん」と呼ばれていました。

 

今日は、ママに頼まれて、近くに住むおばあちゃん家にお見舞いに行く日です。

 

「3日間、おなか痛で寝込んでいるから、みどベレちゃん、お願いね」

 

と、ママ特製のパエリアを持たされて、みどベレちゃんは、張り切って外に出ました。

 

さっそく、3秒後に、みどベレちゃんは迷子になってしまいました。

 

弱冠4歳のみどベレちゃんは、ハンバーガー好きな男の子です。

 

でも、みどベレちゃんは、落ち着いて、文明の利器のスマホに呼びかけました。

 

「ぼくのおばあちゃん家に、連れてってください。」

 

すぐさま、おばあちゃん家が、35件ヒットしました。

 

とりあえず、一番近くのおばあちゃん家の、玄関のチャイムを押しました。

 

みどベレ「こんにちわ。おばあちゃん、大丈夫?」

 

おばあ「まあ、まあ、よく来なすったね。おはいり」

 

72歳くらいの、アフロヘアに、紫のサングラスの、大柄なおばあさんが、にっこりみどベレちゃんを招き入れました。

 

おばあ「その美味しそうな食べ物は?」

 

みどベレ「これは、パエリアっていう、混ぜご飯です」

 

はぐはぐ、ぱくぱく、げっふぅ~。

 

おなか痛だと思っていたおばあは、食欲全開で一気に完食し、食後の瓶ビールを飲み始めました。

 

みどベレ『やべえ、もしかして、本当のおばあちゃんじゃなくね?(心の声)』

 

おさな子の動揺に気が付いたのか、おばあはみどベレちゃんに、話を切り込みます。

 

おばあ「この混ぜご飯、おいしいね。舶来モノなんだべか?」

 

みどベレ「うん。スペインの料理だよ。今、ママのブームはスペインだから。パエリアに、ガスパチョに、フラメンコ」

 

おばあ「そうかそうか。じゃあお礼に、みどベレちゃんに、お昼をごちそうするべか」

 

そう言って、身軽に台所に立つおばあちゃん。

 

みどベレ『ぜってぇー、仮病使いやがった。まじうぜぇ(心の声)」

 

みどベレちゃんは、嘘や言い訳、不義理や不誠実を憎むときは、17歳のヤンキー風になるんです。

 

その時、リビングには、香ばしい、何かを炒めたおいしい匂いが漂ってきました。

 

小さい白いテーブルの上には、白いウインナーが乗っかった皿が置かれています。

 

そのウインナーに切り込みが入れてあり、数をかぞえると、10本の足のように見えます。

 

おばあ「はい。イカさんウインナーじゃ。めしあがれ」

 

みるみる顔が青ざめるみどベレちゃん。

 

みどベレ「これ、タコさんウインナーじゃない。赤くないし、足が2本多い」

 

弱冠4歳のおさな子にも、意地とこだわりがあります。

 

おばあ「えっ?2本多いのは、キライか?」

 

そう言って、また台所に入るおばあ。

 

外では、8月だというのに、うすら寒い空気が流れ、セミが申し訳なさそうに鳴いています。

 

みどベレ「冷夏もキライ。不じこもにがて。」

 

「不じこ」とは、3日前にママと一緒に観た、ビデオに出てた女の子で、容姿端麗、ナイスバディムンムンの女の子です。

 

4歳でも、もうすでに、自分のタイプをはっきりと自覚したみどベレちゃん。

 

きっと自分は、色は白くて、ぽっちゃりめの、純朴で、たんぽぽのような子が好きなんだろうなぁーと、1人ニヤニヤしてたら、また新たなランチメニューが、テーブルに置かれました。

 

白い大きめのお皿に、ジャンボメンチを器用に切り開いて、ご丁寧に、赤いケチャップで口元を飾っています。

 

みどベレ「これっ?え?もしかして」

 

おばあ「だだーん。おばあ特製、ジョーズ焼きじゃ。ホレ、口元の赤い血は、タバスコ入りケチャップで、なかなかのもんじゃろ」

 

その時、時空がゆがみ始め、

 

「上手にジョーズが上寿司をにぎった」

 

そんな誰かの声が聞こえました。

 

みどベレちゃんは、一瞬で、体中を電気が走ったような衝撃と恐怖で、泣きながら家に帰りました。

 

そのころ家では、食後のフラメンコをしていた、スペインかぶれのママのところに、Telがありました。

 

ママ「はい。あっ、おかあさん。みどベレ、そっちに行った?えっ、言ってないの。そう。じゃあまたね。」

 

スマホ神話のママは、慌てず、みどベレちゃんを待っていました。

 

(ピンポーン)

 

ドアを開けると、涙でぐしょぐしょの、でも、口の周りには、からーいタバスコ入りケチャップをつけた。みどベレちゃんが立っていました。

 

「It was strange, but it was delicious.(奇妙だけど、おいしかった)」

 

と、ひとこと言って、お昼寝をしに、2階に上がっていきました。

 

スペインかぶれママ「ふー、これで一大事解決。でも、なんかあの子、朝より、少し感じが変わったみたい。さあてと、フラメンコの続きしよ。」


前回は山田涼介くん編でしたが、今回は岡本圭人くん編です。

扇風機をつけると、必ず最初、そっぽを向かれているほうほうほでした

 

コメント
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