踊る小児科医のblog

青森県八戸市 くば小児科クリニック 感染症 予防接種 禁煙 核燃・原発

マラソン突然死と喫煙(タバコ)の関係

2005年03月15日 | 禁煙・防煙
3月6日の「びわ湖マラソン細川世界内定で残り2枠は微妙に」の中で、マラソン中の突然死のニュース(61歳会社員、途中で倒れ死亡 埼玉・上里)については後日あらためて取り上げると書きましたが、今度は「心肺停止の70歳ランナー、除細動器が命救う」というニュース。しかも、よくみると同じ2月20日の出来事。

「後ろを走っていたランナーのうち、大阪市消防局の救急救命士(41)、熊取町消防本部の救急救命士(34)、府立泉州救命救急センターの男性医師(40)と女性看護師(31)の4人が駆け寄り、協力して心臓マッサージと人工呼吸を始めた。 さらに並走していた救護車からAEDを取り寄せ、倒れて2~3分後に電気ショックを施したところ、心拍と呼吸が戻り、堺市の病院へ救急車で運ばれた」というのですから、こんなに巡り合わせの良い人もいるもんだと感心してしまいます。ただし、この場合はラッキーで助かったということではなく、AEDが準備されていて早いタイミングで使われたということが主題ですので念のため。もう一つは、ランナーの中にはこの手の関係者の割合が高いのではないかという仮説(医者の不養生の逆)ですが、これはデータがない。

マラソン中の突然死については、これだけ中高年のランナーが増えてくれば、ある程度の割合で発生しているものと考えてみていかなくてはいけません。私もヘナチョコランナーの端くれとして気にかかります。徳島市・佐藤隆久先生による「マラソン中の突然死」というページがあり、ランニング雑誌に紹介されたこともありますが、喫煙については何も触れられておらず大いに不満があるということは以前にも書きました。

禁煙活動をされている方のブログ「マラソン突然死」にもあるように、喫煙が突然死の大きな原因であることは間違いないのですが、市民マラソン大会だと会場が禁煙になっていなかったり、走る前にタバコを吸っていたり、それどころか役員席で喫煙しているなどというレベルのところもあるようです。(「喫煙は12kgの重荷を背負うのと同じ」における弘前白神アップルマラソンの例)

実際に突然死やニアミスを起こしたケースの喫煙率などのデータを持ち合わせていないのですが、長距離を走る選手や市民ランナーがタバコを吸うなど自殺行為に等しいし、心肺機能を無理矢理低下させているのだから記録更新など不可能でしょう。最低限、ランナーの喫煙率はゼロ%であるべきです。(それでも突然死はゼロにはならないのだから)

問題は、そんな当たり前のことすら多くの人が知らない、知られていない、言われていない、気にしていないということです。スポーツとタバコの問題については、今年の青森県タバコ問題懇談会でも取り上げていくことになっています。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBさせて頂きます。 (菊蔵)
2005-03-15 18:31:12
こちらからもTBさせて頂きますm(_ _)m
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。