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KYOKUKENZO'S WORKSHOP 2025

「道」は自ら切り開くもの。
他人の後追いは「道」にあらず。

サクラサク。

2025年03月29日 | 歳時記
「桜咲く」季節。

大学の
合格発表の季節である。

私の
4つ違いの次兄は
惚れ惚れするほど
実にアタマのいい人で

存命ならば今年
74歳になっている
はずの「夭逝」の人。

その兄が
大学を受験した当時
(約60年前)の制度は
今のものとは違っていた。

すなわち

国立大では
一期校二期校両方を
受けることができた。
研究者を目指す兄は
北海道大学理類に合格。
二期校は
父の願いもあって
H前大医学部を受験した。

父の願いは
息子が医者になって
くれることだった。

試験を終えて
札幌に帰ってきた兄は
あまり多くを語らなかった。

発表の日。
報告の電文は
Hサキジョウニ サクラサク。

兄は私に
その知らせを見せて笑った。

そのあと兄は父に
合格したことを伝えたが

初志貫徹
研究者の道を選ぶと
その場ではっきり申し伝えた。

父は笑顔でうなずいた。

その様子を
私は近くで見ていたが

両人とも
複雑な気持ちだったろう。

父の願いを
医学部合格という
結果で示した兄。

残念な気持ちを抑え
息子の固い意思を
受け止めた父。

この季節、
桜の花を見ると
あの時のことを思い出す。

心から尊敬する人。

立派な父だった。
そして立派な兄であった。kyokukenzo

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