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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
わたしがいまだフルサイズの初ショットをお見せできない理由
2018年06月11日
|
機材
今回のブログ記事タイトルの答えが
”
それは 夜 星が顔をださないから
ぁ~ ”
( NHK 「
チコちゃんに叱られる!
」 の ノリで )
では、
せっかくブログ訪問していただいた皆さんに叱られると思います。
( でも 4月20日の夜以降 まともな星空に巡り合えていないのは本当です )
フルサイズ デジ一眼の
EOS 6D
(HKIR
改造済み
)が届いて10日になるのですが、
ただ夜空を見上げて嘆き悲しんでいただけではありません。
来るべき日に備えて色々やっておりました。
たとえば・・
カメラ本体の他に準備すべきものはないか?
●
バッテリー
・・・もともと本体の添付品でLP-E6N が入っておりました
●
メモリーカード
・・・手持ちのCooled60Dのカードと共用もできるのですが
6D専用に購入( 32GB ¥3,900 )
●
ACアダプター
・・・手持ちのCooled60D用と同じので共用(
ラッキー!
)
以前はオートガイダーなども格納、スチール三脚に簡単に取り付けられます
●
タイマーリモコン
・・・Cooled60D用とはコネクタが異なる(
残念!
)
純正品
TC-80N3
を購入するか別途検討
手持ちのCooled60D用のタイマーリモコン(写真上)は 皮肉なことに
TC-80N3
のコネクタ部の改造品
何度も断線して、安価な中国製(写真下)を購入
●
光害カットフィルター
・・・・カメラボディに内蔵するタイプだとフルサイズ用を
新たに購入する必要があるが高価(
税抜
¥32,000)。
以前購入した52mm径のLPS-D2が使えそう。
という訳で、とりあえず検証のための撮影ならすぐにでもできそう。
そこで 4日夜に木星を撮ったあと、月が上った空で撤収前に試しに撮影してみました。
作品狙いの初ショットでは無く、あくまで試し撮りです。
VC200L鏡筒はそのまま、レデューサーHDと6Dカメラに替えて初めての撮影
この夜、とりあえず検証できれば もうけものと考えた事は
(1) 6Dでもステラショットで問題なく室内から撮影できるか?
(2) VC200L(+ Red HD)で フルサイズでも周辺部の劣化はないか?
(3) ISO6400の高感度でも使い物になるか?
5分露光6枚、わずか30分間の撮影結果です。
M101
(おおぐま座)
ノートリミング
( 画像クリックで元画像の25%表示 )
(
上
が
北
になります )
撮影DATA
: 2018/ 6/ 4 23:47’~ Vixen
VC200L+
レデューサーHD
(合成f=1,386mm F7.9 )
露出
5
分 ×
6
枚
ISO
6400
LPS-D2 FIL
EOS 6D
(HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam
ステラショット
ステライメージ7
ダーク画像は撤収時に取得したものを使っていますが、フラット画像は撮っていません
この撮影での検証結果ですが・・・
(1) ・・ ステラショットで問題なく撮影できました。
(2) ・・ 心配したVC200L+RedHDでの周辺部画像については↓
新しいRedHDに更改したせいか、予想以上の星像でした。
(3) ・・ ISO6400でも使い物になるかは、総露光時間が短かったことから判定先送り。
それより気がかりな事が。
LPS-D2(LED光害カット)フィルターで、Cooled60Dより更に青みがかっています。
DPPのヒストグラムを見ると、R(赤)のピークが左端に押しやられています。
この状態で処理時にホワイトバランスを合わせると逆にRを持ち上げる事になり
全体に赤みがかった画像に。
(
6/12 17:10 追記
訂正とお詫び
DPPの表示が青かったのは
ホワイトバランスが撮影時のマニュアル設定になっていたためでした )
この問題については検証は行っているのですが、長くなりましたので
この続きは 次回の記事で。
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我が家の「かたてま野菜」、今回はナスです。
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コメント (13)
わたしが これまでフルサイズに踏み切れなかった理由
2018年06月09日
|
機材
月が下弦を過ぎたら新月期、が わたしの信条なのですが、
夜
晴れてくれません
。
この先は梅雨入りが待っています。
そんな訳で 先日フルサイズのデジ一眼(
EOS 6D HKIR
改造済
)を購入したのですが、
未だ初ショット作品をお見せできません。
左がこれまでのメインカメラ
Cooled 60D
、右が今回購入した
EOS 6D HKIR改造
済み
左側 奥にあるのはCooled60Dの結露対策で作成した「
乾囲送兵衛
」
これまでのメインカメラ
Cooled60D
を購入したのは今から6年前。
バーゲンで20万を切っていたので衝動買いしました。
(やはり梅雨時でした)
使い始めると同時に 冷却による結露が原因と思われる電源トラブルに何度も見舞われ、
自前の結露対策として『
乾囲 送兵衛
』を作成して乾燥空気を送り込みました。
『
乾囲 送兵衛
』に関する過去記事のひとつ →
こちら
それでも10回近い電源トラブルのせいか 液晶モニターも表示できなくなり
ずっとPC接続で使い続けてきました。
それでも
フルサイズデジカメ に更改してこなかった理由
1.
価格が高い
あきらめていた最大の理由で、冷却にこだわれば なんと40万円前後。
市販されている冷却フルサイズデジ一眼のカメラ
2.
写野が広がるメリットもあるが・・
自宅裏での撮影のため、淡く広がった対象より 長焦点で狙える対象が中心。
小さな系外銀河はAPS-Cサイズでも トリミングしたいほど。
最近撮影した球状星団・系外銀河 VC200L+Red HD(f=1,386mm)
3.
重いため 負荷が増大
重量の増加は機材への負荷増、画像ファイルデータ量の増大は処理PCの負担増に。
だったのですが・・・
先月 10年以上にわたり自宅介護していた母が亡くなり、小遣いを残してくれました。
なにか形が残るものを、と 物色していたところ
冷却では無いものの、改造済のフルサイズデジカメが12万円
(税・送料別)
で買える事がわかりました。
先代のEOS 6D の中古美品を天体用に改造したもの
最近ブログでも見かけるようになったハ〇タ・カメララボの製品だったので
即 注文して翌日には届きました。
これまでフルサイズに躊躇
(ちゅうちょ)
してきた最大の理由については
母からいただいた小遣いということもあり クリアしたとして、
次の 広い写野をどう生かすかについては、
長らく眠らせていた
サンニッパ
・
ヨンニッパレンズ
を再登場させることに。
さらに届いたカメラの重量は
Cooled60D の1.0kgに対して、0.8kgと逆に軽いことがわかりました。
ただ 本格的に使用するためには
クリアしなければならない いくつかの問題が・・・
次回 「
わたしが いまだにフルサイズの初ショットをお見せできない理由
」 に 続く
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我が家の「かたてま野菜」、今回はキューリです。
育ち具合は三人三様、キューリ 三兄弟です
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コメント (6)
木星南中時に大赤斑が真正面に(GIFアニメも初登場)
2018年06月07日
|
天体写真(月・惑星・彗星)
4日夜は23時ころまでは雲が薄めの予報だったので
再び木星の動画撮影を行うことにしました。
新しく購入したCMOSカメラ224MCでの木星の動画撮影は3回目になるのですが、
今回は木星の大赤斑が本体の南中の時刻(21:48')に合わせて真正面に来るという
願ってもない撮影チャンスです。
FireCapture
で録画中
今回はオプションのカラー表示にチェックを入れたので、ADC(大気分散補正)もまじめに使ってみました
結局 約40分間に11カットを録画したのですが、
シィーングが見た目より悪かったのか、
AutoStakkert
がその内の8カットで
例の 「
無効な浮動小数点処理
」 エラー で動作停止。
処理をあきらめかけたのですが、最新バージョンの
AutoStakkert 2.6.8
を
インストールしたところ、エラーもなく数倍も短時間で処理完了できました。
処理の終わった最初のカットです。
DATA:
2018/06/04 21:08'~(3分間動画)VC200L+バーローレンズ3x(合成f=5,400mm)
ASI 224MC
FireCapture
(録画)
AutoStakked
(1805フレーム/3610フレーム)
RegiStax6
(Wavelet処理)ほか
全11カットの処理完了後の画像一覧です。
大赤斑が正面に来たところで撮影断念。
その理由です。 ↓
防犯灯までついていて ほんとに邪魔な電柱です
途中から電柱にかかって明るさが変化していますが、約40分間の木星の自転をGIFアニメにしました。
見えてる2つの衛星 上が
ガニメデ
、下が
イオ
です
ガニメデ
は木星前面を通過し終えて、
イオ
は裏側に回り込むところです
ブログへのGIFアニメの掲載はこれが初めてです。
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今年はまだブログ記事にはしていませんが、
我が家の「かたてま野菜」も順調です。
最初の収穫はこのズッキーニでしょうか?
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コメント (2)
RegiStax6で 最後はキリッ と(月面、木星動画処理)
2018年06月05日
|
天体写真(月・惑星・彗星)
前回までの記事で
●
FireCapture
で 動画撮影
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●
AutoStakkert
で 動画フレームの重ね合わせ(スタック)
と続きましたので、
今回は
●
RegiStax 6
で Wavelet処理
で締めたいと思います。
まずは先月24日撮影の月面の動画モザイク画像ですが、今回は南部から。
ティコ
から
クラビウス
クレーター
( 画像クリックで元画像の50%縮小表示となります )
DATA:
2018/05/24 21:26'~(2分間動画)× 4モザイク VC200L+EF2x(合成f=3,600mm)
ASI 224MC
FireCapture
(録画)
AutoStakked
(1000フレーム/約4000フレーム)
RegiStax6
(Wavelet処理)
撮影の際に使用したモザイクパターンです。↓
以前から使用している
RegiStax 6
ですが、
今回は
ウェ-ブレット処理
だけに使いました。
(
Wavelet変換・・・数学はきらいではないのですが、フーリエ変換などは全く理解できません
)
ウェーブレット処理の理屈はわからないのですが、その効果は歴然です。
・
AutoStakkert
で動画スタックを完了した画像(ティコ クレーター付近) ↓
良好な1000フレームの重ね合わせで、なめらかにはなってはいますが ・・・
これが
RegiStax 6
の
Wavelet処理
でこうなります。↓
パラメーターの数値は試行錯誤の結果です
理屈がわからないから余計に魔法のように思えてきます。
この夜は南中前後の
木星
も撮っています。
南中直後の木星で、丁度敷地内の電柱に隠れるところです 22時40分ころ
今回も長くなりますが、南中前に撮った3分間の動画を処理しましたので処理順にお見せします。
( 処理手順についてはあちこちのブログからのつまみ食いです )
0.ビデオ画像の1フレーム ↓
カラー表示なしのRAWデータで保存のためモノクロ表示
1.
AutoStakkert
でスタックした画像 ↓
処理後はカラー画像に変換されています
2.
RegiStax6
Wavelet 処理 ↓
パラメーターはほかの方解説どおりにしました
3.
StellaImage7
画像復元処理 ↓
こちらも理屈はわからないのですが、ものまねした手順です
4.
StellaImage7
シャープ処理 ↓
ほお、こんなところでシャープ処理が入るんですね
とりあえずこんなところで ・・ということで
完成画像 ↓
うん十年目から使っている PaintShopProで画像修正
ものまねの画像処理でも これまでで一番の木星だと思います。
昨夜は薄雲があったのですが、前回よりはシィーングが良さそう。
おまけに木星の大目玉(大赤斑)がちょうど中央に。
画像処理が楽しみです。
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昼間は結構 晴れてくれたのですが、夜はあいにくまだ月が太くて。
次の新月期はそろそろ梅雨入りでしょうか。
いつものウォーキングコースに鳥凧が3羽 元気に飛んでいました
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AutoStakkert 初体験でわかったこと(月面動画処理)
2018年06月02日
|
天体写真(月・惑星・彗星)
前回に引き続き 先月24日撮影の月面の動画処理によるモザイク撮影です。
前回は北部だったので、今回は中部を。
モザイク撮影のためのパターン合成画像です。↓
当日は直前に撮影した1枚画像を使用したのですが、ブログ用はコンポジットした背景に差し替えました
6カットの2分間動画を処理したのち結合したものです。
( 画像クリックで元画像の50%縮小表示となります )
DATA:
2018/05/24 20:35'~(2分間動画)× 6モザイク VC200L+EF2x(合成f=3,600mm)
ASI 224MC
FireCapture
(録画)
AutoStakked
(1000フレーム/約4000フレーム)
RegiStax6
(Wavelet処理)
モザイクがうまくつながらなかった理由は、月の移動方向がモザイクパターンの向きとずれていたため
モザイク画像は大きくて大変という方はこちら
( モザイク前の1カット処理後画像です クリックで等倍画像表示 )
夜明けのコペルニクスクレーター
↓
ヒギヌス谷 付近
↓
録画は
FireCapture
を使っているのですが、撮影動画の処理については
今回初めて
AutoStakkert
を使用してみました。
AutoStakkert
は動画のスタックだけを行ってくれるソフトです。
これまでは使っていた
RegiStax 6
より、直感的にわかりやすいソフトだと思いました。
以下 その手順を記します。
1.
Open
・
1) OPen
で処理する動画ファイルを読み込みます。
・ 月面のように画像が全体に広がっている場合は
Surface
、 惑星の場合は
Planet(COG)
を選択。
・次の
Expand 、Cropped
で
問題が発生
しました。
Expand
・・・周辺部で画質が落ちても できるだけ大きいサイズで作成
・・・・・・・・・
Cropped
・・・アライメントポイントのある領域だけで、画質良好だがサイズは小さくなる
月の動画で説明すると
地球の周りを回る月の運動のため 恒星時運転の赤道儀では月はどんどん遅れていきます。
わたしの撮影機材の場合の2分間の動画画像の変化です
CMOSカメラの取り付け向きは 月の移動方向とほぼ合っていたようです
この動画を
Expand
で処理したもの ↓
Cropped
で処理したもの ↓
録画時間が長いほどクロップ画像は小さくなっていきます
月の動画モザイク撮影では録画中に月が移動していくため、重複エリアを含めた写野決めが難関です。
このため 画質の低い周辺部は後でカットできるとして
モザイク結合に余裕のある
Expand
で最初は処理していました。
ところが、明るめで良好と思われる動画に限って処理の最後に以下のエラーが発生。
意味も調べず、よくあるメモリー不足に起因するものかと
アライメントポイントを減らしたりしてもエラーはなくなりません。
ここでやっと和訳してみたところ・・
「
無効な浮動小数点処理のため、実行を停止しました
」 との事.。
明るい画像に限って発生していることから
前半、後半で画像の無い端の部分の計算処理で無理が生じているのでは・・ と勝手に推測して
Cropped
に変えて処理たところエラーは発生しなくなりました。
よって 今後は
Cropped
で処理することに決めました。
長くなりましたので、先を急ぎます。
2.
Analyze
2) Analyze
をクリックします。
すると動画フレームの分析が行われ、品質が良好な順にフレームが並べ替えられます。
3.
アライメントポイントの設定
・
AP Size
を設定します。 (小さいほど細かい指定になります)
・
Min Bright
を設定します。 (どこまで暗いところに点を打つか)
・
Place AP grid
をクリックするとアライメントポイントが表示されます。
4.
スタッキング
スタック開始前の設定
・
Stack Option
パネル でスタッキング後の画像の保存形式、
スタッキングに用いるフレームの範囲
(フレームの絶対数またはパーセンテージで指定)
を設定します。
RGB Align
で色ずれの補正もしてくれます。
最後に
3) Stack
をクリックするとスタッキングが始まります。
スタッキング後の画像は、元ファイルのあったフォルダ内に新しいフォルダが作られ、
そこに自動的に保存されます。
スタック処理が終わりに近づいたころの画面です。
初めて使った
AutoStakkerd
でしたが、以下のサイトが大変役にたちました。
Autostakkert!2の使い方
次回は
RegiStax 6
によるウェーブレット処理の予定です。
この夜に撮った木星画像もお見せします。
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先日 99歳で亡くなった母からお小遣いをもらいました。
形に残るものという事で、こんなものをポチッてしまいました。
届いたもののヒントは、 ハヤタカメララボ ・ 中古 ・ フルサイズ ・・・
どう使うかは これから考えます。
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雲上(くもがみ)/
C11鏡筒のラスボスは”結露”、月明りの中で対策検証(その1)
さすけ/
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自宅で撮った紫金山・アトラス彗星(10月14日)
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いよいよ屋外設置で検証(第一夜)『C11鏡筒がやって来た』
マルさん/
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星が見えなくてもやれる事。『やって来たC11鏡筒』
さすけ/
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続2・無理なのは赤道儀ではなく 私の体力だった。『やって来たC11鏡筒』
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