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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
静止衛星はじゃまもの?(こたつで天体写真)
2015年01月12日
|
天体写真よろず話
わたしも毎日尾が変化しているというラヴジョイ彗星を撮ってみたいのですが、
今年に入ってからまだ星の見える夜がありません。
前回の調査では、わが雪国越後の上越市1月の夜間晴天日は平均1.6日。
新月期のころに一晩でも晴れてくれることを期待したいと思います。
モチベーション維持のため昨年1月に撮った画像を見直していたところ、
こんな画像が・・
( 画像クリックで拡大表示 )
撮影DATAは
を参照。
これは昨年1月23日に撮ったおなじみの
オリオン大星雲
なのですが、
拡大してみると星雲の下部に数本の衛星の光跡が写っています。
オリオン大星雲にほれ込んだ人にとっては、邪魔者扱いの静止衛星のようなのですが・・
上の画像は露光時間のちがう画像を45枚も重ね合わせているため衛星は目立っていません 。
衛星の写っている画像をピックアップしてみると
①
・・・30秒露光の画像5枚を重ねたものです。(露光経過時間 3分30秒)
②
・・・120秒露光の1枚画像です。
衛星の光跡はいずれも右から左(西から東)に移動しています。
果たして
これは静止衛星なのか
?
わたしに判断できるレベルでチェックしてみました。
★ 静止衛星は赤道上空の軌道を回っている
背景の星を手掛かりに衛星の光跡をステラナビゲータに記載してみました。
ステラナビゲーターの表示形式は
地平座標
では無く、
赤道座標
にしてあります。
( 座標の数値は赤経、赤緯 )
● 衛星は天の赤道に平行して移動している。
● 星を自動追尾して撮影しているため、衛星は逆に西から東に移動している。
★ 静止衛星は地球の自転に合わせて回転している
背景の星の位置を手掛かりに、ステラナビゲーターで衛星画像の長さを赤経位置の差から読み取ってみました。
①
05h36m18s(終点)-05h32m48s(始点)=
03m30s
← 露光経過時間
3分30秒
②
05h35m14s(終点)-05h33m17s(始点)=
01m57s
← 露光時間
2分00秒
読み取り誤差を含んでいますが、ほぼ露光時間相当分の赤経位置の変化があるという事は
衛星の光跡は日周運動による星の動きを追いかけたため発生したものであり、
衛星自体は静止に近い状態と思われます。
ここで、素朴な疑問が・・
☆ なぜ衛星の光跡は赤緯0度の天の赤道上ではないのか?
これについては下のような簡単な作図で納得できました。
図は簡略化したもので実際の衛星の高度はもっと高く、地球の半径の約6倍離れています。
静止衛星の軌道は赤道上空、高度も地球の引力と衛星が廻る遠心力との机上計算で求められています。
すでに判明しているこれらの数値を使って、わが上越市から静止衛星が見える赤緯(図中の
δ
)を求めてみます。
直角三角形
△abc
において
線分
ab
= R × Sin
Φ
=6378 km ×Sin 37°8’10”=3850.5km
線分
bd
= R-(R × Cos
Φ
) =6378 km - 5084.6 km=1293.4km
tan
δ
= 線分
ab
÷ ( H + 線分
bd
)
数値を代入して
tan
δ
= 3850.5km ÷ ( 35786km + 1293.4km )= 0.1038
δ
=tan‐1 0.1038 =
5°55’
はるか彼方にある赤道上の星の位置より南側 つまり
赤緯 = -5°55’
付近に見える事になる。
実際に撮影した画像から衛星の赤緯を読みとると
①
-5°53’
②
-5°49’
当たらずとも遠からずといったところでしょうか。
それより静止衛星の軌道は赤道上空の高度6378 kmと決まっているのに、
なぜ
①
と
②
の衛星の見える緯度がずれているのでしょう?
静止衛星を検索で調べて見ると、衛星に働くさまざまな力から次第に軌道がずれ
軌道修正を随時行っているとの事です。
ただ軌道修正は限られた燃料を消費するため、ずれが許容範囲に近づくころまで控えていると思われます。
BS放送用の衛星なら、ずれにより放送電波のレベルが多少下がっても
実用上問題のないレベル低下なら修正は先延ばしできます。
燃料の枯渇は衛星の寿命に直結するものですから。
また静止衛星の寿命がつきると、じゃまになるため軌道から離脱させるそうですが、
その場合南北方向に最大で15°までずれて漂う事になるそうです。
もしかすると、赤道付近で写る衛星は寿命の尽きた静止衛星も多いのかも・・
================================================
今回の記事を書いていたら、一度静止衛星を固定撮影で
星のような明るい点像で撮ってみたくなりました。
ただ静止衛星の位置がわからないばかりか、
地平座標がわかっても赤道儀ではどうやって導入したらいいか・・
500本を超えるこれまでの全記事リストは、
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