二代目モニカの日々・・・ときどき俳句

【日々のいろいろ、十七文字の世界】二代目モニカです✨日々の出来事やときどき俳句も🐰

響焔2月号より~聰俳句観賞

2020年01月26日 | 俳句
今年度より

山崎聰名誉主宰の句を観賞する

「聰俳句観賞」のページを2年間

担当することになりました

こちらのブログでもご紹介したいと思います

響焔誌よりの転載です




雪の中子が子を連れて魚津駅

一読、雪国の駅で手を繋いでいる幼子が見える。姉と弟だろうか。仕事から帰ってくる親を迎えに来たのか。それとも姉弟で祖母の家に出かけて帰ってきたのか。雪国の一日は短い。午後三時ともなれば、雪が降る日はもうすっかり空は群青色だろう。「気を付けておかえり」と声を掛けたくなる...。
自解によると、全部フィクションだそうだ。「雪の中」も「子が子を連れ」も「魚津駅」もばらばらに見たのだそう。まさに俳句は事実を基にしたフィクションということか。
俳句のタネをしまっておいた引き出しを、開けたくなる何かのきっかけがありこの句ができたのだろう。それなのに現実のように味わえる。「魚津駅」が鮮やかだ。
読者は軽やかに心地良く、俳句によって騙された。



山崎聰名誉主宰近影

韓国・順天にて


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6 コメント

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おはよう♪ ()
2020-02-12 08:32:54
<子が子をつれて>が普通じゃないですね。
何か訳ありを匂わせていますね、しかも夏なら普通だけど北国の冬だと切羽詰まった感があります。
勉強になりました(*^^*)ポッ
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Unknown (モニカ)
2020-02-13 11:02:42
月さん、こんにちは♪

そうなのです。この句の一番すごいところはそこなのです。
と、いうことを、読んだ瞬間に思ったのに、いざ観賞文を書いていたら全然そこに触れずに終わってしまいました...
原稿を投函したあとに「しまった!」と気付いたのですが後の祭り。
月さんに一番いいところを読み取ってもらえて、この句を選んだ甲斐がありました。
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Unknown (大江深夜)
2020-02-15 19:02:11
モニカさんこんばんは。

雪の中子が子を連れて魚津駅

僕は実家帰りの子と孫を魚津駅に迎えに行った場面と読みました。
上五の「雪の中」が少々雑というか初心者風に感じましたが手練れのテクニックなのでしょうか。
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Unknown (モニカ)
2020-02-16 09:15:01
深夜さん、こんにちは♪

なるほど「子が子を連れて」を関係性と解釈されたのですね。
私は幼子ふたりが手を繋いでいる様子と見た方が「子が子を連れて」の表現が面白いものになると思いました。
読者によって取り方が色々とあって、それがまた短い詩の楽しさですね。
「雪の中」は、中七がこの句のポイントとなるので、上七はあっさりと処理したのかとも取れるかな。
昭和61年の作なので、もしかすると今なら違う言葉をもってきたかもしれませんね。
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Unknown (大江深夜)
2020-02-16 14:37:21
うーん、つまり

魚津駅子が子を連れて雪の中

いわゆる山本山の典型ではないかと…
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Unknown (モニカ)
2020-02-17 07:40:38
形としては山本山になるのかもしれませんね。
ただ「魚津駅」を上五に持ってきたときと、最後に持ってきたきた時の効果を考えると、単に入れ換えてもいい山本山俳句となるかどうか...
今度、ご本人にそのあたり突っ込んでみます。
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