去年は相棒の闘病で専門医だのちゃんとした病院だのによく通ったが、普通に生活していられたらそんな金のかかるところへは行かない。特にここは日本と違って、やたら検査だの薬だのと言わず本当に必要な治療だけ…という感じでとてもいい。
が、歯だけはどうにもならない。日本人は歯並びに無頓着だが西洋圏ではけっこう重要なことで、ここも同じ。虫歯も歯並び矯正もホワイトニングも、して当然…それも必要なら即!という感じである。
話はそれるが、こないだ誰かがイギリスでのコロナの話をしていて「どんだけマスクが嫌いなんだ!」と言っていたが、日本人の対サングラス感情とよく似ている。別にブツに責任はないし目的に合った使用は当然だが、自分はちょっと…とか悪い人っぽくなるとか人前では…とかいう感じ。
絵文字が本当の絵になる前の絵文字を見るとよく分かると、どこかで読んだ。アルファベット圏では :-) がスマイルで口しか笑ってないが、日本のは ( ^ ^ ) で目しか笑ってない。だから、ヒーローでもバットマンは顔の下半分丸出しで、忍者は口元を隠している。
そんなわけで、春に加入した高額医療保険に年2回クリーニングと検診がついている。日本だったらおそらく健康診断とかミニ人間ドックかなんかになるんじゃなかろうか。
歯の形を使ったロゴはよくあるが、ここのは歯ブラシ。チェーン店でメキシコ中の都市にあり、どの支店でもそのクリーニングができる。保険会社お抱えというか上手いこと保険会社を取り込んだというか。クリーニング自体は日本と変わらずだったが、面白かったのがレントゲン。
片方にフィルムを挟んで口の中に入れて、丸い輪っかを照射口?に当てる。
可愛くないですか? 初めて見たけど日本にもあるんだろうか。頭の周りをウィーンと回るやつが多いだろうけど、この撮るほうの機械はあると思う。何をどう色分けしてるのか、観察していてもよくわからなかったが、確かに角度と位置を決めるのは楽そうだった。
ちなみに保険に入る前は、隣村の歯医者に行っていた。ヤシの木が茂る一軒家、抗生物質の代わりにプロポリスを使うという、のんびりした歯医者である。
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続きまして、こないだエイに刺されたんだが、こちらは村の保健所で。村役場には、2年くらい前に24/7の診療所ができて救急医がいる…はずなんだが、行ったらいなくて近くの人に聞いたら時間外だと言うので、いつも降圧剤で世話になってる保健所に行った。
日本でいう国民健康保険の診療所で、田舎では各村にある。大都市圏だと企業とか公務員の健康保険に入ってる人の方が多いので、あまりない。
これはエイに刺されたときじゃなくて今朝撮った写真で、もうすぐメキシコの誇る死者の日なのでその飾り付けがしてある。奥の部屋の壁には、村の地図が貼ってある。室内サインは、スペイン語とマヤ語の両方。
保険料も診察料も薬代も無料で、のーんびり受付してくれて、のーんびり診察してくれる。いつも飲んでる降圧剤をもらうだけでも、ゆっくりおしゃべりしたりして、診察時間は20分くらい。受付は、こちらもおしゃべりしながら血圧と体重とウェストを計って15分くらい。相棒は、機械を使ってて手を切ったときに行って、やっぱり無料で縫ってもらった。
重病なら行きたくないけど。