伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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北海道栗山町の議会改革

2009-07-26 23:09:48 | 政治・政策・経済
北海道栗山町は、議会改革が最も進んでいる
自治体です。

議会基本条例を日本で一番早く制定し、
全国の議会関係者が視察に訪れています。
第3回マニュフェスト大賞も受賞し、
多くの雑誌でも紹介されています。

本日は、議会基本条例の一部をご紹介します。
この条例は21条まであり、
逐条解説まで公表されています。

その中で、特に私がいいなと思ったのは第6条。
町長が議会へ案件を提案する時には、次のように
7つの要件を説明しなければならないと定めています。

  (町長による政策等の形成過程の説明)
  第6条 町長は、議会に計画、政策、施策、事業等
  (以下「政策等」という。)を提案するときは、
  政策等の水準を高めるため、次に掲げる政策等の決定過程を
  説明するよう努めなければならない。
  ⑴ 政策等の発生源
  ⑵ 検討した他の政策案等の内容
  ⑶ 他の自治体の類似する政策との比較検討
  ⑷ 総合計画における根拠又は位置づけ
  ⑸ 関係ある法令及び条例等
  ⑹ 政策等の実施にかかわる財源措置
  ⑺ 将来にわたる政策等のコスト計算
  2 議会は、前項の政策等の提案を審議するに当たっては、
  それらの政策等の水準を高める観点から、
  立案、執行における論点、争点を明らかにするとともに、
  執行後における政策評価に資する審議に努めるものとする。
  【解説】
  1 町長は、政策水準が高まるような議論が行われるよう
  政策等の決定(提案に至る)過程を明らかにし、
  7項目にわたる情報の提供をすることを規定。
  2 議会は、町長から提供された情報をもとに論点、争点を明確し、
  政策等執行後の評価に役立つような審議に努めることを規定。

私は、構想日本の行う事業仕分けの
「仕分け人」をさせていただいています。
関東地方の、久喜市、町田市、草加市、習志野市の仕分けを
実施しました。

自治体の行っている事業を、
ここにあげた視点などにより、
チェックし、質問し、意見を述べます。

本来、議会が行政に対し
このようなチェックを行っていれば、
「仕分け人」は不要と、常々思っていました。

栗山町では、まさに議会が
このようなチェック機能を果たしているのです。

また、論点、争点を明確にするよう
定めている点も良いですね。
それぞれの議案について、
問題の核心は何で、どのような点が、
意見の分かれ目となっているのかを示してあれば、
住民が自分の判断を下しやすいと思います。

参考:江藤俊昭
市町村合併に責任を持つ議会とは
 -北海道栗山町議会基本条例の理念とその実現-





 

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