国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の主催する第6回難民映画祭へ行って来ました。
とはいえ・・・
私が難民について知ったのは数年前。ニュースでみても遠い異国の地の話としてまさに右から左へといった感じで何も知りませんでした。
なぜそんな私が眠い目をこすり、なぜ観に行ったか?
それは、ドキュメンタリーにしろドラマにしろ、難民の側からの視点で描かれ、ニュースなどでは伝わらない、伝えられない本当の感情や出来事が描かれていると思うからです。
私は難民に関しての映画としては「ルワンダの涙・ホテルルワンダ」を見たのが最初です。この二つの映画を見て何も知らなかった自分がその虐殺に加担しているかのような印象を持ちました。
なにやってたんだと。
何もできないけど、知ることはできたはずじゃないかと。
胸を痛めることくらいできただろうにと。
そして・・・
一昨年のこの難民映画祭で観た「カンボジア-ある家族の夢」という映画でこんな悲しいことがあっていいのかと思いました。
せめて、知識として虐げられている人がこの世にはたくさんいることを知ることくらいはしなければ。
で、今回見に行ったのは「そのひとときの自由」という映画。
市ヶ谷にある(九段下のが近いかな)イタリア文化センターで観ました。
イラクから逃げてきた3組(1組の親子・親戚の子を預かった従弟・友人同士の男性)の難民の話です。
なんとか見つからずに国を抜け出しトルコにたどり着いた3組の難民。
国連に行き「難民認定を受けるといい」という情報を得てそれぞれに申請に向かう。しかしそこには申請の順番待ちに並ぶ長蛇の列と認定への高い壁が。
認定を受け無事出国する者、失意の中来た道を戻り帰国する者、道半ばで夢破れる者。
それぞれにストーリーがありますが、どれもあってはならぬストーリーです。
私はたまたま日本に生を受けました。
人権に疎い日本人は自らの幸福を改めて感じる必要があると思います。
For a Moment Freedom - A Film by Arash T. Riahi
2008年モントリオール世界映画祭 Golden Zenith賞(金賞)作品です。