畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

欲望の貧困

2016-04-03 15:36:59 | 日記


全国的に消費動向は芳しくないようです。

日常会話で「今、どうしても欲しい物は何かありますか?」
と友人に尋ねても、特に欲しいものは無い、という方が大半です。
日常生活で必要なものー家屋、電化製品や衣類、車、家具調度品、カメラなどなど全て揃っており、電化製品の故障など
により修理不可能の場合や車の耐用年数による更新などによる購入検討は有りうると思いますが、こうした例は頻繁では
ありません。

デジタルの進化は想像を超えますが、最近話題のバーチャルリアリテイなどは高齢者には別世界です。
タブレットなどお持ちの方も居られますが、無くても不便はありません。

むしろ、新しい「経験」は結構需要はあると思います。
温泉旅行とか世界遺産の旅など旅行に対する願望、普段行けないようなちょっと美味しいレストランなど物欲でない
「経験」の欲望が一般論ですが高齢者世代には多いような気がしています。

趣味をお持ちの方はそうした方面での支出には財布も気にならず、更に健康維持のための運動や食事などにも結構支出
されている方は多いと思います。
そうした趣味生活をされている方を対象としたビジネスはあまり進化もせず発展もしていないことを実感しています。

商品を企画し製造している人は恐らく30-40代の人が中心でしょう。
若手が企画・商品化したもを購入する高齢者世代から見て「どういう商品が望まれているのか」という研究が充分にされて
おらず、大きなギャップがあることを感じています。

最も分かり易い例で申せば、商品に添付されている説明書、ガイドなど高齢者には読み辛い小さなフォントが使用されて
おり、しかも内容的には難解なものが大半です。
趣味の分野ではありませんが最近、FAX機能つき電話機を更新したのですが、その説明書は何と106頁もあります。
こうした場合、よく使用する機能の説明書を別途20頁程度に纏めて欲しいものです。
これも製品の企画・製造は若手社員が担っているからでしょう。

旅行やお出かけ用のちょっとオシャレな衣類もデパートで購入しようと思ってもデザインも限定され、高価格帯ばかりです。
スーパーで販売されている衣類は低価格を前面に打ち出し、品質はおざなりです。
その隙間を埋めるお店は本当にありません。
衣類・鞄・靴など元気な高齢者向けの商品でも需要動向にマッチしたものがあればもっと売れることでしょう。

最近、「物欲」では電動自転車が結構気に入っています。
風が多少強くても全く気にならず遠距離でも体力を心配せずに外出できます。

定年退職された元気な60代以上を対象とした使い勝手のよいグッズはもっと研究されても良いような気がいたします。
今後益々高齢者は増加するのですから。