京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 茶摘みのまえに 

2011年05月02日 | 催しごと
          二宮尊徳さんの像
野にも山にも若葉が茂る… と歌われる季節になった。
ではあっても、まだこちらでは陽差しも気温も今ひとつ初夏の到来を感じさせるほどではない。

立春から数えて「八十八夜」は立夏の四日前、それが今日。となるとやはり、♪夏も近づく八十八夜、と言ってもおかしくはないわけだ。
宇治茶の輸出はキャンセルが相次いだというが、放射能の検出は全くないという。

今年で茶摘み歴14年という友人がいる。茶摘みが仕事となれば、首にタオルを巻いて汗を流し、「めっちゃえらいわ」と聞かされる。自分の仕事量に見合って報酬もあるので、頑張り甲斐があるのだろうが。そこに一年に一度、懐かしい顔ぶれが集まることの楽しさが加わると言う。大ベテランにとっては口も動くが手の動きも半端ではないようだ。この15日から一ヶ月余り、彼女は茶摘みに専念の季節となる。

その前にと、平安神宮に近い京都市勧業館で始まっている恒例の春の古書大即売会に一緒に出かけることになった。好きな書店をじっくり見ようと決めて過ごした。

帰り道の本屋さんで購入。 津村節子さんの『紅梅』を目当てに。
ご主人、吉村昭氏が書かれた『三陸海岸大津波』が緊急大増刷だとか。
「作家であること、夫婦であること、老いるということ、そして死についての重い主題を、さりげない淡々とした筆致でつづり、読む者の心に染み入らせる」ー 藤沢周氏の書評を読んでのこと…。
コメント (8)
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