暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

至福の時間

2020年11月03日 | 古民家
 ずいぶんと昔のお話しで・・・時効だろうと思うのと・・・
当時は誰もが案外と、好き勝手していて・・・
それでも、それなりのルールは持って、下品な真似はしていなかったけれど・・・。
少し渋みは残り・・・中には野性味触れる甘さがある柿もあって・・・
枝が当たった黒い所は、前歯でカジリ取り・・・粒々の黒が、甘さを引き立てる証拠・・・。
地域柄ミカンは無かったけれど・・・イチジクやアケビを少々頂き・・・
母親が喜ぶだろうと・・・ゼンマイやウド、ナツメなんぞ取って帰ったものです・・・。

人さまの育てた作物を頂くのは・・・古くから大変と罪は重いようで・・・
(窃盗罪として懲役10年以下・・・50万以下の罰金だそうです・・・。)
食べ物がそこまで豊かでない頃・・・争いがあって食べるに事欠く時代・・・
たまに食べる甘いモノは・・・子供にとって至福の時間でした・・・。

住まいと言えば・・・雨もりや隙間風は当たり前・・・長屋に社宅住まいなら・・・
隣の夕ご飯のおかずも・・・夫婦喧嘩も筒抜けで、それでいてなんとなくのんびりと微笑ましい暮らしもあったように思えます・・・。
古い写真を見ると・・・顔つきから部屋の家具に、カーテンの柄・・・
建物や道路の様子を見れば・・・つつましい暮らしをしているご近所が多い事に気付いて・・・
自分も・・・そこそこひもじい暮らしをしていたのかなと思います・・・。
茅葺の屋根の暮らしは知らないけれど・・・なんとなく自由でおおらかな風がながれていて、素知らぬ顔でいられた頃・・・
大きく時代が変わり慌ただしい暮らしを見ていると・・・。
そろそろ落ち着いた歩みで・・・至福の時間を思い出してみたいと思いました。



コメント
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