東京国立博物館で、開催中の特別展「和様の書」(9月8日まで)では、書とコラボした工芸品も楽しめますが、紙にも様々な工夫が見られ、書を引き立てる料紙の美しい色彩や装飾も素晴らしいです。
見出しの書は、前回のブログに続き、自宅に眠っていた料紙を引っ張り出して、図録を参考に書きました。
今回は、下絵が描かれた料紙に和歌が書かれた四季草花下絵和歌巻(江戸時代・本阿弥光悦筆)の拡大ページを色紙サイズに散らし書きしました。
三芳野乃 華の盛を 今日三礼盤 こし濃しら年尓 ハる可勢(ぞ)吹く
みよしのの はなのさかりを けふみれば こしのしらねに はるかぜぞふく
み吉野の花の盛りを今日見れば越の白根に春風ぞ吹く
前回の臨書は見れば見るほど粗が見えてしまい、UPするのをためらいましたが、今回のもそう変わりはないので、両方ともUPしちゃいました
いつも買っただけで満足してしまう図録ですが、こんなふうに利用してみるのもいいかなあ~と思います♪
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東京国立博物館では、9月8日まで特別展「和様の書」を開催中。
中国から伝わった漢字から生まれた仮名の古筆をはじめ、漢字と仮名が調和した和様の書が約150点展示されています。
そのうち約80点が国宝や重要文化財!
古典臨書のテキストになっているものも多く、見応えがあります。
見出しの書は、図録に載っていた寸松庵色紙(平安時代・伝紀貫之筆)から拡大版を臨書してみました。
としゆ支 あ支者支の花さ支尓介利堂可佐このを能へ尓い万や志可者なくら无
としゆき あきはぎのはなさきにけり たかさごのをのへにいまやしかはなくらむ
藤原敏行 秋萩の花咲きにけり 高砂の尾の上にへ今や鹿は啼くらん
読みづらいですが、花以外は全て仮名(かな)で書かれています。
仮名は、漢字一字一音で表現した万葉仮名が起源で、その漢字が簡略化されて成立しました。
万葉仮名は、漢字の音を借りているので借字とも呼ばれ、一音に対する借字は複数あります。
現代の平仮名は、その中の一字を字源としたもので、それ以外の仮名は変体仮名と呼ばれています。
仮名作品が読みづらいのは、この変体仮名が使われているからです。
上記の作品の釈文1行目の花以外の漢字は、変体仮名の字源です。
ちなみに、平仮名の字源の漢字は↓
あ(安)・い(以)・う(宇)・え(衣)・お(於)
か(加)・き(幾)・く(久)・け(計)・こ(己)
さ(左)・し(之)・す(寸)・せ(世)・そ(曽)
た(太)・ち(知)・つ(川)・て(天)・と(止)
な(奈)・に(仁)・ぬ(奴)・ね(祢)・の(乃)
は(波)・ひ(比)・ふ(不)・へ(部)・ほ(保)
ま(末)・み(美)・む(武)・め(女)・も(毛)
や(也)・ゆ(由)・よ(与)
ら(良)・り(利)・る(留)・れ(礼)・ろ(呂)
わ(和)・を(遠)・ん(无)
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