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14~21%が回復者から感染 小学生のインフルエンザ

2005年03月14日 | こども・小児科
いま流行中のインフルエンザについては2/8に注意報2/28に警報と注意点などをこのblogや院内報にも掲載しましたが、今回報道された「14―21%回復者から感染 小学生のインフルエンザ」という記事の「インフルエンザにかかった小学生の約半数は学校で感染し、その14―21%は病欠後に登校してきた児童から感染したとみられるとの調査結果を日本臨床内科医会インフルエンザ研究班が12日までにまとめた」という内容は、上記2つに書いたものと全く一致するものです。データは今冬のインフルエンザ対策2004-2005(日本臨床内科学会)図5および図6をご覧下さい。

調査に当たった廣津医院の廣津伸夫院長は「解熱2日後までの出席停止を厳守させることが重要」と話していますが、いま使われているタミフルという抗ウイルス薬を使うと1日で熱が下がってしまうことも多く、「解熱2日後まで」という表現では足りないというのがこの結果からもわかることであり、また、この時期は咳がむしろ多くなる時期にあたるので、前記の注意報・警報のときにも「5日から1週間が目安」と書いて、受診した患者さんにも伝えています。

水痘のような軽症の感染症でも感染性がある5日から1週間程度(かさぶたになるまで)は休まなくてはいけないのに、インフルエンザのような重症感染症で、感染性がまだあるのに熱が下がったからといって登園・登校させるという親や社会の考え方そのものを、きちんと転換させていかなくてはいけません。もちろん、大人が通勤するのも全く同じです。インフルエンザが治っていないのに無理して通勤して満員電車でコンコンと咳をするなんて、どういうことか考えなくてもわかりますよね。

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