京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

一灯

2018年09月03日 | こんなところ訪ねて
常照皇寺(右京区)の方丈を爽やかな風が吹き抜け、ロウソクの炎は心もとなく揺らぐ。鴨居の上に、ご本尊の釈迦如来像がお立ちです。

 
  自分がどれだけ世の中の役に立っているかより
  自分が無限に世に支えられていることが
  朝の微風の中でわかってくる            と、現代念仏詩人の榎本栄一さん。

人のために、などと声高な言上げが見苦しく思える。

「光は智慧を表す。
 智慧とは暗闇を照らす光です。
 智慧の光は外から得るものではありません。誰もが自分の内に持っているものなのです。
 それに火を灯す。
 自分の内にある智慧に気づくことが即ち火を灯すこと…。」 (『花のように生きる。』平井正修)

誰も参拝者のいない縁の端っこに腰をおろして、“作文”のまとめ方に思いを巡らしていた。皇室ゆかりの禅寺は哀しいほどに荒れている。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする