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録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

日米ゴジラ始動 モンスターヴァースのタイトルは「GODZILLA X KONG:SUPERNOVA」

2025-05-11 09:19:53 | 特撮・モンスター映画
日本の東宝とアメリカのレジェンダリーが同時に全く別々のゴジラ作品を手掛けるというファン狂喜乱舞な時代が続いている現状で、まずはアメリカ側の動きが大きくなってきました。最初の特報のようなものがYouTubeに上がっています。


SUPERNOVA。強力な新キャラもイメージできる一方で滅び・最終へと向かう暗示とも取れます。期待してます!とはいえ、現状ではそのタイトルと公開予定が2027年であることくらいしかわかりません。概要欄を見ると、March 26ともありますのでこれがアメリカでの公開日なんでしょう。もちろん日本では最低一か月は遅くなるでしょう。場合によっては夏休み時期までずれ込むかも知れません。確か契約では東宝とレジェンダリーは同じ年に両社とも新作ゴジラを公開することはできないはずなので、東宝のゴジラは前倒しで2026年・・・より後回しで2028年公開ってことになるかな。急いで作るのはもちろんアリだけど、前作のことを考えると時間は厳守より掛けるもの、ってことになりそう。
しかし、モンスターヴァース版、またしてもGODZILLA X KONGですか。怪獣ファンとして言わせてもらうと、ゴジラとコングの競演は怪獣界上げての一大イベント、夢の対決だからいいんだよ、そんなに無暗にやらなくていいんだよ、って思っちゃいます。
レジェンダリーがゴジラとコングの権利を得、いずれ対決させる。過去にこのニュースを聞いた時のワクワク感、本当にたまりませんでした。おしむらくはその前に「キングコング 髑髏島の巨神」が洋物怪獣映画として「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」がゴジラ映画として「こんなのが見たかった」欲を満足させる最高ランクの素晴らしさをわたしに見せてくれていたので、肝心の「ゴジラ vs.コング」が一枚劣って見えちゃった、ってことなんですが。さすがに連続して三度目だと少し興がそがれてしまいます。マルチバースものでかつゴジラとコングしかヒーローがいない世界ですからやむを得ないんでしょうか。注目は敵怪獣。前回、ラスボスのスカーキングはあまり魅力なかったもんなぁ。シーモは洋怪獣とは思えないほど強くてワクワクしたのに決着無し、という扱いだったし。ちょっとお金はかかるかも知れませんが、東宝怪獣の悪役、特にデストロイアあたりを使うことを期待してます。いかにも悪魔、敵!ってデザインはあちらでもウケはいいと思うので。

日本の方ですが、海外向けのゴジラ公式サイトに、東南アジア向けと称して映像が公開されています。


いかにも山崎監督っぽい作りに見えるので、映画ではなくもう一つ手掛けているアトラクションの方の予告なんかなぁとも思ってます。タイの東宝と提携したVFXスタジオで作ったらしいので、多分次回作とは別のデザイン。自作のデザインはギリギリまで秘密でしょうし。
次は敵怪獣を出す意向があるような発言をしている山崎監督ですが、過去の例から考えてゴジラオタクな日本の監督は互角に戦う敵よりもゴジラが蹂躙して一方的に叩きのめすような弱そうなやつを出したがる傾向にあるからなぁ。手塚監督のメヌロン→メガニューラ→メガギラス(採用)とか、金子監督のカマキラス→バランバラゴンアンギラス→バラゴンモスラキングギドラ(採用)の時とか。なので強そうでかつ世界観を壊さずにゴジラに一方的にやられるような敵・・・。全くの新怪獣でなければ、今度こそチタノザウルスと予想します。まぁわたしのこの手の予想は当たったことないんですが。

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BS松竹東急放送前に「ゴジラVSキングギドラ」を語る

2025-04-14 17:53:25 | 特撮・モンスター映画
※本記事は書き手のストレス解消を目的とした、どうでもいい中身の特ヲタの書きなぐりとなっています

「ゴジラVSキングギドラ」は特撮ヲタである筆者の中でもお気に入りの逸品。これに関してはディアゴスティーニの東宝怪獣コレクションのメカキングギドラが完成してから同作について語ろうと思っていたんだけど、BS松竹東急で15日に放送するっていうから前倒しすることにした。14日からVSシリーズ一気に六作特集上映だそうで、なんで松竹なのに東宝のゴジラやんの? とは思いますが、まぁ最後っ屁で少し派手にやりたいってところなのかなぁ。少なくとも現在の形態の「BS松竹東急」はもうすぐ終わるわけだし。

「ゴジラVSキングギドラ」の何がすごいと言えば、やはりクライマックスの新宿決戦の特撮にある。ある意味、それまでやることを憚れたことをみんなやってしまっている、かなり無茶をやっているシーンなのである。まず、決戦が昼間の市街地であること。ウルトラシリーズのようにただビルを並べただけの昼間市街地ならともかく、怪獣映画での派手に壊すことを前提とした市街地決戦、それもある程度実際の街並みを忠実に再現しての戦いは基本夜間に限られる。夜間ならライティングを絞ることができてある程度ごまかしが効くからだ。過去の円谷英二率いる過去の特撮チームですら、昼間の市街地決戦は「空の大怪獣ラドン」くらいしかやっていない。しかも「ラドン」はどちらかと言うとカットごとの再現度を重視した作りになっているのであまり大きなセットを作ったわけではない。一方「VSキングギドラ」は新宿都庁を中心に、特撮演出を優先したためか必ずしも忠実再現ではないにしても、非常に作りこまれた超巨大セットを組んでの昼間決戦にしてしまった。それゆえに特撮スタッフの労力はすさまじいものがあったろう。しかも昼間だから当然大量の光量が必要となる。この少し後の時代になるとそういう大量光量の必要なシーンはオープンセットにして太陽の自然光を頼りにするやり方が流行るが、本作の敵はキングギドラ。それもメカキングギドラであり、重量はスーツだけで200kgオーバー! あまりの重量ゆえに人が入ることを断念し、ワイヤーによる釣りだけで支え、操演のみで演出を付けることになったほどの質量の塊だ。三つの首と二つの尾を持ち、通常の状態でも多数のワイヤーを必要とするキングギドラだというのに重量まで支えるとなったら、それこそオープンセットなんて無理、十分な装置が用意されている撮影専用スタジオを使わないと撮影は不可能だから、昼間の再現のためには大量のライトを使うしかない。電力の消費、スタジオ内にこもる熱量・・・それだけでも相当なものがあったろう。同時期に撮影していた他の映画の撮影にも影響を与えた可能性も高そうだ。
さらに用意したものが新宿都庁。こいつをなんとかスタジオ内で再現するため、ゴジラを巨大化させて縮小割合を大きくしてまでして作り上げることになったが、それでもゴジラの二倍を超える圧倒的高さになる。当然ながら怪獣同士の戦いになるためぶっ壊すことを前提としており、ちょっとした手違いで崩れる危険性がある。なのにメカキングギドラはともかくゴジラは人が入るスーツ形式でその巨大ビル群のど真ん中に配置されるのだ。怪獣スーツに入ったら前が少し見えるだけ。本セットは地面もちゃんと細かく作られており、ゴジラが踏みつけたことでヒビだらけガレキだらけの状態を再現しており、非常に悪い足場となっている。万が一にもよろけたら、万が一にも余計な振動がビルに伝わったら・・・。重い怪獣スーツに入って素早く動くことはおろか、危険を察知することもできない状態の演者、薩摩剣八郎の頭めがけて崩れたビルが降ってくることになるのだ。想像するに危険極まりない状態で撮影は行われたことになる。もちろんそうした事故が起こらず、予定通り撮影は行われたとしてもあちこちに仕掛けられ火薬がガンガン爆発するのだ。よく無事だったと思う。「怪獣映画なんて人間が中に入ってるんだろ」と揶揄されることがあるが、そう思ってみた方が迫力を感じてしまう映画は本作「ゴジラVSキングギドラ」と「ゴジラVSデストロイア」くらいなもんだと思う。ひょっとしたら本作の特技監督である川北紘一氏は、スーツに入った人が怪獣を演じているのではなく、不死身の怪獣ゴジラそのものが目の前にいる、と思って演出をしていたのかも知れない。
しかもそのゴジラの相手は先にも書いた重い重いメカキングギドラである。さすがにある程度距離を空けての熱線の打ち合いという演出が中心になったが、それも戦いの前半。後半はキッチリ接近戦もやっている。なんとメカキングギドラを釣ったものがゴジラの頭の上までやってくる! 想像してみよう、200Kgオーバーの質量がワイヤーで釣られただけで自分の頭の上にぶつかるように迫ってくる恐怖を! さすがに足場の悪いセットの中ではやってないだろうし、対するゴジラも下半身をカットした本来海で使う半身スーツを使っているとは思うけど、それでも命がけだ。
ちょっと注目してほしいのが次のシーン。その直後、メカキングギドラが落下しながらゴジラに体当たりして諸共都庁ビルに突っ込むが、その際にゴジラの左手が動いている。一度メカキングギドラから離れた腕が再び触れるように動き、その際に指までもぞっと動いている。いくら川北特技監督の演出が鬼だったとしてもこのシーンでのゴジラに人は入っていないだろうから、それ以外の要因で動いたことになる。偶然の産物か、はたまたそういう仕掛けが施されていたのかは不明。仮に仕掛けだったとしても、「うまくいけばいいな」くらいのお祈り仕掛けだったろう。この時のメカキングギドラとゴジラを両方釣るという総計三百キロ?にもおよぶ総重量ゆえに撮影前にワイヤーが切れてしまい、本番前に一度都庁ビルが壊れてしまうという失敗があったと言われている。それゆえわざわざ壊れた状態でのビルを修理してから撮影しているので、これ以上の失敗は許されない。あまり凝った仕掛けもほどこせなかったはず。ゆえに本番でゴジラの腕が動いて、あたかも衝撃の苦しさゆえにメカキングギドラを突飛ばそうとしたが何もできない、という風に見えるシーンになったのはどっちにしても偶然の要素が大きい。わたしは何度見てもゾクリとする。ゴジラが撮影スタッフの思いに応えたかのようだ。

「ゴジラVSキングギドラ」のLDソフトには映画公開前に松下(パナソニック)のどこかのショールームように特別編集された未完成映像を使ったPVが収録されていた。まだBGMもつかず、テスト段階のような光学合成と効果音がつけられただけのもので、画質もVHSかなんかのダビングだったらしくて良くない。にも拘わらず、本編以上の異様な迫力に満ちていた。十分な加工の無い生に近い映像が撮影の空気感を残していたのだろうか。現在のBD版には収録されていないのが残念。早く完全版を出してほしい。
BGMの無い未完成映像が本編以上の迫力と書いてはいるが、本作の音楽は当時久々の登板となった伊福部昭によるもので、個人的感想としては歴代最高と思っている。特に決戦シーンに使われた「キングコング対ゴジラ」用の曲をアレンジしたものは、最強怪獣同士の激突にはこれ以上の楽曲など存在しないのではないか、と思える血沸き肉躍るものだ。
新宿決戦は特撮の撮影としては最初に行われた。これは時間的余力のあるうちに一番の見せ場を撮影しておこう、という意欲によるものだそうだ。ただ、時間はもちろんおそらく予算もここにつぎ込んだがゆえか、他のシーンはそのしわ寄せが感じられてしまう。まだメカ化していないキングギドラとゴジラの戦いは何もない原野での、ちょっとチャンピオン祭りを思わせるような予算削減が感じられる戦いになっている。札幌のゴジラ襲来にしても福岡のキングギドラ襲来にしても煽りの画を使うことでごまかしてはいるが、新宿と比べると明らかに地面の造形がなっていない。キングギドラ単体による日本攻撃は、実景に爆破を合成しただけのものが連続するちょっと情けない画が続く。キングギドラ単独シーンは先にも書いた「空の大怪獣ラドン」の演出を模したものになっているだけに、予算を使い切った感が目立ってしまう。あくまで聞いた話だが、前作「ゴジラVSビオランテ」が期待ほどの興行収入が得られなかったため、「ゴジラVSキングギドラ」の直接製作費は削減されたらしい・・・だとすると予算削減シーンが続くのも仕方ないか。一点豪華主義とまんべんなくごまかすのとどちらがいいか、は意見の分かれるところだろうし。どっちにしても、川北監督は予算の管理はあまりうまくなかったのかも知れない。もっとも、予算でキリキリしていたらいい画なんて作れないだろうけど。

「VSキングギドラ」は「VSビオランテ」と間を二年明けて作られた。が、次作「VSモスラ」以降は毎年一本以上特撮怪獣映画を作る年が続いた。ある程度収入を見込めるからというのもあるだろうが、ひょっとしたら川北特技監督に「VSキングギドラ」のような無茶な特撮プランを考えさせる時間を与えないためだったのではないか、などと思うこともある。
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「シンドバッド7回目の航海」無料配信中!

2025-03-19 09:33:04 | 特撮・モンスター映画
現在YouTubeで「シンドバッド7回目の航海」という映画が無料公開中です。もちろんソニー・ピクチャーズが行っている公式のものです。埋め込みをしたのですが、できないのでリンクだけ貼っておきますね。


見どころはなんといってもレイ・ハリーハウゼンがストップモーションアニメを駆使して表現したモンスター。巨大なドラゴンやサイクロプスも出ますが、個人的には若干物足りない感はあります。すごいのはクライマックスに登場する骸骨兵! 等身大のサイズで劇中に登場し、シンドバッドと剣で戦うのです。あくまで出演者の演技に合わせ、別途コマ撮りした骸骨兵を合成して表現を行っているのですが、合成画面を見ながら撮影作業を行える現代ならともかく、せいぜいすでに撮影したプリントフィルムを参照することしかできなかった1960年代に、どうやってここまで、と思うほど正確な位置関係で合成が行われているため、本当に両者が剣で打ち合っているように見えてしまうのです。最初のうちは「骸骨だけ明るさやピントが少し違う。ああ、合成だね」って思いながら見れるのですが、途中から「あれ? これって合成だったよね・・・?本当にいるの?」という気分になってきますから不思議。しかも一コマ一コマ少しずつ骸骨人形を動かしながらこの正確さ。気の遠くなるような正確さが求められる作業を手軽に体験できますので、ストップモーションアニメ未経験の方、「コマ撮りなんてぎこちない動きで気持ち悪い」と偏見を抱いている方、ぜひ体感してください。むしろそのぎこちなさや気持ち悪さがいい面で出てくるのが本作の骸骨兵です。

逆を言えばレイ・ハリーハウゼンの特撮は極めて計算高く行われているため、日本の円谷式特撮のような偶然やアイディアによって予想外の効果を生むプラスアルファの魅力はありません。わたしはそういうのを見つけてはゾクリとする方なので、そういう楽しさには欠けます。それでもこれはこれで非常に魅力的。なお、配信動画は29.97fpsで行われているため、Fluid Motion Videoの効果を最大限に発揮できるフォーマットにはなっていません。ストップモーションアニメこそFluid Motion Videoの効果が最大限に生かされる分野だとわたしは思っているのでそこは残念。ただ、最近のRDNA以降のRADEONはFluid Motion Videoの機能が廃止されており、現在のBluesky Frame Rate Converterを持ってしても中間フレーム生成によってフレームレートを2倍にまでしかできません。GCN世代の旧RADEONやAPUを保有している人じゃないと体感できないので、もうそこらへんにこだわっても仕方ないのでしょう。
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特撮最大級のミニチュア、ビオランテを東宝怪獣コレクションを見ながら語る

2024-12-29 16:02:41 | 特撮・モンスター映画
ディアゴスティーニより販売されている「東宝怪獣コレクション」、同一スケールの怪獣フィギュアを毎号掲載するというコレクション欲を満たすものになっていましてわたしは嬉々として続けております。
で、その中でも最大のサイズを誇るだろうビオランテ、やっと全部のパーツが届き、組み立てが終わりました。付属マガジンは基本的にフィギュア本体の怪獣の登場する映画に関して書くため、ビオランテパーツが多すぎて掲載号が数号におよび、毎回「ゴジラVSビオランテ」のことを書かなきゃならないので、最後はかなりお疲れだったのか、無理やりに近い形でキングギドラの頭部を一緒に付属させて「ゴジラVSキングギドラ」のことだけをマガジンの内容にしておりました。お疲れ様です。
そのビオランテですが、これがまぁでかい。

同じスケールで、劇中でも戦ったビオゴジと並べるとそのデカさがよくわかります。ちなみに劇中のビオランテは体の右側しか映像に映っていません。なのであえて左側を映してみました。造形に関してはこの大きさと左側や背中・背後と言った映画では確認しづらい部分がちゃんと作ってあって満足。忠実な造形とはいいがたく、特に触手は先に口のない尖っている、劇中でゴジラの体を貫いたものが全くついていないのは多少不満はありますが、迫力優先ということと、雑誌の付録ではパーツの細かさはこの辺りが限界だってことなんででしょう。
やはり劇中であったゴジラにかみつくビオランテもできなくはないんですが、ゴジラの頭にビオランテの上あごが乗っかる形になっちゃうんですよ。個人的にはもうほんの少し上を向かせてほしかった。
84年からのゴジラVSシリーズは毎回巨大な実在(もしくは実在予定)建造物をミニチュアで再現してそれを破壊する、がウリの一つでした。本作「ゴジラVSビオランテ」では大阪ビジネスパークがそれにあたるのですが、体積でいえばそのセットに作られたビルよりこのビオランテのほうが上でしょう。怪獣のみならず造形物としてミニチュア最大級と呼んでも過言ではないのがこのビオランテ植獣形態です。かつこの大きさで稼働させなきゃならないのですから、よく壊れなかったものです。
さらに劇中ではビオランテの疾走シーンさえあるのです。しかもビオランテを疾走させるのはあらかじめ予定していたものではなく、川北紘一特技監督が演出として思いついたものだとか。まぁ確かに、いくら大きくなったとは言え、結局ビオランテの武器は触手と短射程の樹液のみ。ゴジラが距離をとって熱線を連射し、触手を打ち落としていけば最後には触手がなくなり、ビオランテに勝ち目はなくなります。ビオランテがゴジラに勝つには接近戦あるのみ。でもゴジラは近づく理由がない。ならばビオランテが走るしかない!のはわかるんですが、おそらくビオランテは疾走させることを前提として作ってません。仮に事前に予定していたのなら、サイズ半分くらいの別造形物を使ったでしょうし、この巨体を走らせる理由は土壇場の思い付きしかありません。しかも時間がない。「ゴジラVSビオランテ」の完成はかなりスケジュールギリギリだったと聞いていますし、このラストバトルは特撮部門の一番最後に撮影したらしく、この疾走の準備が完成を遅らせた理由の一つでしょう。その結果、異様な迫力を生むシーンとなり、さしものゴジラも呆気にとられて距離を保つことを忘れてしまう説得力を生みました。
それだけの巨体が動いているにも関わらず、画面から伝わってくるバトルはかなりスピーディ。これは「帰ってきたウルトラマン」の主題歌担当でもおなじみ、すぎやまこういち氏の音楽が相乗効果を生んでいるからでしょう。ちなみに「ゴジラVSビオランテ」の原作「ゴジラ対ビオランテ」を書いた小林晋一郎氏はその「帰ってきたウルトラマン」にレオゴンという怪獣のデザインを採用されたことがあるので、すぎやま氏の起用はそうした理由もあるかもしれませんね。

VS版キングギドラもいいけど、早くメカキングギドラ来てくれないかなぁ。この特撮がまたすごいんだわ。機会が来たら語ろう。
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DVD界久々の一発ネタ 「ロボット・モンスター3D版」

2024-11-24 13:52:21 | 特撮・モンスター映画
前に買ったはいいけどがっかりした、な感想を書いた「人類危機一髪 巨大怪鳥の爪 カラー版」。これを皮切りに次々とモノクロB級映画をAI着色でカラー化したDVDが発売されていますが、まぁ語るほどのものでもなし。パッケージも無難なものだし。
と、いうわけで「もうカラー化くらいじゃ買わねぇぞ」と決意を心の中で誓っていましたが、「おお、カラー化だけじゃなくてさらにしょうもないしかけを用意してきたか」と、まんまと罠にはまって飛びついてしまったのが、今回取り上げました「ロボット・モンスター」、のカラー&3D版であります。

 
「ロボット・モンスター」。何度見てもどこにロボット要素があるのかさっぱり分からない本作は、わたしがB級モンスター映画に興味を持ちだした最初期から追っている作品で、日本語化前の輸入盤を含め何本同作のDVDを買ったやら・・・。多分海外製B級映画の中では「プラン9 フロム アウター スペース」か「ロボット・モンスター」かどちらかが一番枚数を買ったはず、なくらいです。前者は他作とのカップリングボックス仕様も買ってるので単独だと本作だと思います。なもんで、これのカラー化だけでもひょっとしたら動いたかも知れません。が、それだけじゃありません。パッケージには高らかに"3D"の文字が踊ります。なるほど、カラー化だけでは釣られないマニアを釣るためにそんな工夫まで。これは買うしかないでしょう(笑)。

なお、3Dと言っても赤青セロファンを貼ったメガネを必要とするやつで、こういうのなら"3D”というより”飛び出す立体映画"と呼称すべきではないでしょうか。しかも必要なメガネは付属品になってます! 紙で作ってあるあっという間に切れそうですけど。これ見て思い出しましたけど、昔のPowerDVDにはDVDソフトを無理やり3D化する機能、あったなぁ。赤青セロファンでメガネを自作しないとみられない方式で。いつの間にかなくなっちゃいましたが、ちゃんと見られたんだろうか。
この3Dメガネ、残念ながら非常に小さく、無理やり耳にかけると頭の大きなわたしでは瞼が圧迫されて目を開くことが出来ません。しょうがないので手で持って3Dモードで鑑賞。なんか奥行がある、というより左上の部分だけめくれたように引っ込んで見えるだけです。まぁこんなもんか。
さらに非常に残念な箇所がありました。それは侵略宇宙人の持つ機械の機能。こいつにはなぜかシャボン玉を大量に発生させる装置がついているのです、役割は全くわかりませんが。強いて立体映画化して奥行が感じられるとファンは楽しめるだろうな、という箇所があるとしたらこのシャボン玉部分くらいなもので、おそらく企画者もそこを狙ったのかと思うのです。しかし、モノクロ映画ですから立体にはカラー化(赤と青化)が必要。その色処理を行った結果、大量のシャボン玉の解像感は完全になくなり、玉どころか四角い紙切れが大量にまかれているようにしか見えなくなってました。これ、3D映像だけじゃなくて同時収録されている2Dカラー部分でも同じだったので、もうDVD解像度じゃどうしようもないんだと思います。また、AIによる軽い3D処理をしただけだと思われますので、個人的に期待していた「紀元前百万年」の流用によるトカゲとワニの決闘シーンもほとんど立体に見えず。基本的には3Dメガネ付き3D版で発売、という事実を笑うためのDVDというところでしょう。解像度を落としたカラー版より撮影中の「映っちゃいけないもの」が良く見えるHDリマスター版の方が欲しいなぁと思う昨今。

それでも、本作には非常に良い点があります。それは今入手できる一番安い「ロボット・モンスター」のソフトであるという点。何度もパッケージ化されている本作ですが本パッケージは久々のもので、旧版は枯渇していて在庫がなく、昨今のインフレ傾向を受けてかかなり高騰しているのです。なので今B級映画に興味を持ち始め、代表作の一本である「ロボット・モンスター」が早く見たい、という人には高騰盤より手が出しやすいでしょう。もちろんいずれはオリジナルのモノクロ版で堪能していただきたいと心より願います。
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ゴジラ新作、続投の山崎貴監督で製作決定と発表

2024-11-02 01:51:13 | 特撮・モンスター映画
なんかアクセス増えてるなぁと思ったらその多くがゴジラ関係の記事を参照してました。当然ながら昨日放送された地上波の「ゴジラ -1.0」が影響しているのでしょうね。
正直何かあるとは思ってました。さっき見たらやっぱりありましたね。緊急告知と称してゴジラ新作の製作が決定した、とのことです。監督・脚本・VFXは-1.0と同じく山崎貴監督が続投。あくまで「新作」ということなのでー1.0の続編かどうかは全く分かりません。11月3日のゴジラフェスで何か続報があるかも知れませんが、さすがに近すぎるから「新作作ります」くらいしか言わないかな?

個人的には思い切って-1.0とは世界のつながらない別物にしてしまったほうがいいんじゃないかと思うんですが、世間的なことを考えると難しいかなぁ。そしてシリーズ恒例「東京の次は大阪に来るけど映画のクライマックスの舞台にはならない」の法則は来るのか? などいろいろ考えてしまいますが、どう妄想しても当たらないと思うので、続報をおとなしく待ちましょう。

追記:ゴジラフェス、さすがに「発表できることはない」という発言しかなかったみたいですね。
ゴジラフェス内で公開されている短編映画、ようやくまとめてBD化されることになりました。なお、今年の新作はわたしもクラウドファンディングで参加しておりまして。リストの一番最後の方にkrmmk3がしっかり載っております。ちょっと目立つ(笑)ので、YouTubeで公開されている間に見てね。




 
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今の日本では難しい? リメイク 映画「ボルテスV レガシー」見てきた

2024-10-25 14:58:56 | 特撮・モンスター映画
※深刻なネタバレがあります。可能ならば映画館で鑑賞したのち、感じた思いを共有する目的で読んでください。

「日本のアニメや怪獣ものなどのサブカルチャー作品は世界を席巻している」と考えている人は多いはずだ。が、本当に「世界の人々の心に残った」作品は、テレビがモノクロからカラーに移行する時期、もっぱら1970年代あたりに作られた作品群ではなかったか、と考えている。その考えが最初に頭に浮かんだのは、以前中東の(王族か何かだったような)人が日本の円谷プロに「アイゼンボーグを作ってほしい」と直談判にやってきた件からだ。「恐竜大戦争アイゼンボーグ」はアニメと特撮の両方を使って作られた作品だが、それゆえに独自の輝きを持っている。そこらへんがウケただけなのか、とも思っていたのだが、そのあとの海外の方々の古い日本作品への反応が増えてきているのをみるかぎり、その影響力は「アイゼンボーグ」一作だけのものではなかったらしい。例えば、直接キャラクターが登場するわけではないが「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」という映画がイタリアで作られている。こうした反応が今になってもなお起こっているのは、おそらく、それまで主に放送されていたアメリカ製の映像がジョークを交えたトボけた雰囲気のアニメやドラマばかりだったのに対し、日本の作品はひたすらシリアスで暴力的シーンを出すことをためらわない内容だったために強く印象に残ったからだろう。その焼き付いた思いは時を得てもなお消えないのか、海外から「お金出すから昔の作品をよみがえらせてくれ」という申し出でがあったらしく、今日本では次々と古い作品のリメイクやリブートが作られている。
が、それらを見ると、「今の日本では「昔みたいな作品」は難しいのかなぁ」と思うことしばしば。どうしても製作側が作家性を出してイジりたがるし、現代の日本のアニメマニアを想定して作るから昔のやり方がしづらいし、余計なビジネスが入ってきたりするのを連想してしまうような展開をしたりする。それゆえにサブキャラを活躍させ過ぎて主人公のキャラが薄くなったり、原作マンガそのままの演出を優先して昔の作品と同じ演出をやる絶好のチャンスを中途半端なものにしてしまったり、一部地域の地上波と配信だけの限定放送にして地方の人間には低画質配信視聴のみでまともな画質の視聴や保存がしたければ後で高額な円盤を買えと要求するなどという前世紀の遺物のようなビジネス手法がよみがえったりするのである!!!!! 特に3つ目は許せん。せめてBSで放送してくれ、某作品!


だからこそ、こちらにはちょっと期待するものがあった。余計な要素が入ってしまう日本で作るより海外の、本当に好きな人が作った方が昔の作品のリメイクにふさわしい作品になるのではないか、と思ったからだ。それが今回のターゲット、映画「ボルテスV レガシー」だ。
フィリピンでは「超電磁マシーン ボルテスV」が熱狂的に迎えられ、その内容ゆえに一度政治的判断で放送を禁止されたほどだったがその弾圧ゆえにかえって熱は高まり、主題歌を"第二の国家"と呼ぶ人さえいるとかなんとか。その愛ゆえにアニメではなく、CGは使っているがドラマは俳優が演義する実写ドラマとして新作リメイクが作られるという話は聞いていたが、それが日本で映画として公開されるに至ったわけだ。ただ、本作はあくまで映画ではなくテレビ放送用、それも全90話! という長丁場を前提として作られているので圧倒的な製作費をかけて作られた映像美、までは期待してはいけない。あと個人的に「超電磁マシーン ボルテスV」にはそこまで思い入れがない。再放送かなにかでで一通り視聴したはずなんだけど、強く覚えてはいない。この時期の東映のロボットものだと、途中までは「超電磁マシーン ボルテスV」と同じ監督がやっていた「未来ロボ ダルタニアス」が一番面白かったと思っている。ロボットの合体も五機より三機の方が美しいと思ってるし。だから見に行くのがちょっと遅くなった。先週は夜に用事も多かったし、万全の体制で鑑賞できる日がなかったのもある。ただ、レイトショー公開が昨夜が最後で、これ以降は昼間の上映しかなくなるということなのであわてて見に行った。時間がたっていることもあって観客は全部で5人と少な目。もっともわたしは客がわたし一人とか、二人しかいないとかの鑑賞も経験しているので全く問題なし。

しかし思った。今回は観客が少なくて良かった、と。だってずるいよ、あの作り方。どうしても一緒に歌っちゃうもの、思い入れは強くなくても心が覚えてるんだからさ、合体シーン。CG化やそれに伴うデザインの変更はあったけど、演出は本当に昔まんまでBGMに日本語の主題歌が最小限度のアレンジで流れるって、あの毎話繰り返された演出の再現に自分が昔に戻らないわけがない。もちろん大声ではなかったけど、混んでいたら恥かいていただろうくらいに勝手に口ずさむ程度には歌うしかなかった。そして合体後にちょっと舐めるようなカメラワークでパイロットの姿を映してから、「ボォォルテェェス、ファァァァイブッ!」の掛け声が自然にマッチする決めポーズ。なるべく変えたくない、そのまま"リメイク"したかった、という製作陣の思いが最大限に分かる名シーンだ。この映像を大スクリーンで体感する、これだけで映画館まで行き、お金を払う価値は十分にある。レイトショーの割引だったし・・・。ただ、どうしても作家性が少し出てしまったせいか合体シーンがやや長く、主題歌に継ぎ足しがあり、無理やり合わせた感は否めない。さすがに主題歌や挿入歌と映像の演出を完璧に合わせる技術は70年代の日本のアニメ業界の空気でなければ難しい神業なのだ。

鑑賞する前はYouTUBEなどでも公開されている前日譚などを取り入れ、前半はドラマパート長めで初バトルをクライマックスに持ってくる、というような再編集が行われるものとばかり思っていたが、番組の序盤2~3話分を最小限の編集でそのまま使っているような感じで、日常パートは非常に少なく最初から最後まで常時戦闘状態という感じ。それゆえにBGMの一本調子が気になったし、途中若干ダレた。ただ、それでも二回目のバトルに打った必殺技は良かったと思う。
巨大ロボットの必殺技の名を雄々しく叫ぶ。これも日本人じゃなければ難しい"わざ"と思っている。日本では偉大な先人がこの技術を作り上げ、それを体感しているから。アニメは子供向けのため、他国では当然吹き替えで放送されるから日本人声優の"わざ"を直接聞く機会がない。ゆえにどこか抜けたような平たい叫びになってしまうのが通例だった。実際本作も初戦はそんな感じだった。でも、クライマックスに悲しみを込めた必殺技の叫びは、その考えを過去のものにできるほどの思いを感じさせる力がこもっていたように思う。これは次からの演技の進化が楽しみだ・・・。と言っても多分この続きを現地の俳優さんの声で視聴する機会はないと思うけど。日本で放送や配信されたとしてもダイジェストで吹き替えだろうなぁ。
レイトショーだから原語字幕版で鑑賞したけど、吹き替えだと「天空剣」のあとの「Vの字斬り」まで叫ぶんだろうか。こっちはCSとかに回ってくるまで待とう。

テレビ用を劇場で流したゆえに動きはカクカク、多分フレーム数を落としてある。特に横や縦に単純スクロールするシーンではそれが明白で、ちょっともったいない。放送の暁には本来のフレーム数に戻していただきたいと思う。
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伝説の怪獣造形師、村瀬継蔵氏死去

2024-10-17 23:18:26 | 特撮・モンスター映画
「モスラ」や「キングコング対ゴジラ」では円谷英二特技監督のもとで、「ゴジラVSキングギドラ」や「ゴジラVSモスラ」では造形制作の会社ツェニーを経営しつつ怪獣の造形を行い、今年はアナログ技術にこだわって作った特撮映画「カミノフデ」で総監督をつとめられた村瀬継蔵氏が14日に亡くなられていたことが発表されました。89歳だったとのこと。

残念ながら地元では上映していないので「カミノフデ」は鑑賞できていません。そのうち・・・と思っていたところにこの訃報。無理をしてでも見ておけばよかった、と久々に映画関係で後悔しています。遺作だと思ってみるとどうしても気分が違ってしまいますから。最後に現役復帰を果たした、まだまだ活躍してほしい人物でした。
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「東宝怪獣コレクション」に危機か? キンゴジ大きすぎの話とサメ映画配信にさすがに疲れてきた

2024-07-18 09:23:55 | 特撮・モンスター映画
WOWOWで配信中のサメ映画特集、放送先行の作品(WOWOWによると初心者向けばかり)がようやく配信され、ついに予告通り49本(4ャー9)がそろったわけなんですが、よく見ると違和感が。サメ映画の中でも「シャークトパス」シリーズと並ぶA級作品(※個人の感想です)である「シャークネード」シリーズが4までしか配信してないじゃないですか! 「シャークネード」は以前WOWOWで放送した全作品をキープしてあるので配信はスルーしていて気づくのが遅かったのですが、「シャークネード」は第6作まであるんです。このシリーズの見方は二つ、第2作まででやめるか、最後まで見続けるか、なので4作目までと言うのは非常に中途半端でモヤモヤします。WOWOWはこういうシリーズに対する配慮に欠けるところがありますので猛省を促したいところ。もちろん49作品という数を優先した結果でしょうし、シャークネード5・6を入れる代わりに他を外してもよかったのか? と言われると返す言葉に困りますが。せいぜい「MEG ザ・モンスター」をサメ映画に入れなければ入る、とかくらいしか思いつきません。暇にかまけてサメ映画をなんとなく見てるんですが、さすがにクラクラ来てるのに、ついついアイコンにカーソルをあてて動画を見てしまいます。ああ、面白いよねぇ、ボクシング。選手とか全然知らなくても面白い。プロスポーツ競技で見ていて一番面白いのってボクシングだと思うんだ・・・。いやいやサメに戻して。中には「ビッグフットVSメガロドン」だとか「ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲」みたいに悟りを開けそうな作品もあるのに、「シャーケンシュタイン」や「KANIZAME シャークラブ」のようにツボにはまるやつも少なからずあったりして、やはり今のうちに一通りは見ておかないと、という気にさせられるのです。サメラブじゃないのに。


怪獣はラブですけどね。おなじみディアゴスティーニより発売されている「東宝怪獣コレクション」、定期購読なので少し遅れて来るんですが、毎回楽しみに待ってます。ボチボチ以前の「ゴジラをつくる」のディオラマケースの上に並べるのが手狭になってきました。多分私と同じことしている人は少なからずいるはず。しかし、今回・・・というより前回からですが、到着したフィギュアの出来に若干違和感が。同シリーズの中で50mゴジラとしては初代についで二体目の発売となった「キングコング対ゴジラ」版、通称キンゴジですが、これがちょっとおかしい。

あきらかに初代よりデカイんです。体格が大きいくらいならまだしも身長も若干上。設定上ではどちらも50mのはずなんですが、キンゴジは53mくらいはありそうです。今回の「東宝怪獣コレクション」は1/700という統一スケールで揃えられているのがウリ。実際の映画の中のバランスと明らかに異なるのも、あくまで公式のデータの方を重視して並べると実際にはこうなる、というおかしさも含めて楽しむものだと思ってます。が、この「キンゴジ」は例外なのか。まぁ良くできてますよ、特に顔。左右のバランスが絶妙に崩れている点とか、見る角度によって全然違う表情に見えたりとか。各自が頭の中で持っているイメージまで含めてよく再現されていると思います。多分造形者もキンゴジには並みならぬ意気込みで取り組んだ、という思いが伝わってくるほどです。ですが、それゆえに若干ではあるものの大型化してしまうと今回のコレクションの意義がやや薄れてしまいます。今後は50mよりも小さい怪獣も出てくるでしょうし、それらをちゃんと同一スケールで表現できるか、ちょっと心配になってきました。最初から造形がしやすいサイズにすることを優先してもう一回り大きくしていれば・・・とも思いますが、デストロイアだのシン・ゴジラだのの既発売の大型モデルを見る限り、雑誌の付録形式の価格じゃこのくらいの大きさが限界だろうな、とも思ってしまいますし。
出来とスケールの両立、かつ低価格。なかなか共存は難しいと思いますが、可能な限りバランスを考慮して最後までいっていただきたいものです。送料とか若干値上げしましたしねぇ。

追記:
「ゴジラの逆襲」版、逆襲ゴジラも届きました。身長はほぼキンゴジと同じ。どうやら初代ゴジラと初代メカゴジラだけを残し、今後の50m級は一回り大きくするみたいです。
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そこに"友"は居なかった・・・。「人類危機一髪 巨大怪鳥の爪 カラー版」

2024-06-08 10:37:20 | 特撮・モンスター映画
少し前から当ブログで昔書いたB級映画「キラークラウン」の記事へのアクセスが結構あります。なんでなんだろうと思ってましたら、この映画を原作としたゲームが発売されていたんですね。


Switchは無しでXbox Seriesがある点が如何にも非日本向けです。わたしはゲーマーではないので買うつもりはないですが、興味のある方お試しあれ。
「キラークラウン」は公開当時は全く人気がなく、すぐに上映終了になってしまったのにのちにカルト人気を得た作品です。それがついにここまで来ましたか。あちらでカルト化するとすごいなぁ。日本では過去に酷評された作品がカルト化して人気に・・・と言う展開は結局古い価値観を嘲笑う対象になるだけなのでここまでくることないですからね。

わたしはゲームより映画そのものを好みます。そうしたカルト路線を組んだと思われるDVDが発売されました。「人類危機一髪 巨大怪鳥の爪 カラー版」(以下「カラー版」と呼称)です。
 
以前発売された「人類危機一髪!巨大怪鳥の爪」(以下「旧版」)をカラーライズ化したもののようです。アマゾンのリンクだと"!"がついてますがパッケージの方にはついてないですね。いや、誰がこの作品をカラーライズ化しようと考えますか。「プラン9 フロム アウタースペース」みたいに他の映画に取り上げられて知名度を上げた作品とかならまだ理解できますが、本作は一部マニアに造形が知られるくらい、それも出来がいいとはとても言えない怪物の姿を嘲笑う意味で知っている人が少しいる程度の知名度しかありません。これをわざわざ・・・。ただ、わたしは知らなかったのですが本作の怪鳥が"ラ・カルカーニュ"(登場人物の一人だけ"カルカーニュ"と呼んでいる。語源は知らない)の名でMUGENという格闘ゲーム用エンジン用キャラとして開発されたことがあるらしいので、好きな人はきっと好きなんでしょう。どこの誰がカラー化してソフトにしようと思ったのか気になりますが、その意気を受けようじゃありませんか。なにより以前の旧版はVHSからダビングしたと思われるひどい画質でしたから大いに期待します。パッケージの絵も新作ですしね。本編登場の怪鳥と似てないのは気がかりですが。

・・・。あれ? 画面が4対3です。全体的に画面が滲んでます。着色が「プラン9 フロム アウタースペース」はもちろん「ウルトラQ」みたいに丁寧でないのは仕方ないのですが、何かデジタルに伴って発生したものとは思えないノイズだらけ。決定的なのは51分56秒に入っている露骨なアナログノイズ。これ、旧版にも全く同じノイズがあるんです。つまり、カラー版は旧版にただ色を塗っただけのシロモノでしかなかったのです。

ガッカリ。

気が抜けました。原題「THE GIANT CRAW」のもっと状態の良い素材は存在するんですよ。画角も4対3ではなく横長のものが。てっきりそれを使って作り直したものだとばかり思っていたのに。本作の発売、以前のRUNコーポレーションではなく、販売シービー株式会社・製作コロメディアとなってますが、ひょっとして名前変えた同じところ? RUNコーポレーション、たびたびトラブル起こしてたしなぁ。そう思ってみるとパッケージ裏の解説文も穴埋めがストーリーの説明が加えられたこと以外は全く同じ文章です。カラーライズと言っても多分AI使ってフルオートでやらせたんでしょう。パッケージもAI使って書かせたってところですかね、似てないし。
わたしは「THE GIANT CRAW」を海外製怪獣映画の中でも良作として高く評価してるんですよ。造形は良くないし緻密な特撮でもないですよ。ですがわたしの知る限り初の宇宙怪獣であり、ちゃんとSF作品しているんです。おそらく「空の大怪獣ラドン」をたたき台にして膨らませた描写は、日本の特撮作品で鳥のような飛行怪獣、それも一般的に良作扱いされる作品の多くが「THE GIANT CRAW」からアイディアをいただいたんじゃないかと思われるくらい時代を先どった映画となっています。だからこそ日本語字幕付きで見やすい形で少しでも画質のいいものが欲しかったんですが、またしても期待は裏切られました。てっきり"変態"と書いて"友"と呼びたくなるような人が企画開発したものと思っていたのですが、もっと安直に作ってしまったみたいです。一応の良心があったのか、旧版映像の最下部にあったスイッチングノイズは削られてましたし日本語字幕も作り直していましたが、褒められるのはそれだけ。

同社はこの後も「クロノス」「大怪獣出現」のカラー版DVDを出すそうですが、まぁ期待をしちゃいけないな。見ないで文句を言うのもアレだし注文もしてあるのでこのまま買いますが、やはりオリジナルはオリジナルのままで楽しむ方がいいのだとつくづく思いますね。
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