伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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水道管の老朽化 先延ばしにするほどリスクは増える

2018-12-11 18:00:31 | 行政経営
本日、12月11日付け朝日新聞
てんでんこの連載
「大阪北部地震8 老朽管」の記事から。
(詳しくは紙面でご確認ください)

水道の専門家である神戸大鍬田准教授のご意見。
私の認識と一致していますので要旨をご紹介します。

・自治体水道の入水点の多くは、ダムなどの水源と
 1本か2本の水道管で結ばれている。

・それらが老朽化し地震で破損すると、下流の広範囲に
 影響が及ぶ。水道管網は大都市の「アキレス腱」。



・水道管の法定耐用年数は40年。
 日本水道協会の2015年度統計によると、
 40年を超えた管の割合は、
 大阪府は28%で全国ワースト1。
 大阪市だけだと44.9%。

・大都市に老朽管が多いのは、
 高度成長期を中心に敷設が早く進んだため。
 耐用年数を超えたまま更新が進まない。

・更新が進まない理由1
 基幹の太い水道管は都道府県道の下にあり、
 交通規制が難しい。
 建物も迫っており、ガスなど他のライフライン
 の管も並行して走っている。

・更新が進まない理由2
 人口減少で水道料金収入が減少。
 自治体は工事費を捻出できず、踏み切れない。

・一方、神戸市は20年かけて
 大容量送水管を埋設した。
 主要な管が破損しても、ほかの管を経由して
 送水できるシステム。

・「先延ばしにするほどリスクは増える。
  水道料金を上げてでも、設備投資するべき」
  と鍬田准教授は訴えます。





(多田コメント)

・多くの自治体に共通する問題構造だと思います。
・高度成長期に大量に水道管を埋めたけれど、
 現代では料金収入も減り老朽管の更新に回せるお金が
 当時よりもかなり少なくて、結果として老朽管が
 増え続けている、という構造です。

・だからといって、管の更新を先延ばしすれば
 問題は悪化します。

・必要であれば、たとえ住民には不評でも
 きちんと料金値上げをして、必要な工事を行うことが、
 水の安定供給につながり、
 結果として市民のためになると私も考えます。

・神戸市が20年かけて着々と水道網を再構築したのは
 阪神・淡路大震災で、痛い思いをしたからでしょう。

・老朽化した水道管の交換は、目に触れにくい地味な仕事ですが
 市民生活を守る上で、最重要ともいえるくらい大事な仕事です。

・有権者受けする派手な事業に税金をばらまくよりも、
 ほんとうに必要なことにコツコツ取り組むことが
 自治体にも、首長にも必要な姿勢と考えます。
 
・議員として、議会として見守っていきます。







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