録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

こいつは売れてほしい! 待っていた8.4インチタブレット、ALLDOCUBE iPlay50miniPRO

2023-09-08 13:41:51 | Weblog
一時はほとんど消滅しかかっていたAndroidのタブレット。ここ数年はようやく製品が次々と出て復活の兆しを見せ始めたのはAndroidOSのバージョンがあがってタブレット向けの機能が追加されたからだと思いますが、残念ながら新製品は10インチ以上ばかり。それどころか11インチ・12インチとどんどん巨大化していく傾向が強まり、わたしが希望する7~8インチクラスは無視されていました。希望と言っても決して厳しい条件を要求しているわけではなく
1.ロークラスでもいいから現行品のSOC。それ以上でも可
2.1920x1080/1200以上の解像度ディスプレイ
3.4GB以上のメモリ
4.5GHzのWiFi対応
5.GPSはあるに越したことなし
程度のものだったのですが、メーカーは8インチクラスに関しては意地になっているかのように
1.数世代前のロークラス、それもローエンドのSOC
2.1280x800程度の解像度ディスプレイ
3.1~2GBのメモリ
4.2.4GHzのWiFiのみ
5.GPSはあったりなかったり
という製品だけにとどめ続けました。「ヒットを生むにはユーザーが望むものを発売せず、メーカーが売りたい新分野にユーザーを誘導することが大切」とかの経営美学でもあるんでしょうかね、そのために8インチクラスは生贄としてヘッポコしか用意しなかったとか。10インチはともかく11インチ以上ともなるともう「絶対にPCは使いたくない、Androidだけで全部完結しなければならない」という宗教上の理由があるユーザーしか使わないと思うんで。そういえば日本にはそういうことをやって大失敗した業界がありましたねぇ。PCをメインとして使うわたしにはもちろん受け入れられません。

で、その中では比較的マシな、と言っても解像度が1920x1200あるところだけが合格点でメモリは3GB留まりでその他は大して他と変わらず、なところはありましたがそれでもマシだと思って飛びついたUAUUのT30、実は手元に二代目があったりします。最初に買ったやつはそれで一応レビューも書いたりしたんですが実は不良品で、半年ももたずにバッテリーが残量60%のあたりで一気に0%になる、という現象が確実に起こるようになってしまったのです。UAUUの公式サイトから文句のメールを送ったところ、初期不良扱いで交換してもらえることになったので代品を送ってもらえたのです。ちなみに代品はUAUUから直接ではなくAmazonの在庫でした。なので前に書いたT30レビューのうち、「WiFiが安定せずに切れる」という部分に関しては代品で解決しています。それでも、他の部分はまだしも2.4GHzまでのWiFiという遅さはちょっとストレスの溜まるレベルです。なにより5000mAhとは思えないほどバッテリーの消費が早いのが大いに不満。これは二代目でも同じだったので、初代の初期不良が原因というわけではなさそうです。
しかし、わたしはT30を使っている間に、なぜか次々と8インチ級タブレットの新製品が出始めました。T30の8インチより少しだけ大きい8.4インチのディスプレイを使った1920x1200解像度、4GBのメモリ、5GHzのWiFi、現行のSOCと言った最低条件をクリアしたタブレットが次々と発売されているのです。愛用のタフネススマホV30Tでわたしの中の評判上昇のDooGeeもT20 miniを国内販売、UAUUもP60やT30PROというT30の後継となる8.4インチタブレットを発売しました。これらがあるなか、妥協にすぎないT30を使い続けるのもなんとなくつまらなく感じてきていました。しかし、それらも完全とは言えません。それら新製品のSOCはおおむねUNISOCのT606かT616だったからです。ロークラス向けとは言え現行品、十分合格点ではあるのですが、日本でのVoLTEでの使用が難しいなど問題のあるSOCと聞いています。中にはUAUUのP30のようにMetiaTekのSOCを使い、かつ2560x1600解像度を実現した、なかなか魅力的な製品もあるのですが、T30不良品のおかげでUAUUの信用度が個人的に下がっているのと、もうちょっと待てばあのメーカーからもっと上級のSOCを搭載した8.4インチタブレットが出るという噂が絶えなかったため、それがハッキリするまではT30で粘っていたのです。

そのメーカーとはALLDOCUBE。T30のあとにこのメーカーから発売されたiPlay50miniという8インチ級タブレットが非常に売れた、と聞いています。この手の製品ラッシュの中で先陣を切って発売され、かつ基準を十分クリアしたタブレットなので売れても当然です。が、SOCがUNISOCのT606な点とバッテリーが4000mAhとちょっと物足りない点もあって購入を見合わせましていました。それは正解でした。噂は本当で、ついにALLDOCUBEから上位モデルとなるiPlay50miniPROが発売されたのです。もちろん海外が先行で日本のAmazonなどではまだ発売されていませんが、我慢できません。なにより前にV30Tで海外購入しているのでもうわたしに怖いものはないです。AliExpressで予約注文しちゃいました。セットを買ったのでお値段2万円弱くらいでしたが、後悔はありません。強いていうならそのセットがイマイチなところでしょうか。特にケースがかなりチャチ。単体で買ってAmazonあたりでケースが販売されるのを待った方がよかったかも知れません。到着したので早速使ってみます。なお、Googleのアカウントでアクセスすると本体の名義は「Alldocube KidzPad Pro」と表記されていました。Googleへの登録はキッズ向けとして行ったのかも知れません。もちろん本体に登録されている名義は「iPlay 50 mini PRO」です。

仕様は
・Android13
をOSとして搭載しています。この手のはどこまでアップデート対象になるかわかりませんからOSだけでも最新に越したことはありません。プリインストールされているソフトは、割と軽めのありがちなものばかりで、わざわざアンインストールする必要もなさそうです。
・SoC MediaTek HelioG99
Helio G99は5G非対応のタフネススマホは大抵これ使っている、というくらいの定番品で、現状のハイクラスから見ればロークラスに近い性能かも知れませんが感触としては十分ミドルクラス、実際かなりキビキビ動いており、それまでそこそこだと思って使っていたT30が急にもっさり動作に感じるほど違います。Androidに重い作業を課したいユーザー以外はおおむね満足できるレベルかと思います。
・メモリ8GB+8GB ストレージ256GB
物理メモリが最低限の4GBではなく8GBあります! キビキビ動くのはこれも一つの理由でしょう。バーチャルメモリでストレージを最大8GB割り当てて見た目16GBにすることもできますが、HelioG99とのバランスを考えると8GBで十分だと思います。が、ストレージ256GBもあって使い切れない、という人はとりあえず充てておいてもいいんじゃないでしょうか。すでにいくつかソフトを入れてしまったので初期段階を覚えていないのですが、それでもまだ24GBしか使っていないので、せいぜい最初は20GBくらい、230GBは確実に空いているので困ることはないと思います。拡張というと語弊がある気がしますが、MicroSDカードは512GBのものまではつかえるようです。
・解像度1920x1200
そろそろ8インチ級でも珍しくなくなってきた(やっとまともな時代になってきた・・・)解像度ですが、やはりこのくらいは欲しい。ディスプレイの明るさは自動の設定がなかったため、自分で適当に調整する必要があります。WideVineがL3までということで有料配信の高解像度表示には使えなそうですが、わたしは自分で保存できず、かつアチラの思惑でいつでも視聴不可にできる有料配信は使っていませんし、使ってもタブレットで見ることはないのでマイナス点にはなりません。スピーカーも一つしかないので音質はよくないようですが、有線のヘッドフォン端子がついているのでそちらを利用すればいいでしょう。
・WiFi5Hz対応
T30とは比べ物にならないほど快適なダウンロードができます。ただ、V30Tと比べると同じデータをダウンロードした場合で若干時間が余計にかかりました。ベンチマーク上ではほとんど変わらないのでたまたまかも知れませんが、SOCの性能もありますから仕方ないでしょう。ちなみに少なくとも本体には日本の技適マークがついていますので、安心して使っていいでしょう。
・4GVoLTE対応
G99の性能制限のため5Gは使えませんが4Gまでの通信ならnanoSIMを最大二枚差し込んで使えます。SIMを差すトレイは、T30のようにタブレットだと上部にあることが多くて蓋つきケースだといちいちケースから外さないとトレイの出し入れができないのに対し、本機は一般的なスマホと同じで電源・音量ボタンの反対側にあるのでケースに装着したままトレイの出し入れが行えます。ただ、出し入れしやすいからダメ、という人もいるでしょうからそこは好み。トレイはV30Tなどと同じで間に金属を挟んである裏返し方式。
対応バンドに関しては公式サイトにも記載がないのですが、Bangoodの販売ページでは
FDD: B1/2/3/4/5/7/8/20/28AB
TDD: B38/39/40/41 
と記載がありました。 わたしが確認した限りですが、docomoのmineoではバンド1のみ、auのpovo2.0では1と3と28で繋がるのを見つけることが出来ました。所謂プラチナバンド非対応でauでちゃんと動く端末は珍しいと思います。。おそらく楽天も3だけでよければ使えるでしょう。さらにpovoのAPNはなんと最初から入っており、自分で設定する必要がありませんでした。その状態でテザリングと通話も可能です。ここら辺MediaTekの良さもあるのでしょうね。もっと大型のスマホが欲しい方、代わりに本機はいかが? ただ、デュアルSIMで使ってみたら2枚目のSIMがやたら!付きになって使えないことがしばしばありましたので、SIMは1枚運用をおすすめします。タブレットでデュアルにした人はあまりいないかも知れませんが。

・バッテリーは、さすがに5000mAhとV30Tの半分以下。T30と同等です。ただ、まだ2~3日しか使っていませんが、大した使い方でもないのに一日持たないことが多いT30に対し、iPlay50miniPROは初日のバッテリー消費量が40%くらいで、結局約二日持ちました。そこそこ使っても一日、控えめなら二日くらいは当たり前に持ちそうです。少なくともT30とは比べ物にならないほど効率はいいです。18Wまでの充電速度に対応しているので、そこそこ早く充電できます。個人的に充電速度はこれ以上にはしたくないですね。V30Tの場合ですが67Wの専用充電器を使うと確かに早いんですが、機種の裏面~おそらくバッテリーがそこそこ熱を持つので怖いのです。

ハードウェア面で言えば、不満点はBAND19に対応していないらしいことくらいであとはほとんど文句なしの性能だと思っています。わたしはAndroid機で3Dゲームとかする気全くありませんし、軽めのソシャゲやブラウザが快適に使えれば十分です。そしてiPlay50miniPROの動作は十分に快適です。まぁ人によっては60Hzまでしか対応していない液晶ディスプレイも不満材料でしょうが、残像は少し出てもカクツキは出ないタイプのディスプレイなので、さほど不快には感じないと思います。正直迷ったらこれ買え、輸入して待つ価値はある、とさえ思います。

欠点はソフトウェアの不備の数々。例えば「バックアップ」項目を探すと設定のシステム項目に字だけあるのですが実際システムを開いてみるとバックアップはありません。代わりに(?}なぜかシステムアップデートが「システム」項目の「システムアップデート」と「タブレット情報」の「System Update」の二か所あったりします。一応前者がAndroidだけ、後者がシステムソフト全部みたいな感じで入れてあるようですが、分ける意味があるのかどうか。それとディスプレイの色味。細かくいじることは出来ずに4項目から選択するのみ。しかもほとんど違いが分からない程度の変化しかありません。サンプルを見ながらだと少しずつ違う気ようなのですが、他のソフトを使うとほとんど違う感じがしない程度にしか変わらないのです。アップデート複数は別に放っておいてもいいですが、色味はもう少し好みが出せるように調整できるようにしてほしいです。

日本で正式販売されるか、となると、正直半々かと。povoのAPNが入っていたり付属のクイックガイドに日本語表記があったりと、製作側は日本で売ることを前提にしているとは思います。ですが、本当にいい品物なら果たして日本で売ってくれるかどうか・・・。例えばDooGeeはタブレットは日本のAmazonでも売ってくれますが、スマホは売ってくれません。日本は、ただでさえ景気が落ち込んでどうしようもないのに、一部のメーカーのみしか注目しない「何を売るか」じゃなくて「どこが売るか」で判断する人が大勢いる(誰でも少しくらいはあるでしょうが、それを踏まえても極端な)国なため、いくら良い製品を開発販売しても売れない可能性が高い、掛ける価値のない市場なのです。日本では激安品だけ販売していいものは他国で売る、モバイル業界はそうしたメーカーが少なくないのが実情です。だからこそ、こういう"やっと出たな”製品は売ってほしいな、売れてほしいなと思うのですよ、心から。

・・・次はアスペクト比5:3~16:10くらいで横幅が80mm代中後半くらいの7インチ前後のスマホが欲しい。タフネス型ならなおよし。

追記:Amazonで販売されるそうです! 
追記2:Amazonで販売始まりました! どうやらガンガン売れているようです。他メーカーも追随してくれ。

 
販売ページに書かれた「8インチ冬の時代は終わり!」のキャッチが本当に心地よい。
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2 コメント

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Unknown (siinamon)
2023-09-08 14:37:28
自分も7,8インチクラスの泥タブ好きです。
動画のチェック用と電子書籍がメインの使い方です。
ただ動画が720Pをメインとして保存している関係で、できるなら2560*1440希望(2倍になるのでノイズ等のチェックしやすい)している関係で、d-01J(ファーウェイM3のメモリとか少ない版)とか使ってます。ですが、これマイクロSDがSIMトレイと一緒でSIMピンでないと外せない。SD経由で動画のやり取りしている自分には面倒くさくて仕方ない…
以前、解像度は7インチならフルHDでもいいのでSH-05Gを使ってました。なにせSDをキャップ外して入れるだけなので簡単。ただこの端末は野獣先輩(SD810搭載)の問題児…一年くらいで耐え切れず使用断念。
仕方なく今はSC-01G(2560*1440、5.6インチ)とかLG V20(グローバル版、2560*1440、5.7インチ)とかを動画専用機として使ってます。
この両方とも裏ブタ外せばSDも外れるし、電池交換もできます(互換品がまだ売ってるので助かる)。動画専用ゆえ、SIMも入れないクローズド環境の為か超安定して動作。
ですがこのような仕様の端末も今は無いし…この辺壊れたら逃げ場無いなぁ…
欧州の電池交換できるようにしなきゃダメ!政策が本当で、昔のような仕様に戻ることに期待です。
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Unknown (krmmk3)
2023-09-09 22:41:34
>siinamonさん
そういえば昔のAndroid端末ってMicroSDカードが独立スロットでしたっけ。いつの間にかストレージ増設手段(という割に汎用性低し)になってますね。効率重視の弊害でしょうか。
2560x1440のバランスとなるともはや見かけませんね。わたしなどは1920x1080以上あればいいや、で妥協できる方なんですが、譲れない人は譲れないでしょうし、中古に頼るしかないか。そう考えるといつの間にかみな同じものばかりで個性なくなってきたなぁ。
スマホの場合防水防塵のため、っていいわけありますけどタブレットならまず水辺に持っていく人いませんからバッテリー交換可でいいはずなんですけど、やりませんね。ただ、やったところで交換したくなることには「製造中止になりました~」でごまかされそう。
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