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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
まだ早すぎたのか?LPS-D2フィルター(きりん座 NGC2403で検証)
2018年03月11日
|
機材
VC200L用に新
レデューサーHD
、ついでにLED光害対策に
LPS-D2
をポチッたものの
検証なんていつになったら・・・
と思っていたら、昨夜久しぶりに星が顔を出しました。
裏口スロープの雪は無くなったのですが 周りはまだ雪だらけ
22時ころから雲が切れるという予報は当たったのですが、
朝まで晴れるはずが2時過ぎには雲が出て撤収となりました。
それでも2タイトル撮影する中で新しい光害カットフィルターLPS-D2の検証ができました。
左が従来の
LPS-P2
右が新しく購入した
LPS-D2
今回はカメラ内蔵タイプにしなかったのは、
新
レデューサーHD
(VC200L用)と
コレクターPH
(R200SS用)には
52mm径のフィルターが取り付け可能なので価格の安い方を購入しました。
レデューサーHD については簡単な星像チェックが済んでいるので
見違えるような変化は予想してなかったのですが、
LPS-D2 については届いたばかりでどんな結果になるかまったく予想がつかず。
撮影した結果は従来とはまったくの別物となりました。
↑
今回購入した
LPS-D2
で撮影 20分露光 ISO3200
従来のLPS-P2フィルターでの画像です。
↑
LPS-P2(FFタイプ)
を使用 20分露光 ISO2500(昨年2月に撮影)
これまでは(LPS-P2)は赤と青のレベルが高く 紫色の画像だったのですが、
LPS-D2ではなんと赤だけがのけ者で緑と青のレベルが高く、まったく別の色合い(シアン?)になっています。
赤が分離していて画像処理がうまくいくのか心配だったのですが、
背景の色を基準にステライメージ7 で処理した結果です。
NGC 2403
(きりん座)
( 画像クリックで 元画像の30%まで拡大表示できます ノートリミング )
(
上
が
北
になります )
撮影DATA
: 2018/ 3/10 21:32’~ Vixen
VC200L+
レデューサーHD
(合成f=1,380mm F7.9 )
露出
20
分 ×
6
枚 +
5
分 ×
3
枚
ISO
3200
LPS-D2 FIL
Cooled 60D (冷却 オフ CCD温度 約+4℃)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam PHD2Guiding ステライメージ7
ちなみに旧レデューサー および LPS-P2で撮った昨年の画像です。
( 画像クリックで 元画像の30%まで拡大表示できます )
記録ノートでは透明度は昨年の方が良かったのですが、
今年の画像の方が銀河内の赤い星雲が目立っているは想定外でした。
今回の撮影中風景です。
TAMRON Zoom(f=17mm F2.8) 30秒×5枚 ISO1600 kissDX(SEO-Sp2)
なぜ LPS-D2で色合いが青みがかるのか考えてみました。
各FILの波長特性のグラフです。
比較すると、新しい LPS-D2の赤のHα線付近はやや狭まっているのですが
それよりも、白色LEDの主要波長をカットしている代わりに
(?)
LPS-P2ではカットしていた水銀灯や蛍光灯の波長の一部を透過させています。
メーカーのHPの説明にも
「
水銀灯光害との相性
」
水銀灯の輝線数の3/5をカットしますが、透過している436nmと547nmの二つの輝線は
カメラの高感度波長域に有り、実質1/3の輝線数しかカットしていません。
このため水銀灯や蛍光灯光害下ではシアンや緑のカブリとなります。
つまり今回の撮影画像は 赤のレベルが下がったというよりも、
これまでカットされていた水銀灯・蛍光灯(青や緑)のレベルが上がったためと思われます。
たしかに団地内の防犯灯はLED化が進んだものの、一般家庭の照明などはまだまだこれから。
LEDか、水銀灯・蛍光灯か の二者択一なら、買うのはまだ早すぎたかも。
================================================
やはり衝動買いは気を付けた方がよいですね。
レデューサーHDの方は今回の実使用でそれなりに満足しています。
LPS-D2の方はもう少し使って検証してみます。
結果が悪ければ、LED化が進むまで待ちますか。(でも気長に待てる歳では・・)
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いつもポチッとありがとうございます。
================================================
#科学
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Unknown
(
こたろう
)
2018-03-12 01:04:55
検証お疲れ様です。
新しい方の撮って出しの色味はHEUIBに似ていますね。レス改造に使うとそんな色になります。あと、通常のフィルタータイプをレデューサーなどの補正レンズの前後に配置するときは輝星等をわざと撮影してゴーストの検証をしておいた方が安心かもしれません\(//∇//)\
けっこう出るもんです(T ^ T)
返信する
アドバイスありがとうございます
(
雲上(くもがみ)
)
2018-03-12 11:07:39
こたろうさん こんにちは。
わたしは天体写真を再開した時からLPS-P2付けっぱなしだったもんですから、
今回の青みがかった画像にはびっくりしました。
アドバイスありがとうございます。
たしかにカメラ本体にでは無く、補正レンズの前面に付けるタイプは初めてですので
次の機会に輝星のゴーストの検証をやってみます。
おおぐま座のフェクダとM109あたりがよさそうですね。
返信する
光学バージョンアップ羨ましい。
(
いっさ
)
2018-03-13 20:56:39
雲上さんこんばんは。
やっと、待ちに待った春を迎え撮影も全開ですね。
NewレデューサーとNewフィルターのコラボで素晴らしい成果で羨ましいです。残すはディザリングですか?
返信する
ディザリングも検証中です
(
雲上(くもがみ)
)
2018-03-14 00:27:04
いっささん 今夜は0時頃から雲が出る予報だったのですが、
今のところ昨夜よりましな空でただ今撮影中です。
昨年とはちがう春の銀河をと思い機材をポチったのですが、
おっしゃる通り、2年前にいっささんからPHD2のディザリングのコメントをいただいたことを思い出し、
昨夜から検証中です。
もともと星像は少し流れていましたので、どの程度改善されるか興味のあるところです。
ディザーをかけると安定するまで2、3分かかるので、今夜は「Raのみ」ディザーでやっています。
Decも含めると、バックラッシュがあるので安定するまで時間がかかるようです。
また結果についてはブログにて報告いたします
返信する
Unknown
(
小麦
)
2018-05-14 22:53:39
雲上さん
初めまして・・・、小麦と申します。
先日改造カメラ(IR改造)を入手し、超公害地(東京都内)での撮影のため光害カットフィルターを模索しておりましたら、こちらに辿り着きましたので熟読させて頂きました。サイトロンのLPR-NかIDASのLPS-D1が候補かと思ってましたが、先月D2(LED対策)が出たようで、またまた悩んでました。(笑)
雲上さんが検証した結果、街中(家庭内でも)がLED化されたら効果ありと認識したのですが・・・。
LPR-Nも他のフィルターより安価ですし、案外評判もいいみたいで、悩んでしまいます。
色々と悩んでいる内が楽しいですが・・・、散財は止まらないです。(笑)
返信する
一長一短?
(
雲上(くもがみ)
)
2018-05-14 23:36:11
はじめまして 小麦さん。
わたしは自宅の裏口での撮影ですが、団地内なのでそれなりに空が明るいです。
でも東京都内に比べたら天国なのでしょうね。
私はLPS-P2をずっと使ってきたのですが、実はカメラ購入と同時につけっぱなしだったので、
どの程度の効果があるかしっかり検証できていません。
ただボディーにはめ込むタイプだったためゴミ除けの効果にはなるしと・・(笑)
LPS-D2を使ってみて赤い星雲の切れ味は増したように思います。
ただ蛍光灯・水銀灯による光害に弱くなることを考えると悩ましいですね。
安いものでは無いのでもう買っちゃったもので 使っていきますけど・・
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