白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

予報では明日、数億の天使が降る

2009-06-14 | こころについて、思うこと
やっぱり僕は薔薇を届けたいのだと思う、 と、喉の底の水琴窟に、滴り落ちて、響く。 埋もれていく、埋もれていく、埋もれていく。 瑠璃光の寺の沈めるフィギュールの、 列柱回廊の、笑みを浮かべて銀傘を差す象眼猫。 埋もれていく、埋もれていく、埋もれていく。 床一面に散りかかった華の髪の死を一瞥もせず、 釉薬がかった肌をして、鏡のなかの女になる。 糸水銀、 . . . 本文を読む