梶本です。
本屋でぶらっと本を眺めていたら、「ドヴォルザークの音符たち」という本を見かけました。
ドヴォルザークっていわれても、みなさんピンとこないと思いますが、
19世紀に活躍したチェコのクラシック音楽の作曲家です。
たぶんドヴォルザークっていう名前は知らなくても、曲を聞いたら絶対わかります。
とーおきーやーまにーひーはおーちてー♪
そう、下校の時間の定番曲「遠き山に日は落ちて」ですが、
実はこの曲のメロディは、ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」の第二楽章のメロディなんです。
僕はこのドヴォルザークという作曲家が大好きなんです。
ドヴォルザークの魅力は、まずなんといってもメロディの美しさ!!
ドヴォルザークのつくった交響曲が、
チェコからはるか離れた異国の地JAPANとかいう場所で、なぜか第二楽章のメロディだけ抜かれて下校の音楽として愛用されている、
ということからも、ドヴォルザークのつくるメロディの普遍的な美しさがわかると思います。
ドヴォルザークってほんと美しいメロディが多いんです。
もう一つ大きな魅力として、民俗的な雰囲気、が挙げられます。
ドヴォルザークは19世紀のチェコの作曲家なのですが、
チェコという国は、長らくオーストリアのハプスブルクという王家によって支配されていました。
オーストリア帝国は、20世紀の初め、第一次世界大戦の終わりとともに崩壊し、チェコは晴れて独立を果たすのですが、
19世紀といえば、その直前、
民族運動が盛り上がり、長らくオーストリアによって支配されてきたチェコ民族が、その支配に気づき、オーストリアから解放されようと立ち上がろうとする、
そんな時代の作曲家なのです。
民族意識の高まりとともに、チェコやハンガリー、北欧やロシアといった国々では、
作曲家たちは、それぞれ自国の民謡や舞曲などをクラシック音楽に取り入れる音楽をつくるようになりました。
ドヴォルザークの曲は、曲のいたるところに独特なメロディやリズムなどが感じられ、どこか「チェコらしさ」を感じさせる曲となっています。
(僕は、チェコへは旅行で行ったことがありますが、その程度ですので、もちろん「チェコらしさ」なんてわかるわけありません。
ですが、どこか民俗的だな、と感じさせるなにかは確実にあります。)
冒頭に戻りますが、「ドヴォルザークの音符たち」という本を、僕は衝動買いしてしまいました。
この本は、池辺晋一郎という日本の作曲家が、「音楽の友」という雑誌で連載していたものを単行本化したもので、
ドヴォルザーク作曲の曲を、タイトル通りメロディなどの音符から考察していくという内容になっています。
といっても全く堅苦しくなく、すごくわかりやすい語り口で書かれていて、読んでいてすごくためになり楽しかったです。
ドヴォルザークの曲はよく聴きますが、普段、全く分析的に聴かないので、驚きの連続でした。
なにしろ、ドヴォルザーク交響曲第8番第四楽章の冒頭の印象的なファンファーレ、
これは直後の第一主題と関連したメロディというか音列であること、
さらにこの第一主題は、第一楽章の第一主題をもとにつくられていること。
よくよく考えてみれば当たり前なのですが、
そんなことにすら気づかないほど適当に聴いているので、もうこの本はほんとに1ページ1ページ驚きの連続です。
驚きの連続の中でも、とくに印象に残っているのは、アメリカ在住時代以前にも五音音階を基に作られたメロディが結構あるんだな、ということです。
ドヴォルザークは、アメリカ時代には五音音階の曲を多くのこしています。
ですが、実は、アメリカに行く前から、意外なことに西欧では珍しい五音音階のメロディが見られるのです!
まず五音音階の説明からします。
一般的に音階とは、ドレミファソラシの七音からなっていますが、五音音階というのは、ドレミソラの五音からなる音階のことです。
そして、これを基としたメロディとは、ドレミソラの五音だけを使って作られたメロディのことです。
実は日本の童謡・唱歌というのは、多くは五音音階になっています。
例えば、「春が来た」や「朧月夜」、「夕焼け」といった日本の童謡・唱歌の代表曲をピアノで弾いてみてください。
ほとんどドレミソラの五音しか現れないことがわかります。
ただ、「ふるさと」は、五音音階ではなく、普通の七音音階ですので、必ずしもすべての曲がそうというわけではありませんが。
五音音階というのは、日本以外にも世界各地でみられるのですが、あまり西欧の曲に使われることはありません。
西欧では珍しい、ですが、ドヴォルザークのアメリカ時代には五音音階の曲が多くみられる、
そのわけは、ドヴォルザークに住んでいたとき、民族音楽の吸収に熱心なドヴォルザークは、黒人霊歌の研究をしていました。
黒人霊歌というのは、現在のゴスペルのもとになるもので、五音音階なのです。
だから、アメリカ時代にかかれた曲、例えば交響曲第9番「新世界より」だったり、チェロ協奏曲だったりに、五音音階の曲が多いのです。
そのことは、僕もこの本を読む前から知っていました。
ですが、アメリカに行き黒人霊歌の研究をする前から、実はドヴォルザークには五音音階のメロディは多いのです!
このことをこの本で初めて知り衝撃を受けました。
ドヴォルザークがアメリカで五音音階を基に数々の傑作を残していますが、その萌芽は、アメリカに行く前からすでに彼に染みついていたものだったのです!
この本を読んで、ドヴォルザークの曲をより深く知ることができ、
なにより、ドヴォルザークのことがより一層好きになりました。
ドヴォルザークの曲はほんとにメロディが美しい曲ばかりです。
また、日本人にとってすごく聴きやすい作曲家だと思います。
というのも、先ほど五音音階の話をしましたが、五音音階というのは日本人に馴染みのあるものだからです。
ドヴォルザークのメロディは、とくにアメリカ時代の曲は、日本人と波長の合うものです。
交響曲第9番の第二楽章が、「遠き山に日は落ちて」としてどれだけ日本人に馴染んでいるかを考えれば一目瞭然です。
ぜひ一度、ドヴォルザークの曲を聴いてみては!?
本屋でぶらっと本を眺めていたら、「ドヴォルザークの音符たち」という本を見かけました。
ドヴォルザークっていわれても、みなさんピンとこないと思いますが、
19世紀に活躍したチェコのクラシック音楽の作曲家です。
たぶんドヴォルザークっていう名前は知らなくても、曲を聞いたら絶対わかります。
とーおきーやーまにーひーはおーちてー♪
そう、下校の時間の定番曲「遠き山に日は落ちて」ですが、
実はこの曲のメロディは、ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番「新世界より」の第二楽章のメロディなんです。
僕はこのドヴォルザークという作曲家が大好きなんです。
ドヴォルザークの魅力は、まずなんといってもメロディの美しさ!!
ドヴォルザークのつくった交響曲が、
チェコからはるか離れた異国の地JAPANとかいう場所で、なぜか第二楽章のメロディだけ抜かれて下校の音楽として愛用されている、
ということからも、ドヴォルザークのつくるメロディの普遍的な美しさがわかると思います。
ドヴォルザークってほんと美しいメロディが多いんです。
もう一つ大きな魅力として、民俗的な雰囲気、が挙げられます。
ドヴォルザークは19世紀のチェコの作曲家なのですが、
チェコという国は、長らくオーストリアのハプスブルクという王家によって支配されていました。
オーストリア帝国は、20世紀の初め、第一次世界大戦の終わりとともに崩壊し、チェコは晴れて独立を果たすのですが、
19世紀といえば、その直前、
民族運動が盛り上がり、長らくオーストリアによって支配されてきたチェコ民族が、その支配に気づき、オーストリアから解放されようと立ち上がろうとする、
そんな時代の作曲家なのです。
民族意識の高まりとともに、チェコやハンガリー、北欧やロシアといった国々では、
作曲家たちは、それぞれ自国の民謡や舞曲などをクラシック音楽に取り入れる音楽をつくるようになりました。
ドヴォルザークの曲は、曲のいたるところに独特なメロディやリズムなどが感じられ、どこか「チェコらしさ」を感じさせる曲となっています。
(僕は、チェコへは旅行で行ったことがありますが、その程度ですので、もちろん「チェコらしさ」なんてわかるわけありません。
ですが、どこか民俗的だな、と感じさせるなにかは確実にあります。)
冒頭に戻りますが、「ドヴォルザークの音符たち」という本を、僕は衝動買いしてしまいました。
この本は、池辺晋一郎という日本の作曲家が、「音楽の友」という雑誌で連載していたものを単行本化したもので、
ドヴォルザーク作曲の曲を、タイトル通りメロディなどの音符から考察していくという内容になっています。
といっても全く堅苦しくなく、すごくわかりやすい語り口で書かれていて、読んでいてすごくためになり楽しかったです。
ドヴォルザークの曲はよく聴きますが、普段、全く分析的に聴かないので、驚きの連続でした。
なにしろ、ドヴォルザーク交響曲第8番第四楽章の冒頭の印象的なファンファーレ、
これは直後の第一主題と関連したメロディというか音列であること、
さらにこの第一主題は、第一楽章の第一主題をもとにつくられていること。
よくよく考えてみれば当たり前なのですが、
そんなことにすら気づかないほど適当に聴いているので、もうこの本はほんとに1ページ1ページ驚きの連続です。
驚きの連続の中でも、とくに印象に残っているのは、アメリカ在住時代以前にも五音音階を基に作られたメロディが結構あるんだな、ということです。
ドヴォルザークは、アメリカ時代には五音音階の曲を多くのこしています。
ですが、実は、アメリカに行く前から、意外なことに西欧では珍しい五音音階のメロディが見られるのです!
まず五音音階の説明からします。
一般的に音階とは、ドレミファソラシの七音からなっていますが、五音音階というのは、ドレミソラの五音からなる音階のことです。
そして、これを基としたメロディとは、ドレミソラの五音だけを使って作られたメロディのことです。
実は日本の童謡・唱歌というのは、多くは五音音階になっています。
例えば、「春が来た」や「朧月夜」、「夕焼け」といった日本の童謡・唱歌の代表曲をピアノで弾いてみてください。
ほとんどドレミソラの五音しか現れないことがわかります。
ただ、「ふるさと」は、五音音階ではなく、普通の七音音階ですので、必ずしもすべての曲がそうというわけではありませんが。
五音音階というのは、日本以外にも世界各地でみられるのですが、あまり西欧の曲に使われることはありません。
西欧では珍しい、ですが、ドヴォルザークのアメリカ時代には五音音階の曲が多くみられる、
そのわけは、ドヴォルザークに住んでいたとき、民族音楽の吸収に熱心なドヴォルザークは、黒人霊歌の研究をしていました。
黒人霊歌というのは、現在のゴスペルのもとになるもので、五音音階なのです。
だから、アメリカ時代にかかれた曲、例えば交響曲第9番「新世界より」だったり、チェロ協奏曲だったりに、五音音階の曲が多いのです。
そのことは、僕もこの本を読む前から知っていました。
ですが、アメリカに行き黒人霊歌の研究をする前から、実はドヴォルザークには五音音階のメロディは多いのです!
このことをこの本で初めて知り衝撃を受けました。
ドヴォルザークがアメリカで五音音階を基に数々の傑作を残していますが、その萌芽は、アメリカに行く前からすでに彼に染みついていたものだったのです!
この本を読んで、ドヴォルザークの曲をより深く知ることができ、
なにより、ドヴォルザークのことがより一層好きになりました。
ドヴォルザークの曲はほんとにメロディが美しい曲ばかりです。
また、日本人にとってすごく聴きやすい作曲家だと思います。
というのも、先ほど五音音階の話をしましたが、五音音階というのは日本人に馴染みのあるものだからです。
ドヴォルザークのメロディは、とくにアメリカ時代の曲は、日本人と波長の合うものです。
交響曲第9番の第二楽章が、「遠き山に日は落ちて」としてどれだけ日本人に馴染んでいるかを考えれば一目瞭然です。
ぜひ一度、ドヴォルザークの曲を聴いてみては!?
また、かじぽんの新曲が完成したら、ぜひ一度お聞かせくだいさい!!