録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

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このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

「東宝怪獣コレクション」に危機か? キンゴジ大きすぎの話とサメ映画配信にさすがに疲れてきた

2024-07-18 09:23:55 | 特撮・モンスター映画
WOWOWで配信中のサメ映画特集、放送先行の作品(WOWOWによると初心者向けばかり)がようやく配信され、ついに予告通り49本(4ャー9)がそろったわけなんですが、よく見ると違和感が。サメ映画の中でも「シャークトパス」シリーズと並ぶA級作品(※個人の感想です)である「シャークネード」シリーズが4までしか配信してないじゃないですか! 「シャークネード」は以前WOWOWで放送した全作品をキープしてあるので配信はスルーしていて気づくのが遅かったのですが、「シャークネード」は第6作まであるんです。このシリーズの見方は二つ、第2作まででやめるか、最後まで見続けるか、なので4作目までと言うのは非常に中途半端でモヤモヤします。WOWOWはこういうシリーズに対する配慮に欠けるところがありますので猛省を促したいところ。もちろん49作品という数を優先した結果でしょうし、シャークネード5・6を入れる代わりに他を外してもよかったのか? と言われると返す言葉に困りますが。せいぜい「MEG ザ・モンスター」をサメ映画に入れなければ入る、とかくらいしか思いつきません。暇にかまけてサメ映画をなんとなく見てるんですが、さすがにクラクラ来てるのに、ついついアイコンにカーソルをあてて動画を見てしまいます。ああ、面白いよねぇ、ボクシング。選手とか全然知らなくても面白い。プロスポーツ競技で見ていて一番面白いのってボクシングだと思うんだ・・・。いやいやサメに戻して。中には「ビッグフットVSメガロドン」だとか「ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲」みたいに悟りを開けそうな作品もあるのに、「シャーケインシュタイン」や「KANIZAME シャークラブ」のようにツボにはまるやつも少なからずあったりして、やはり今のうちに一通りは見ておかないと、という気にさせられるのです。サメラブじゃないのに。


怪獣はラブですけどね。おなじみディアゴスティーニより発売されている「東宝怪獣コレクション」、定期購読なので少し遅れて来るんですが、毎回楽しみに待ってます。ボチボチ以前の「ゴジラをつくる」のディオラマケースの上に並べるのが手狭になってきました。多分私と同じことしている人は少なからずいるはず。しかし、今回・・・というより前回からですが、到着したフィギュアの出来に若干違和感が。同シリーズの中で50mゴジラとしては初代についで二体目の発売となった「キングコング対ゴジラ」版、通称キンゴジですが、これがちょっとおかしい。

あきらかに初代よりデカイんです。体格が大きいくらいならまだしも身長も若干上。設定上ではどちらも50mのはずなんですが、キンゴジは53mくらいはありそうです。今回の「東宝怪獣コレクション」は1/700という統一スケールで揃えられているのがウリ。実際の映画の中のバランスと明らかに異なるのも、あくまで公式のデータの方を重視して並べると実際にはこうなる、というおかしさも含めて楽しむものだと思ってます。が、この「キンゴジ」は例外なのか。まぁ良くできてますよ、特に顔。左右のバランスが絶妙に崩れている点とか、見る角度によって全然違う表情に見えたりとか。各自が頭の中で持っているイメージまで含めてよく再現されていると思います。多分造形者もキンゴジには並みならぬ意気込みで取り組んだ、という思いが伝わってくるほどです。ですが、それゆえに若干ではあるものの大型化してしまうと今回のコレクションの意義がやや薄れてしまいます。今後は50mよりも小さい怪獣も出てくるでしょうし、それらをちゃんと同一スケールで表現できるか、ちょっと心配になってきました。最初から造形がしやすいサイズにすることを優先してもう一回り大きくしていれば・・・とも思いますが、デストロイアだのシン・ゴジラだのの既発売の大型モデルを見る限り、雑誌の付録形式の価格じゃこのくらいの大きさが限界だろうな、とも思ってしまいますし。
出来とスケールの両立、かつ低価格。なかなか共存は難しいと思いますが、可能な限りバランスを考慮して最後までいっていただきたいものです。送料とか若干値上げしましたしねぇ。
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そこに"友"は居なかった・・・。「人類危機一髪 巨大怪鳥の爪 カラー版」

2024-06-08 10:37:20 | 特撮・モンスター映画
少し前から当ブログで昔書いたB級映画「キラークラウン」の記事へのアクセスが結構あります。なんでなんだろうと思ってましたら、この映画を原作としたゲームが発売されていたんですね。


Switchは無しでXbox Seriesがある点が如何にも非日本向けです。わたしはゲーマーではないので買うつもりはないですが、興味のある方お試しあれ。
「キラークラウン」は公開当時は全く人気がなく、すぐに上映終了になってしまったのにのちにカルト人気を得た作品です。それがついにここまで来ましたか。あちらでカルト化するとすごいなぁ。日本では過去に酷評された作品がカルト化して人気に・・・と言う展開は結局古い価値観を嘲笑う対象になるだけなのでここまでくることないですからね。

わたしはゲームより映画そのものを好みます。そうしたカルト路線を組んだと思われるDVDが発売されました。「人類危機一髪 巨大怪鳥の爪 カラー版」(以下「カラー版」と呼称)です。
 
以前発売された「人類危機一髪!巨大怪鳥の爪」(以下「旧版」)をカラーライズ化したもののようです。アマゾンのリンクだと"!"がついてますがパッケージの方にはついてないですね。いや、誰がこの作品をカラーライズ化しようと考えますか。「プラン9 フロム アウタースペース」みたいに他の映画に取り上げられて知名度を上げた作品とかならまだ理解できますが、本作は一部マニアに造形が知られるくらい、それも出来がいいとはとても言えない怪物の姿を嘲笑う意味で知っている人が少しいる程度の知名度しかありません。これをわざわざ・・・。ただ、わたしは知らなかったのですが本作の怪鳥が"ラ・カルカーニュ"(登場人物の一人だけ"カルカーニュ"と呼んでいる。語源は知らない)の名でMUGENという格闘ゲーム用エンジン用キャラとして開発されたことがあるらしいので、好きな人はきっと好きなんでしょう。どこの誰がカラー化してソフトにしようと思ったのか気になりますが、その意気を受けようじゃありませんか。なにより以前の旧版はVHSからダビングしたと思われるひどい画質でしたから大いに期待します。パッケージの絵も新作ですしね。本編登場の怪鳥と似てないのは気がかりですが。

・・・。あれ? 画面が4対3です。全体的に画面が滲んでます。着色が「プラン9 フロム アウタースペース」はもちろん「ウルトラQ」みたいに丁寧でないのは仕方ないのですが、何かデジタルに伴って発生したものとは思えないノイズだらけ。決定的なのは51分56秒に入っている露骨なアナログノイズ。これ、旧版にも全く同じノイズがあるんです。つまり、カラー版は旧版にただ色を塗っただけのシロモノでしかなかったのです。

ガッカリ。

気が抜けました。原題「THE GIANT CRAW」のもっと状態の良い素材は存在するんですよ。画角も4対3ではなく横長のものが。てっきりそれを使って作り直したものだとばかり思っていたのに。本作の発売、以前のRUNコーポレーションではなく、販売シービー株式会社・製作コロメディアとなってますが、ひょっとして名前変えた同じところ? RUNコーポレーション、たびたびトラブル起こしてたしなぁ。そう思ってみるとパッケージ裏の解説文も穴埋めがストーリーの説明が加えられたこと以外は全く同じ文章です。カラーライズと言っても多分AI使ってフルオートでやらせたんでしょう。パッケージもAI使って書かせたってところですかね、似てないし。
わたしは「THE GIANT CRAW」を海外製怪獣映画の中でも良作として高く評価してるんですよ。造形は良くないし緻密な特撮でもないですよ。ですがわたしの知る限り初の宇宙怪獣であり、ちゃんとSF作品しているんです。おそらく「空の大怪獣ラドン」をたたき台にして膨らませた描写は、日本の特撮作品で鳥のような飛行怪獣、それも一般的に良作扱いされる作品の多くが「THE GIANT CRAW」からアイディアをいただいたんじゃないかと思われるくらい時代を先どった映画となっています。だからこそ日本語字幕付きで見やすい形で少しでも画質のいいものが欲しかったんですが、またしても期待は裏切られました。てっきり"変態"と書いて"友"と呼びたくなるような人が企画開発したものと思っていたのですが、もっと安直に作ってしまったみたいです。一応の良心があったのか、旧版映像の最下部にあったスイッチングノイズは削られてましたし日本語字幕も作り直していましたが、褒められるのはそれだけ。

同社はこの後も「クロノス」「大怪獣出現」のカラー版DVDを出すそうですが、まぁ期待をしちゃいけないな。見ないで文句を言うのもアレだし注文もしてあるのでこのまま買いますが、やはりオリジナルはオリジナルのままで楽しむ方がいいのだとつくづく思いますね。
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ゴジラXコング次回作 アダム・ウィンガード監督降板は吉と出るか?

2024-05-23 10:26:42 | 特撮・モンスター映画
VSシリーズでは「ゴジラVSメカゴジラ」「VSスペースゴジラ」「VSデストロイア」の三本連続で麻生司令官を、ミレニアムシリーズでは「ゴジラXメカゴジラ」「「ゴジラxモスラxメカゴジラ 東京SOS」では総理大臣になる政治家五十嵐を、「ゴジラ FINAL WARS」では轟天号の艦長としてゴジラと戦う役を演じられた中尾彬氏が亡くなられたことが発表されました。ご冥福をお祈りいたします。

しかし、この界隈ではそちらよりも話題となっているのは「ゴジラVS.コング」「ゴジラXコング 新たなる帝国」の二本を立て続けにヒットさせたアダム・ウィンガード監督が次回作からは降板する、という話です。


何か問題があっての降板ではなく、予定が多すぎて担当するのが困難である、という理由でのことのようですから仕方ないですね。海外のファンの間ではこの発表に憤りを感じ、「戻ってきて欲しい」との声が多いように思います。一方日本の怪獣ファンからは「残念」というこえが聞こえつつも、どことなく奥歯にものの挟まったような言い回しにも聞こえます。この二本、世界的に見れば大ヒットで間違いないんですが、日本の怪獣ファンから見ると少しずれた、「こうじゃないんだよなぁ」作品になっていたもので、ウィンガード監督が外れて路線が変更されることにほっとした人もいる印象です。実はわたしもそうだったりしますので。ただ、モンスター・ヴァースシリーズの初期作「ゴジラ」「ゴジラ キング オブ モンスターズ」は一部で高い評価を得つつも、売り上げという点ではシリーズの存続を危ぶませた作品でもありますので、これらの作品のようなタイタンを"怪獣"として不気味さと神々しさの雰囲気で描く原点回帰は難しいかな、と思ってます。
「新たなる帝国」ではほとんどゲスト扱いだったゴジラ。コングが絶対的主役として書かれた作品では仕方ない話ですが、次回こそ主役に返り咲いてほしいものです。コングがキングコングへと昇り詰める過程はウィンガード監督復帰作まで取っておきましょう。
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怪獣の重量に関する考察その2 2万トンの始まり

2024-05-05 10:44:40 | 特撮・モンスター映画
怪獣重量表記の始まり
その1みたいなことを考えたり調べたりしていて、一つ思ったのは特撮界の基準であるゴジラの身長と重量、50m2万トンと言う数字はいったいいつ出てきたのか? という疑問だ。このうち身長50mは1954年の映画「ゴジラ」第一作の本編の中に登場するセリフなので事実上最初から決まっていた。厳密に言えば脚本段階ではまだ未定だったが特撮の見栄えを優先して50mになったらしい。一方体重2万トンという数字。これはどこにも出ていない。1956年製作怪獣もの三作目の「空の大怪獣ラドン」では100トンという数字が出ているゆえに万トン単位が当たり前になっていない。また、以前1968年映画「怪獣総進撃」の復刻漫画を読んだときに掲載された一覧表に各怪獣のデータが記載されていたのだが、登場怪獣11匹のうちアンギラスとバランだけ身長と重量の具体的な数字がなく、アンギラスは「ゴジラより大きいと言われる」、バランは「ゴジラと同じくらい」と文章記載があるのみだった。特にアンギラスに「怪獣総進撃」まで体重の公式データが存在しなかったことから、ゴジラものであっても体重はすぐに決まっていたものではなく、もっと後で使われるようになったことになる。
最初はこの切れ目を、明らかに怪獣の重量設定の仕方が違う1965年映画「フランケンシュタイン対地底怪獣」当たりだと考えていた。ここで資料として、またしても講談社の「ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX 」付録をひっくり返してみた。すると、前年1964年「三大怪獣地球最大の決戦」のパンフレットで各怪獣に重量のデータがあり、ラドンの1万5千トンもこの時決まっていたことが判明した。バラゴンはあくまで例外であって基準以前の存在ではなかったのだ。「ゴジラの逆襲」より後、「三大怪獣地球最大の決戦」より前で怪獣に重量の数字がデータとして付け加えられるに足る理由がある作品は一つしかない。1962年映画「キングコング対ゴジラ」だ。

「キングコング対ゴジラ」はあらゆる意味で怪獣映画のターニングポイントとなった画期的な作品である。初の対決を前面に押し出した映画であり、これ以降の主流となる。ましてキングコングはアメリカからやってきた怪獣だ。対決ムードをあおるために宣伝として両怪獣のデータを併記した表を掲載、その際にプロレスラーやボクサーのように体重を一緒に載せる、これ以上の重量表記標準化の理由もあるまい。しかし「ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX」も「キングコング対ゴジラ」オリジナル版のパンフレットがなかなか見つからず(さきほど再整理して発見しました。ちゃんとオリジナルパンフは復元されてます。この時は見つけてないということで)、困っていた。しかし、幸いなことに昭和37年、つまり1962年の少年サンデーに掲載された記事があった。これにははっきり「キングコング 体重20,500トン」「ゴジラ 体重20,000トン(象5,000頭、ライオン100,000頭分と同じ)」と記載がある。その一つ前に作られた1961年映画「モスラ」ではパンフレットその他に幼虫成虫の重量表記はなく、卵に50トンとあるのみである。また、東宝チャンピオン祭り版のパンフレットやプレスリリースにも同様の記載、同じ文面が使われているので、どちらもオリジナル版をコピーして使用している可能性が高い。キングコング説明文が「29才」「老巧」「スタミナ 年はとっているがまだまだおとろえていない」になってるとか(笑)。これはオリジナル「キング・コング」が1933年映画なことを踏まえてのものだろうけど、なにかヘン。またトン表記だけでは少年にはピンとこない可能性も踏まえてかキログラムが掲載されたものもあるが、ゴジラが「2万トン(2千万キログラム)」なのはいいとしてもキングコングが「2万5百トン(2千5百万キログラム)」と、変換が間違っているのは如何にも初期らしくてほほえましい。どちらにしてもキングコングの方が尻尾のあるゴジラよりも体重が上としているのは驚き。格闘技では体重のある方が強いとされることが多いので、強者感を出したかったのかも。

2万トンの出どころ
かくして怪獣の重量「万トン」の始祖はキングコングとゴジラ、と断言していいだろう。最後の謎は、どこから2万トンという値が出てきたかと言うことだ。絶対に計算で出した値ではない。資料をひっくり返していた時に、ふと1964年映画「モスラ対ゴジラ」のポスターを飾るキャッチが目に入った。

マッハ3の巨蛾か! ミサイル重戦車のゴジラか!

怪獣を兵器に例えているのだ。マッハ3という言い回しも単に飛行機を差すというより戦闘機、おそらく当時の最新鋭戦闘機と同等かそれ以上の速度を記載しているのではないか、という感が強い。怪獣の強さを強い兵器に例えるというやり方が当時は使われていた。なら、怪獣の重量2万トンもひょっとしたら兵器から来てるんじゃないか・・・。と思った。他の重量から持ってくるよりあり得そうに思えたからだ。しかし、戦闘機だろうと重戦車だろうと万トンには遠く及ばない。それだけの重量を持ち、ゴジラの基準に使いたくなるような強力で大きくてかっこいい兵器はひとつ。戦艦だ。
映画は時代を反映する、というのはわたしが古い映画を見るときに必ず意識してみるテーマの一つ。まずは同年代の他の映画に、何か影響を受ける、あるいは同一のものから影響を受けたような要素がないか・・・。と簡単に見てみたが、それっぽいものがない。タイトルだけで判断してはいけないのかも知れないが、「奴隷戦艦」「戦艦バウンティ」「豚と軍艦」・・・。これもゴジラのようなイメージとは程遠いものしか連想できない。映画にヒントがないのなら実際の戦艦に大きな話はなかったか? と探ってみたらあった! 戦艦三笠の復元が1961年に行われているのだ。
三笠は日露戦争の日本海海戦の際に旗艦として参戦した戦艦で、第一次世界大戦後のワシントン海軍軍縮条約によって軍艦の保有数が制限された際に現役を退いている。しかし日本としては日露戦争勝利の立役者としてのイメージが強く、破棄されることなく記念艦として残されることになった。ただ、第二次世界大戦後ソ連から解体を要求され、大砲をはじめ艦橋など上部の設備の大半を撤去。遊興施設に改造されたうえに放置されてボロボロになったところを復元され、昔に近い姿に戻されたのが1961年。当時はそれなりに話題になっていたのではないだろうか。三笠の排水量(≒重量)が約1万5千トン。ゴジラは三笠よりすごい、ってことで2万トン・・・。あるいは単に戦艦から閃いて有名なドレッドノート級、所謂弩級戦艦の2万トンを連想したか・・・。単なる妄想だがあり得ない話ではない気がする、多分。もしかしたらキングコングの2万500トンというのもそのくらいのアメリカの戦艦があったからじゃなかろうか。これは全く手掛かりなしなのでこれ以上は無理。
ちなみに「戦艦」と聞いたら多くの人が三笠より先に連想するだろう大和の排水量は6万4千トン。数字を聞いただけでどれだけ無茶苦茶な存在だったのかよくわかる。

モスラの卵の公正価格
ただし、その重量定義はあくまで宣伝広報止まりで製作の現場には別だったようだ。それを示すのが、1964年「モスラ対ゴジラ」にあるモスラの卵の価格に関する劇中のセリフだ。

「一体いくらで売ったんですか?」
「122万4560円」
「えらく半端だな」
「何言ってんだ君、公正価格だよ。鶏の卵卸しで一個8円。この卵はだいたい15万3820個分とにらんでだよ、それ掛ける8円だ」

だれもが思うのが「15万3820個の個数も充分半端だ、どこが"だいたい"だ」ということ。そこで止まらずに捻くれた考えを持つのがわたし。15万3820個がどこから来たか、計算で出してみよう。まずは鶏の卵の重さ。当時1個8円卸の卵が何グラムなのか全く分からないので、一般的に売られている卵、よくあるサイズのM玉L玉のほぼ中間で一番キリのいい重量である65グラムとしておこう。うちにあった卵を測ったら68グラムあったが、これはL玉だからしょうがない。で、153820×65グラムで答えは9998300グラム。ほぼ10トンである。したがって卵の買主は卵の重さをだいたい10トンととらえて個数を割り出していると思われる。そのセリフが省略されているわけで(脚本でも10トンという記載はないが)これなら"だいたい"であってもなんの不思議もない。より10トンに近づけるなら9999990グラムになる15万3846個にしたいところだが、掛ける8円で1224560という面白い数字の並びになるほうを優先したのだろう。なお、153846×8円だと123万768円。これも面白い並びだとは思うけど。
さてこの10トン、先の2万トンとは全く違うから宣伝と制作現場では意思統一が図られていないことが分かる。それゆえに適当に出したものとは思わない。このままだとあまりに不自然だからだ。鶏の卵の長径が約6cm、うちの卵もそうだった。体積が15万3820倍になるとすると、およそ53.58の三乗になるので一辺の長さは6cm×53.58で321.48cm。たったの3m21.5cmで「ゴジラVSメカゴジラ」に出てきたゴジラザウルスの卵より少し大きいくらいしかない。あとで料金とって見物させるのならこのくらいの方がやりやすいと思うけど、映像は別。ゴジラとの比較だと3mどころか30mくらいある気がする。仮に一辺10倍とすると10x10x10の体積1000倍で卵1億5382万個分になる。だとすると公正価格は12億2456万円だ! こ、これは元値段が安すぎる。作中ではケチって卵一般公開が始まるまで金は支払わない契約だと突っぱねて支払いを拒否していた興行側だが(そのくせ領収書だけはしっかりとっていた)、むしろさっさと払ってしまって漁師が気が付いても後の祭り、にした方がよかったんじゃないか? もちろん重さは脅威の1万トン。同じ比重なら、の前提だけど鶏の卵って重いんだなぁ・・・。これと並ぶとゴジラの2万トンが非常に自然な重さに見えてくるから不思議だ。

・1/5計画
10トンをこうした詐欺に使おうとしたのが理由だったとしても、それはそれで面白いと思うが、劇中にそうした描写はない以上10トンには別の意味があったと思われる。ここで気が付いたのが1961年「モスラ」だ。先も書いた通りパンフレットでは卵の重さは50トン。「モスラ対ゴジラ」の卵は10トン。ここから導き出される答えは「「モスラ対ゴジラ」のモスラはゴジラに合わせて重量体積ベース1/5に縮めます」という宣言だ。
「モスラ」でのモスラは翼長250m、体長80mとされ、大きすぎてゴジラと絵になる対決が出来ない。なのでゴジラに合わせて縮める必要があったわけだが、その基準が1/5ということなのでそれを脚本に組み込んだ結果ではないだろうか。ちなみに1/5と言ってもミニチュアのスケールベースではなく重量体積ベースだから一辺は1/1.71にすればいいだけなので数字の上ではそれほど縮まない。成虫の翼長250mは146.2mに、体長80mは46.8mに、幼虫体長40m(ふ化直後の時点)は23.4mになる。劇中の映像を見ても、これに近い気がする。

お願い
「全部妄想」「単なる偶然」「よくある話」「ただのこじつけ」等々様々な意見はあるだろうが、暇にかまけて無い知恵絞って考えたのだ。あざ笑うより苦労をねぎらってもらう方がありがたい。わたしは子供のころからの習慣で物事を考えるときに歩き回るクセがあり、歩かないと思考が働かない体質になっている。前回今回のネタを考えている期間中はスマートウォッチ計測で毎日一日5千歩くらい多く歩いていた。家の中をうろうろしているだけなのでたいした運動にはならないだろうけど、それでも座りっぱなしよりはいいだろう。わたしにとって思考は座りっぱなしを避ける一番の好物なのだ。
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怪獣の重量に関する考察その1 ラドンの計算上正しい重量を考える

2024-05-02 14:04:15 | 特撮・モンスター映画
かつての本
かつて「ゴジラは生まれた瞬間、即死する」という一文を謳って発売された本があった。その名は「空想科学読本」。もちろん買って、笑わせていただいた。ゴジラの体重2万トンは重すぎて耐えられず、つぶれて死ぬ、という考察が語られていたのだ。ただし体重として正しいサンプルとしてティラノサウルスを引き合いに出すというのはその時の知識としても間違っていると思った。「体形がほぼ同じ」と書いてあるのにゴジラとティラノサウルスじゃ体形が違いすぎて単純に比較できるものじゃないと思っていたからである。なので現在の版では差し替えられて即死はなく、水と比較してどうのこうの、という考察に改められている。キャッチコピーに使っている記事を差し替えてどうする!? 本の根本が違っちゃうじゃないか。

このやり方は間違っている、と指摘だけするのは簡単。わたしの場合思ったのは、「だったら自分でも何が正しいのか考えてみよう」だ。それで自分でゴジラの重量はどのくらいだったら正しいのか、考えてみよう。なお、細部をやたらと切り捨てたり四捨五入したりしているのは、わたしの性格がいい加減なので計算しやすくなるのを優先しているためである。

計算で出すゴジラの重量
ゴジラに一番体形が近い存在は何か。そりゃ決まっている、映画の撮影に使うゴジラのスーツである。これに演技者が入ったものが一番作品中のゴジラに近い存在なはずだ。ではゴジラスーツの重量はどのくらいだったのか・・・と調べてみるがピンとこない。演技者の中島春雄氏が亡くなられた際に「100キロ以上のぬいぐるみに入った」と書かれているものが目立つが、これはちょっと違う気がする。第一作の一号スーツは150キロというとんでもない重さのものになってしまったために動けず、切断されて下半身や上半身のみが映るシーンで使われたはず。二号スーツは別なはずだ。80年代以降のVSシリーズでは撮影の際に重量感を出すため、意図的に重く80~100キロほどに作られていたようなので、この手のことを考えた当初はこれを基準に考えていた。が、欲しいのは1950~70年代の第一期やチャンピオン祭りで活躍した身長50mゴジラのデータなので、今回はさらに調べることにした。以前講談社から発行された「ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX」という雑誌の付録に当時のパンフレットの復刻がある。ここを見てみると・・・なんと「ゴジラの逆襲」のパンフに第一作のゴジラのぬいぐるみの目方が書いてるではないか。これはほぼ公式の記録と考えて間違いない。その目方は・・・約十二貫。およそ45キログラム。あれ~? 思ってたよりかなり軽いぞ。いくら公式の書籍に書かれていたものとは言え、本当かな?
ただ、納得する理由もある。「ゴジラの逆襲」ではひっくり返されたアンギラス反撃のキックでゴジラが吹き飛ばされるシーンがある。ワイヤーアクションなどの補助なしで怪獣がキックをやるのは珍しいので印象深く覚えているのだが、その直後ゴジラは明らかに自力で立ち上がっている。これはスーツの重さが80キロもあったら無理だ。それ以前に片足キックくらいであんなに飛ばないし、倒されること自体演技者にとって危険である。実際90年代のメイキングによるとゴジラが倒れるシーンでは画面には映らないものの、必ず下にクッションが敷いてあるし、立ち上がるシーンでは複数のカットを連続で繋げてあたかも自分で起き上がっているかに見せかけているが、実際には倒れた後の起き上がりにもスタッフの補助が必要なほど90年代ゴジラのスーツは重い。そう考えると、明らかに自力で立ち上がっている箇所が多くの作品で見られる身長50mゴジラのスーツは90年代よりかなり軽い、と思っていいだろう。なので45キロを通すことにした。これに演技者が入るわけだが、同じく「ゴジラの逆襲」によると演技者の手塚勝巳氏は二十一貫の巨漢とある。資料によると主にゴジラのスーツに入ったのは中島氏の方だったらしいので、手塚氏というとゴジラは補助、「逆襲」でアンギラスの演技者のイメージが強いが、中島氏の体重は不明なので手塚氏の二十一貫、約79キロを演技者の量さにしよう。合わせて124キロ。これがゴジラ撮影時の重さである。

追記:「大怪獣バラン」のパンフレットでは中島氏の談で「ゴジラは50キロ」とありますので、50mゴジラスーツは45~50キロでいいと思います。ちなみにバランはなんと20キロ以下とのこと。

撮影ゴジラの身長はおよそ2m。映画ゴジラは50mなので体重は25倍・・・にはならない。立体なのでタテ×ヨコ×タカサの倍率を掛ける必要がある。撮影ゴジラと映画ゴジラは完全に体形は一致している相似形なので25×25×25で15625倍になる。124キロに15625を掛けると総計は1937500キログラム。1937.5トン・・・端数切り上げでもおよそ2000トンにしかならない。映画の設定・身長50m体重2万トンの1/10以下だ。やっぱりゴジラは生まれた瞬間つぶれるしかないんじゃなかろか。ちなみに2万トンになるには2m時に1.28トンが必要になる。どう考えてもつぶれる。
と書くと「撮影用のぬいぐるみと劇中の怪獣じゃ比重が全く違って当然だろ」という反論もあると思う。わたしも思う。だが、この考え方で体重が想定されたと思われる怪獣がいるのだ。それは「フランケンシュタイン対地底怪獣」に登場するバラゴン。これはパンフにも記載してある身長25m、体重250トンという東宝怪獣にしては異質の設定をしている。こいつを2mに直すと・・・なんと128kg! バラゴンに入っているのは中島氏なので少し切り上げが行われた可能性はあるが、撮影ゴジラとほぼ同じ重量なのだ。バラゴンはゴジラと違ってモンスターものに近い怪獣なので、よりリアルな設定が求められた結果ではないだろうか。ゆえに撮影時の総重量を基準に考えるのはアリだと思う。つまらない仮定としてはゴジラと同じ比重にするつもりで計算したら2500トンだったのを0一つ入れ忘れた、って可能性もあるんだけど、それをやるなら東宝怪獣は割とハッタリくさい数を重量にするので5千トンくらいにして500トンになってるんじゃないかと思う。


計算で出すラドンの重量
さて、ここまでは前座。いよいよ本番。東宝怪獣もの第三弾「空の大怪獣ラドン」に登場したラドンの体重は計算上どのくらいが正しいのか、という考察である。ラドンは飛行生物なのでゴジラと同じ方法は取れない。公式設定によるとラドンは身長50m、翼長120m、体重1万5千トン。ゴジラに近い体格でやや軽いという扱いとなっているが、ちょっと待って欲しい。「空の大怪獣ラドン」は珍しく怪獣の体重に触れている作品なのだ。あとは「ゴジラVSモスラ」のメインスクリーンにゴジラが「Weight:60000t」と、「ゴジラVSメカゴジラ」でメカゴジラを総重量を15万トンとディスプレイに表示されているものくらいしかわたしは知らない(WOWOW配信で見直したので追記および訂正しました)。「空の大怪獣ラドン」によると

翼長は270フィート、体重は100トンを超える

とある。なんで長さはヤード法で重量がメートル法やねん。長さをフィートで呼ぶのが知識人っぽくてかっこいいからだろうか(ちなみに「ゴジラVSモスラ」によるとゴジラの全長656.168ft=200.0000064m、身長328.084ft=100.0000032m。無理やりフィートにしなくてもいい典型)。それはさておき「超える」の一言が体重のみなのか翼長込みなのかはっきりしないが、両方ということにしよう。これをもとにラドンの体重を100トンとする人もいるようだがそれは早計。このサイズは割れていた卵の殻から計算したものなのだ。よって生まれたばかりの幼体のみがこのサイズとみていい。劇中で卵からうまれた個体と街中で暴れた個体ではやや容姿が異なる。よって個人的な意見では生まれた幼体は暴れた二匹のいずれでもなく、そのまま地下に閉じ込められて「三大怪獣地球最大の決戦」でようやく地上に出られた個体だと考えている。したがってラドンの成長した個体では重量も多くなるはずだ。少々容姿のバランスが違うのは無視したうえで、翼長を頼りに体重を計算してみよう。270フィートとは82.3m。これを120mまで伸ばすとざっと1.46倍。これを3乗して100トンを掛けると・・・311トン。これが映画設定での成長したラドンの計算上正しいはずの体重である。

ラドン対プテラノドン
さて、劇中の説明ではラドンはプテラノドンと比較されている。ゴジラとティラノサウルスを比較するのは間違っているが、ラドンとプテラノドンを比較するのは正しい行為なのだ。おそらく劇中の計算もプテラノドンをベースにしているだろうから、プテラノドンがラドン並の身長になったらどのくらいの重量になるのか調べてみよう。
しかし、これが参った。プテラノドンはネットで検索しても身長がなかなか出てこない。出てくるサイズは翼長ばかり。プテラノドンとラドンを比べると明らかにプテラノドンの翼の方が横に長いので、翼長で合わせるとプテラノドンの体が小さくなりすぎてしまう。とにかくキーボードを叩きまくった結果、翌長7~9m、体長1.5~1.8m、重量15~20キログラムというバランスのものを載せている人がいたのでこの大きい方をプテラノドンの基本データにしよう。概ねそんな感じだろうし。ちなみに恐竜などのデータに良く使われる「体長」だと尾の長さを含むので私の知りたい「身長」よりも長くなるが、プテラノドンは尾が無いので体長と身長はイコールでほぼ差し支えない、としておこう。もし劇中比較がランフォリンクスだったら全部投げ出していた。
しかしこんなに大きいのに体重20キロって、本当かいな。こんなバランスの生物本当に存在していたのか・・・と毎度気になるプテラノドン。これをラドンと同じ身長50mまで伸ばすと、27.8の三乗で・・・なんと重量430トン! ラドンの311トンより重いのだ。先にも書いたようにプテラノドンの翼はラドンよりもだいぶ長いし、トサカなどの装飾も大きい。プテラノドンの方が重いのも当然と言えば当然なのだ。また仮に20キロはもっと大きいプテラノドンのことだったと想定して1.8m15キロで計算すると、驚きの322トン!! ラドンとほぼ同じになるのである。ここから考えるにラドンの「270フィート、100トン」は科学的に見ても正しかった、ということになる。これはさすがにビックリ。適当に決めただけの数字じゃなかったのね。さすが電子計算機がはじき出した数字だ。

全部台無しやり直し
と、一見キレイにまとまったかに見えたのだが・・・。これを全部ぶち壊してしまうシーンが、ラドン二度目の登場となる「三大怪獣地球最大の決戦」に存在する。ゴジラをラドンが高く持ち上げて飛ぶシーンである。あああああああああ。
翼竜のものを持ち上げる能力は知らない(映画では人間くらい軽々と持ち上げている)が、現代の大型飛行生物である猛禽類だと「自分の体重よりも重い獲物を持ち上げることは出来るが、2倍を超えると難しい」らしい。だとすると重量2万トンのゴジラを持ち上げるのにラドンの重量は1万5千トンくらいは必要、と考える公式設定は全く持って正しいことになる。これが「怪獣大戦争」くらいの低空飛行な持ち上げだったら二怪獣のダッシュの勢いを利用した、くらいにごまかせるが「三大怪獣地球最大の決戦」の持ち上げ方だとそんなごまかしは通用しない。じゃぁゴジラの体重2万トンを持ち上げられるようにラドンを成長させるとすると・・・311×(3.46の三乗)が1万5千トンだから身長も3.46倍に伸ばす必要がある。メートルにすれば182m。キングギドラより圧倒的にでかくなってしまう。うーん、どう屁理屈を並べてもそうは見えない。

ここで最初に戻る。わたしが計算で出したゴジラの重量1937.5トン。これを「三大怪獣地球最大の決戦」でのゴジラの重量にしてしまえ。そうすればラドンは3/4の重量でゴジラを持ちあげられるのだから1453トンで済む。311トンを1453トンにするにはおよそ1.67の三乗倍だから身長の増加は1.67倍の83.5mだ。これならなんとか・・・とみるか、これでもデカイとみるか・・・。
考えてみたらゴジラは身長60mを超えるガイガンとほとんど同じ身長に見えることがあるぞ。おそらくゴジラはその闘気で相手にプレッシャーを与え、身長を本来より大きく見せる能力があるのだろう。ラドンと並ぶときは怪獣王の威厳にかけて小さく見えないように猛烈な闘気で自分を同じくらいまで大きく見せていたに違いない。キングギドラとかヘドラとか何考えてるのかわからないやつらには通用しなかったけど、ラドンならいけるってことで。これで万事解決、めでたしめでたしだ。

いやーこういう無駄で役に立たないことを考えながら計算するのは楽しいなぁ。筆が乗って仕方ないのでもう少し書こう。第二弾ではちょっと趣旨を変えて謎解きをする。
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二大怪獣併存の一つの理想形 「ゴジラXコング 新たなる帝国」

2024-04-27 16:36:24 | 特撮・モンスター映画
※個人ブログにつき、内容にかなり触れています。あらかじめご了承ください。


レジェンダリーおよびワーナーの映画にゴジラが使われるようになってもう10年にもなりますが、毎度毎度思うのは、なんで日本は公開が最低でも一か月は遅いのか、という点です。配給が日本だけワーナーではなく東宝になるなど手続きや箱の確保で事情が違うのはありますが、同時公開は決してできない話ではないはず。「ゴジラ」や「ゴジラ キング オブ モンスターズ」はまぁ遅れてもそれほど支障はない内容でしたが、「ゴジラVS.コング」はイヤでも飛び込んでくる海外からのネタバレで参らされた作品でした。「前作が90点なら本作は70点」と少し辛めな評価をしてしまったのはそのせいもあるかと思います。
しかし、今回は違います。もちろん一か月遅れなのは相変わらずですが、意図して狙ったものと思います。昨年日本製のゴジラ映画「ゴジラ-1.0」が公開されたのが、第一作「ゴジラ」と同じ日、ちょうど69年後の11月3日でした。そして第二作の「ゴジラの逆襲」が公開されたのが翌年4月末。そして今回の映画「ゴジラXコング 新たなる帝国」(この"X"はどう発音すればいいのか。どうしても"たい"と読みたくなるのだが。対とあるのに直接戦ってない「マジンガーZ対デビルマン」の"たい”くらいに思えば・・・)も「ゴジラ -1.0」の翌年4月末。つまり東宝は本作を「70周年のゴジラの逆襲」として公開する意図があったと思われるからです。どうせ遅れるなら少しでもそろえようとしたわけですね、粋です。惜しむらくは「ゴジラの逆襲」は公開が4月24日だったってことですね。本作は4月26日と少し誤差が出てしまいました。これはGWの箱確保のために金曜日初日を避けられなかったからなんでしょう。担当者がちょっと苦笑いするのが目に浮かぶようです。

さてさて。もう毎回冒頭に「ネタバレ」と断っているんだからもう内容に関して遠慮せずに書くぞ。
レイトショーではありますが、初日に「ゴジラXコング 新たなる帝国」見てきました。レイトショーだと上映終了後に売店が利用できないので上映前に向かうのがいつものパターンなんですが、今年はいろいろ重なっているのか売店前はかなりの列。しかもどいつもこいつもカタログを前にじっくり大量にグッズを買っている人ばかりで遅々として列が進みません。ついでに言えば、映画館の売店の人ってレジ作業に慣れているとは思えない人が多くて、端から見るとゆっくり作業してるように見えてもどかしい・・・いや、雑にやるよりずっといいんですけど。正直わたしは店を閉めて大急ぎで飛んできても上映時間にはギリギリで余裕がありません。しょうがないので今回は最低限確保しておきたかったパンフレットもパス。後日映画鑑賞と関係なく訪ねて買うことにしましょう。
会場に入って映画が始まりました。「東宝」のマークと-1.0と同じゴジラ70周年のロゴ。日本版だけの特権でしょうか。今回も冒頭からいきなりコングの登場。最初から・・・。相手を倒して浴びた血を滝をシャワー代わりにして洗ったり・・・。え? 虫歯?(「龍の歯医者」ってアニメ作品ありましたねぇ) なんか今まで以上におっさんくさい・・・いやいや擬人化されているような。実はそう思わせるのが狙い。本作は徹底的にコングを擬人化させています。というのもコングが単に怪獣パートで暴れるだけではなく、実質的な主役としてストーリーの進行も兼ねているからなんです。そのシーンは人語による解説は全くなく、映像のみで表現する「紀元前百万年」を思い出す演出です。そのため、人間側の登場人物は極端に少なく、新キャラ一人、前作から引き続き登場のキャラが三人、ほぼそれだけです。あとは出番が少ないか十把一絡げの扱いなのですぐ忘れてもいいくらいです。その人間パートも、序盤に出てくる部屋に貼られていた手書きの「ゴジラXメカゴジラ」を彷彿とさせる絵に描かれていた文字「戦わせろ」という日本語が気になって気になって・・・(笑)。「シン・仮面ライダー」の時みたいに余計な仕掛けがどこかにないか探す視点になってしまってちょっとどうでもいい存在になってました。
大雑把に言うとコングパートと人間パートが並列する感じで進行するシンプルな内容で、前作と比べると非常に見やすいですね。それとたまにゴジラに視点が映る印象です。ゴジラは登場の時間でいえばコングより圧倒的に少ないですが、回数は多いうえに映像の印象は強く、その中でクモンガ(じゃないけどそうとしか見えない)やマンダ(っぽいやつ)を世界の名所を経由しながら秒殺でなぎ倒すあたり、まるで「ゴジラファイナルウォーズ」のようにちゃんと怪獣した姿を予想以上に見えせてくれます。極端に擬人化せざるをえなかった本作コングとゴジラを併存させて描くのなら、ギリギリまで交わらせずに交互に描く、こうしたやり方は一つの理想形とも言えます。ゴジラもコングも前作より居心地よさそうにわたしには見えました。
本作の敵、スカーキングはようするに地下世界のボス猿です。コングの同族か、近似種と思われる巨猿の群れと遭遇。よそ者でかつ生意気な態度をとる、おそらく群れというものを理解していないコングをやっつけてしまおうとスカーキングが部下を指示して襲ってくる、というのがものすごく大雑把に言う内容ですが、まぁボス猿としてとる行動ってのはそんなものでしょう(近年では猿の群れのボスの存在を否定する、夢の無い話もありますがそこはおいといて)。ただ、スカーキングにとってコングは予想以上に強い相手だったので切り札である巨大怪獣、シーモを出して大暴れ。とても単独では勝ち目がないと悟ったコングは地上のゴジラを連れてきて協力させようとすると地上と通ずる穴にスカーキングもシーモも巻き込まれて地上に現れてしまい、ブラジルで四怪獣入り乱れての最終決戦・・・という、書いてみるとスケールの小さい、コングの都合に地上が巻き込まれたはた迷惑な話です。ただ、コングは本作の、怪獣パートのみならずストーリーパートまで通しての完全な主役ですからコング視点となるとこうなるのも仕方ないかと。全体的にコングの生活や性格が、今までやらなかったような新しい解釈で描かれていて、コングを絶対的王者だとしてみると小物感もありますが、あくまで本シリーズのコングはまだキングコングではないコングですから多少小物であるくらいでちょうどいいと思い、個人的には好印象。
また、目玉キャラであるミニコング、公式サイト呼ぶところのスーコ。これがとってもいいんです。最初にコングが地下世界で遭遇する巨猿の一体で、コングが触れようとすると別の巨猿がコングに襲い掛かってきます。こいつ、多分スーコの親でしょうね。子供に見知らぬよそ者が接しようとしたら、そりゃ親なら怒ります。ただ親の怒りもコングの敵ではなくあっさりと追い払われてしまいます。残ったスーコの面倒をコングは見ようとするのですがスーコは怒って懐いてくれない(当たり前だ)。それどころか強い怪獣のいる湖に誘導してコングを殺させようするくらい嫌ってます。もっともその湖の怪獣もコングはやっつけてしまい、食糧としてしまうとスーコにも分け与えます。さらにスカーキングによって親と思われる巨猿が殺されてしまったことによってスーコはコングを頼りとし、むしろコングのピンチを再三にわたって救う活躍を見せてくれます。これをとっても楽しいと思ってしまうのは、先日気が向いてジョニー・ワイズミュラー主演の映画「類猿人ターザン」を見て面白いと思ってしまったせいでしょう。映画のターザンとキング・コングっていろいろ似てるんですよ。むしろリメイクやコングの登場する新作が作られるたびにコングの行動に美女が好意を持って接するようになるのはターザンの影響が大きいんではないか、とわたしは考えているくらいです。その「類猿人ターザン」に付き従うチンパンジーにチータというのがいるんですが、これ、多分本物のチンパンジーを使って演出してるんですが、実はチンパンジーそっくりの動きができる特別な訓練を積んだ小柄な人間がチンパンジーのスーツを着て演技している、って言われても信じてしまえるくらいちゃんと芝居してるんです。スーコはそれとなんとなくダブって見えました。

と、わたしとしては大いに楽しめたんですが、肝心のラストバトルがちょっとよろしくない。本作では以前死んだものとは別個体のモスラが出てくるんですが、最終決戦時には地下世界に残ってしまったのでバトルはあまりせず。地上世界で繰り広げられる四怪獣入り乱れの大バトルも、前作以上にカメラ視点が縦横無尽に変化する何やってるのかよくわからなくなることがしばしばあるものでした。わたしとしては、派手に視点がグルグルするより引いたカメラワークで怪獣の全身がよくわかるある程度固定されたカメラワークをやってほしいんですが。ゴジラ単体パートではちゃんとそうなっていたので余計にラストバトルが不満に感じます。そして何より、ゴジラの協力を必要とするほどの強敵シーモは結局倒さなかった、ってのが不満最高点。スカーキングが倒され、そのままシーモは特になにもなく雰囲気と音楽がエンディングまっしぐらになって・・・思いっきり気が抜けました。ラストにコングがスーコを伴ってシーモに乗って地下の巨猿一族の元に凱旋することで話は終わり、一応シーモはコングに屈した、って終わり方になっているんですが・・・。そりゃないでしょ、の脱力エンド、と言わざるを得ません。アメリカではこういうのでもいいのかなぁ。

大半はむしろ好みな内容だったのですが肝心のクライマックスがいただけない、迫力があるというより楽しい、そういう映画でした。むしろゴジラ無しの方がシーモを出す必要もなく、すっきりする展開にできたのかも・・・という気はします。ただやっぱりゴジラを出した方が集客力は高いでしょうし、絵面もよくなりますから必要ではありましたね。日本怪獣がすっかり怪獣バトルをやらなくなってしまい、今後もちょっと期待できない状況で派手な怪獣バトルが楽しめるモンスター・バースはやっぱり日本怪獣映画と並んで楽しみな存在です。まだまだ続いて欲しい期待は大いに込めておきましょう。
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クロコ? アリゲ? 不遇な扱いのワニ映画たち

2024-02-14 14:17:18 | 特撮・モンスター映画
最近になってようやく怪獣映画が復権してきた感のある現代ですが、近年の怪獣もののみならぬ怪物ものまで支配している映画ジャンルと言えばご存じの通りサメです。しかし、恐るべき殺傷能力を持つ生物はサメばかりではありません。本来ならばサメに勝るとも劣らぬ一大勢力を作り上げてもおかしくないほどの力と人気を持ちながら映画としてはサメの亜流に押しやられている生物がいるではないですか。それはワニ。大きさも顎の持つ破壊力も決してサメに引けを取りません。それどころかかつて、中生代の三畳紀と呼ばれる時代で覇権を握っていたのは初期の恐竜ではなく陸ワニであったと言われるほどの強さを持った地球史上最強生物の一角と言っても過言ではない生物なのです。それがどうも扱いが悪い。ヘタすれば「愉快な仲間たち」の一角を占めるくらいかるーい動物として扱われています。確かにワニはサメのように空も飛ばなければ竜巻を操ることもなく、宇宙や雪山に出現することも出来ませんし、ロボ化してスーパーチェンジすることもありません。登場すると死ぬことが運命付けられているマイナス要素があるのである意味弱い生物と言えるくらいです。しかし、サメに会える機会は襲われなければなかなか無いですが、ワニは割と動物園に居ることが多いですから平和に会うことができます。現代に存在するワニは例外なく水陸両用ですし、その優れた皮は財布やハンドバッグの素材として重宝されているほど強さ美しさを兼ね備えているのです。サメの皮はと言いますとワサビを擦る時くらいしか使われず、"鮫肌"などという言葉があるくらい強さはともかく美しさの面ではマイナス評価しかされていないじゃないですか。うむ、そう考えるとワニの扱いが悪いのはサメ映画信者に嫉妬されたからではないでしょうか。特に我が国の「古事記」にある有名な神話、「因幡の白兎」において登場する生物が"鰐(わに)"と書かれているのに「日本にはワニはいないのでこれはサメのことである」などという説がまかり通っていて、出雲大社ですらその説を採用しているのは嫉妬したサメ映画の信奉者の陰謀に違いありません!と、ワニ復権のために少しワニ映画を取り上げましょう。ようするに最近ワニ映画のBDが立て続けに出たのでそれを買って観た話が書きたかったわけなんです。

ワニを取り上げるにあたり、デリケートな問題があります。それはその作品に登場するワニがアリゲーターなのかクロコダイルなのか、という問題です。日本語で言えばどっちでもワニなのでワニと呼んでおけばいいんですが、生物の分類としては一応アリゲーターとクロコダイルは分けて考えられる存在なので、そこは注意する必要があります。よく口を閉じたときに下の歯が外にはみ出るのがクロコダイルでそうでないのがアリゲーター、って区別の仕方が言われますがどう考えても分かりにくい区別です。個人的には「歩く際に腹が地面に着く文字通りの腹ばいをするのがクロコダイルで、持ち上がって足だけで歩けるのがアリゲーター」説を取ります。クロコダイルの方がアリゲーターより大きくなる傾向が強いようですが、映画の場合どちらも巨大になります。今回取り上げる映画は全部タイトルにアリゲーターが付きます。

・パニック・アリゲーター 悪魔の棲む沼
多分最初のワニ主役パニック映画。製作はイタリア。インタビューによると「ジョーズ」に便乗した映画とのこと。別映画「ドクター・モリスの島・フィッシュマン」撮影の時にスリランカにいった際に連続で撮ったらしく、スタッフはもちろん出演陣もほぼ同じ。そのせいか、印象強めに登場するのにストーリーには大して意味がない登場人物が何人いたりしてややチグハグ。主演女優はのちに「おかしなおかしな石器人」での共演がきっかけでリンゴ・スターと結婚するバーバラ・バック。
映画内クレジットにタイトルらしき表記で「IL FIUME DEL GRANDE CAIMANO」とあり。「グランドケイマンの川」と訳せる気がするので舞台は西インド諸島? パッケージにはアマゾン奥地と書かれているんだが。昔のビデオパッケージではアフリカが舞台と書かれていたらしいので結構いい加減、場所はどうでもいいらしい。特典映像のスタッフインタビュー内の英語字幕によると「The Big Aligator River」をタイトルとしていたので海外ではこちらのタイトルで輸出された模様。ちなみに作中でのワニは"クロコダイル"としか呼ばれず、かつメインとなる個体は"偉大な神"扱いで"クルーガー"と呼ばれ、舞台も川なので日本語のタイトルは偽りだらけ。
クルーガーは全長12mという扱いで実物大ハリボテとミニチュアで表現、あまり動かないので出来はイマイチ。ミニチュアを使った特撮が数か所あって、特に自動車が橋から落下するシーンは実際の橋を破壊したシーンを挟むことで迫力が増してなかなか見ごたえあり。イタリア映画と言えばマカロニ・ウェスタン。他国の映画に便乗する形式で輸出を前提とした"偽りの大作映画"の印象が、失礼ながら強いけど本作はその典型をあえて狙ったものと思われる。なにせ現地民族のクーマ族によって殺害された人数はどうみてもクルーガーに殺された人数より多いし、襲われるシーンなど古典的西部劇のソレそのまま。なのでクルーガー倒して終わりでいいの?と少々後味が悪い。輸出しか考えなかったのかイタリア映画なのに英語でしゃべってるし登場する看板の文字も全部英語なので吹き替えではなさそう。なお、本作以降のイタリア映画は「食人族」などホラー映画に路線を切るが、まだ本作では残酷表現がイマイチなのが残念。序盤でワニ(本物のクロコダイル)のエサにするために縄を付けて河に放り込まれる本物の子豚がちょっとかわいそう。さすがに本当に食わせたりはしてないけど。

・アリゲーター
アメリカにあるらしい"下水道のワニ"の都市伝説をそのまま使って作った映画。トイレに捨てられた子ワニが下水道の中で生き延び、とある理由から10年かけて12m(またか)にまで巨大化し、ついに地上に出てくるお話。ワニは本物と実物大モデルを使い分け、その造形の出来が非常によくて、「パニック・アリゲーター~」より格段に上。人間を喰うシーンでは完全な全身をさらしながら細部が動いているところは一見の価値あり。実物ワニはちゃんと腹を持ち上げているところからタイトル通りアリゲーターを使っていて、かつ登場人物も「アーリゲータ」と呼んでいる。クロコダイルとそんな簡単に区別つくかなぁと思うのだけど、これは"下水道のワニ"伝説のワニがアリゲーターだからだろう。残酷表現は全開で、足を食いちぎられる犠牲者くらいはまだしも、ストーリー上必要ではあるが随所に犬の死骸がやたら出てくるのが人によっては受け付けられない。一番ひどいシーンではドブネズミがソレ食ってるし、これは来ます、いろんな意味で。それでもワニ映画としては一番おすすめ。

・アリゲーターⅡ
前作から10年後に作られた続編。と、言っても前作とのつながりは希薄。本作で顕微鏡で観察している細胞の組織に使った画像が前作のソレの使いまわしなのがあるくらい。つまり原因が同一であるということ。前作で失敗した研究が凝りずに継続されていたストーリーと言いたいのかも。
やはり本物のワニと造形物を使い分けているが、造形の出来は前作に及ばず、また上半身ならぬ前半身と尻尾くらいしか作っていないようで引いた画での大暴れがないのは残念。本作は珍しく"クロコダイル"と"アリゲーター"呼びの両方が使われており、字幕はそれに合わせ"クロコダイル"は"ワニ"、"アリゲーター"は"アリゲーター"と区別していていいかんじ。多分正体不明の段階では"クロコダイル"、ある程度分かっているときは”アリゲーター"呼びで区別していると思われる。
死骸やちぎれた手足と言った残酷表現は控えめでラストの倒し方も「え?」と言いたくなるほどあっけなく、それまでの戦いや兵器の投入はなんだったんだ! と脱力するほど。その割に鑑賞途中の感触が割と心地いいのは、演出や構成が「ジョーズ」そっくりだからか。

立て続けにワニ映画を鑑賞してみると、ワニはサメと違ってファンタジーの素材として見づらい生々しい対象だから作りづらいのかなぁって感想になってきます。もちろん現在でもB級の低予算映画としてワニ映画は細々と作り続けられていますが、質量が感じられず、空気感もないCG表現ではワニは難しいか、それとも残酷表現の憚れる現在ではワニの良さが出しにくいのか、印象に残る作品は全然ないとしか言いようがありません。むしろ80~90年代のころの方が面白いです。
これ以外にもまだワニ映画はあるんですよ。もちろん「クロコダイル・ダンディー」とかじゃなくて。日本人としては、シリーズ化されてそのうちの一本が日本が舞台である「キラークロコダイル」シリーズとか、「極底探検船 ポーラーボーラ」で特撮やった佐川和夫氏が特撮をやったらしいタイ映画「ジャイアントクロコダイル」が見てみたい。


 
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ゴジラ -1.0/Cが見られないので代わりにGIGANTISを見る

2024-01-18 15:58:12 | 特撮・モンスター映画
前にも書きましたがわたしの行動範囲では映画「ゴジラ -1.0」をモノクロ化した「ゴジラ -1.0/C」は上映されません。休日に遠出する手もなくはないですが、次くらいの最寄り上映館の上映スケジュールを見ても上映回数は少なく、どう調整してもスケジュールが合いそうにないので断念。休日はやること多いんですよ。

こうなっては他の作品を見て寂しさを埋めるしかありません。こういう時はやはり怪獣もの、それもモノクロ作品がいいでしょう。第一作ゴジラ? あれはさすがにさんざん見ているのでこういう場合の寂しさ埋めにはなりません。今回引っ張ってきたのは「ゴジラの逆襲」です。それも海外版の「GODZILLA RAIDS AGAIN」の方を購入しました。だって「ゴジラ -1.0」だって「海外が~、海外で~」ばかり報道されてるじゃないですか。だったらその穴埋めはやはり国内映画を海外配給したものに限る、というわけですよ。

長年半ば幻し扱いだった「ゴジラ」第一作の海外版「GODZILLA KING OF THE MONSTERS!」は少し前の講談社のDVDマガジンで、それに字幕を付けて日本に逆輸入された「怪獣王ゴジラ」は先日発売された「ゴジラ」BDの特典映像でようやくパッケージ化され、簡単に視聴できるようになりました。この作品は第一作をそのまま字幕を付けて海外で上映したものではなく、新規撮影されたスティーブ・マーチン(レイモンド・バー演)を主役に再構成されたもので、編集の際に日本語を残した部分では新規人物の解説とは全くちがうセリフが使われていたりすることもあって日本人が見ると非常に違和感のあるものとなっています。一方、「ゴジラの逆襲」海外版はそうした無理やりな編集や登場人物の追加はなく、事件が世間で騒がれていることを伝える新聞の見出しが「The OsakaTimes」「THEJAPANIESETIMES」「New York Chronicle」と言った架空の英字新聞になったり、太平洋を球状の平面に見立てた地図がアニメーション処理される程度で、内容の改編はほとんどない、といっていいくらいです。さすがにアメリカ向けだけあって吹き替えは全面的に行われ、日本語そのままで残っているのはダンスホールで歌われる歌くらいでした。そしてその翻訳が割とわるくなく、ちゃんと元映像の口の動きにある程度合わせて英語化され、しゃべらせているのです。日本で海外の映画を吹き替えて上映・放映されるときはそういうセリフに違和感を持たせない配慮は当たり前ですが、アメリカは無頓着。B級映画の中には登場する日本人を「特技はしゃべるときに口の動きがあってないこと」と揶揄するものがあるくらいです。大幅改編されたとは言え、アメリカでメジャー配給された日本の映画は「ゴジラ」が初ですから翻訳のノウハウも少なかったはず。そんな時期にこの丁寧な吹き替えは感心しました。ノウハウがなかったからこそ細心の注意を払ったのかも知れませんが。
と、内容に関してはある程度オリジナル順守の配慮が感じられる「ゴジラの逆襲」海外版ですが、こと"ゴジラ"そのものへの配慮は低かったのです。今回購入したパッケージは「GODZILLA RAIDS AGAIN」ですが、もともとアメリカで上映された時のタイトルは「GIGANTIS THE FIRE MONSTER」でした。ゴジラはゴジラ扱いされず、"ジャイガンティス"という別の名を与えられた怪獣となっており、作中「ゴジラ」という表記は一度もなされていません。なのでパッケージ内の映画の映像も、明らかにタイトル部分だけスタッフのクレジットと比べてインポーズの仕方が違うので差し替えられていると思われます。
それゆえ冒頭のゴジラ発見後の会議の部分だけ少々違和感が。「ゴジラの逆襲」ではゴジラは既知の怪獣だったため、確認作業はアンギラス(こっちは海外版でも"アンギラス")を中心に行われています。海岸版でもそのシーンをそのまま使っているので会議前半ではむしろアンギラスの覚醒を脅威のごとく扱っているのに、後半になるとアンギラスのことはどこへやら、ジャイガンティスの対処が中心になるという、やはりこちらを見ただけではわかりにくい展開。
大きな変更点として、その会議中に「ゴジラの逆襲」では山根博士が持ち込んだフィルムでは東京上陸時のゴジラ映像をただ流しているのに対し、海外版では地球創造から始まり、太古から巨大生物が進化し、最近ではこのような生物の出現も確認されているいう解説付きとしてゴジラ第一作のシーンが使われているところですね。その前振りとしてSF系モンスター映画のシーンがいくつか流用されていて個人的にはちょっと嬉しい。「紀元前百万年」「燃える大陸」「ジュラシック・アイランド(Unknown Island)」と言った恐竜の出てくるあたりはわたしでもわかるのですが、それ以外の地球創造の辺りはわたしでは専門外、誰か調べてほしいです。
悔しいのはやはり自分自身の英語のヒアリング能力の低さ。原題の「GIGANTIS THE FIRE MONSTER」から、FIRE MONSTERとは火を吐く怪物の意味なんだろう、などと本作を視聴する前は思っていましたが、会議中にはアンギラスに対しても「FIRE MONSTER」という言葉がおそらく形容詞として使われています。アンギラスは本作では火を噴きません(製作日数が短い作品なので、おそらく合成を減らしたかった・アップ用のギニョールにしかけを施す時間がおしかった、などが理由でしょう)から、FIRE MONSTERとは非常に狂暴な怪物、くらいの意味で使われているんでしょうか?? その前後の単語がほとんど聞き取れず、翻訳できない自分の能力が本当に恨めしい。ああ、学生時代にもうちょっと英語を勉強して基礎を作っておけば・・・。とたびたびおもうものの、わたしの行った高校は学校を上げて特定の大学の合格のみを目標とさせられる、進学校ならぬ受験校だったので、授業は受験対策のみで全然面白くなく、特に英語と数学はやる気を失わせるに十分でした。文章問題解かせるだけでヒアリングなんて一切なし(当時はそれでも良かった・・・らしい)だったので真面目に勉強したところでなんの役に立たなかったでしょうが。わたしの人生で一番後悔しているのが高校の選択。中学の時の「高校受験!高校受験!!」のプレッシャーに負けてひどい下痢体質になり、ボロボロだったわたしは判断力もなく、ただ学力ギリギリのところを周囲に薦められただけで選んでしまったのが不覚。なんで「高校受験!高校受験!!」でつぶれた人間が進学先に「大学受験!大学受験!!」なところ選んでるねん。なので合格した直後一度は収まった下痢体質もしばらくして盛り返し、結果落ちこぼれましたわ。ランク落として大学進学実績よりカリキュラムで選べばよかった。当時はまさか将来海外版や海外製怪獣映画を輸入してまで視聴したり、YouTubeで外国人の解説動画をチェックしたりする趣味を持つとは想像してなかったもんなぁ。

話飛びすぎました。「ゴジラの逆襲」自体は初めて見たとき、それほど面白いとは思いませんでした。終始暗い画面、コメディじゃないのに怪獣が迫る世界でどこか能天気に生きる人々、怪獣らしくない縺れ合い中心のバトルは中盤で終わってしまうし、クライマックスは延々と同じシーンの繰り返し。自称怪獣通て生意気盛りだったわたしが批評家を気取って批判するには十分な中身でした。「しょせん時間がないのに無理やり短期間で作った映画」って。ただ、それでも歴代怪獣の中でもっとも恐怖を感じたのは「逆襲」のゴジラです。驚かされる怖さじゃなくて、ちょっと背筋が寒くなる怖さ、の方です。それは大阪での対アンギラス戦のクライマックス、声を上げる回数が増え、顎も上がってきて明らかに疲労で劣勢にあったアンギラスの喉笛にかみつくゴジラ。さらに大阪城にたたきつけられたアンギラスは完全に戦意を失い、逃げ出そうとしたところを蟹股でノシノシと追いかけ、ゴジラはアンギラスの喉笛を再びかみ砕いて絶命させたあと、追い打ちで火焔攻撃で焼き尽くしてしまうのです。この、自分に攻撃してきた存在は逃がさない、執拗にトドメを差そうとするゴジラにゾッとしたことだけは当時から思っていました。今見るとそのゴジラの凶暴さの怖さはそのままに、むしろ怪獣という事件があっても一般人はそればかりに構う必要なし、大事なのは自分の生活という態度の方が親近感が持ててみていてほっとする好印象の映画という感想がわいてきます。怪獣や事件と関係ない人の生活を描くことは本多猪四郎監督はあまりやらなかった(「三大怪獣 地球最大の決戦」か「ゴジラ ミニラ ガバラ オール怪獣大進撃」でちょっとあったくらい)ので、小田基義監督の独自性が歴史の中で光ります。本多監督があまり使わなかったこともあって怪獣映画において事件と関わりの少ない生活・風俗を描くスタイルは傍流となり、ゴジラやそれ以外を見ても生活をはっきりと描いた作品は「逆襲」以外には、それこそ「ゴジラ -1.0」くらいでしょう。「ゴジラ -1.0」をゴジラ第一作のリブートと言う人がいますが、土台となった演出面で言えば「ゴジラの逆襲」のリブートと見た方が正解に近いと考えます。
「ゴジラの逆襲」ではダンスホールで踊る恋人同士、戦友との再会の喜び、会社あげての宴会など当時ならではの様子が描かれ、時代を映す鏡という映画の楽しみをしっかり味合わせてくれます。海外版でもそれらのシーンが省略されるということはないんですが、なんですが、うーん・・・という部分が細部に数多。アバンタイトル部分には核兵器の爆発やミサイルの発射シーンが記録フィルムの流用して使われ、タイトルおよびスタッフがクレジットされたあと、なぜか日本の城のシルエットや海岸の映像が入り、そのあとは農村風景に。しかも千歯扱きだの唐棹だのと言った、当時としても時代遅れだろう器具を使った脱穀シーンが挿入されてるんですよ。ダンスホールシーンの直前にも三味線の楽団による演奏シーンが入ったりしてますし。異次元・地球の中にある別世界のド田舎。そういう空気で日本を描きたかったという、作品はともかく日本という国を見下した視点を感じずにはいられません。そうした思考は他でも見られます。
終盤、再度姿を現したゴジラ。日本の後は太平洋を横断して他国への侵入の可能性を示唆した地図が映るんですが地球の球形を平面に見立てた地図なので文字はブリッジ状に書かれ、日本はその一番上なのですが他国の国名を入れることを優先してカメラを設置したらしく、JAPANのPの字が映像の外にはみ出てしまっていて"JA_AN"になっちゃってます。一番ひどいのはスタッフクレジット。日本人スタッフの名前の一部が間違ってるんす。

千秋実→MINDRU CHAKI
香山滋→SHIGEM KAYAMA
円谷英二→ELIJI TSUBURAYA
小田基義→MOTOYOSHI QDQ

よりにもよって重要なスタッフばかり・・・。聞き間違えたというより東宝が提出した文字が読めなくて間違えたんでしょう。他はともかく小田監督の表記はさすがにおかしいと思って問い合わせて欲しいレベルですが、その必要すら感じなかったところがまた・・・でありますな。音楽は全面的に差し替え、ゴジラの鳴き声にアンギラスの声を使うシーンがあったりして音にはとことん無頓着。クライマックスの爆撃シーンがだいぶ省略されていますが、オリジナルは同じようなシーンの繰り返しが続きすぎて少しダレるので、むしろ締まって見えていい感じ。

どうしても随所に日本を見下すアメリカの態度が見えてしまう「GODZILLA RAIDS AGAIN」でした。これもまた時代を映す鏡、の一つだよなぁ。
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ゴジラ -1.0/Cは見られません

2024-01-12 10:55:49 | 特撮・モンスター映画
ちょっと前に「ゴジラ -1.0」をモノクロ化して上映する「ゴジラ -1.0/C」は見るけど感想は書かない、ってな記事を書きましたがそれ以前の問題でした。

わたしがかろうじて見に行くことができる映画館、もちろん「ゴジラ -1.0」そのものは上映している映画館では、レイトショーはもちろん通常上映時間でも「ゴジラ -1.0/C」は上映しない、とのことです・・・。鑑賞できないのだから中身を検証することも感想を書くことも不可、とこうなりました。

これはわたしへの嫌がらせに違いない!! と陰謀論をぶちまけてもやらないものはしょうがない。ああした扱いを見ると、わざわざ遠出してまで/Cを見る気にもなりません。まぁ円盤にはさすがに収録される(別発売、とかしないだろうなぁ東宝さん・・・。やりかねないけど)でしょうからそれまで待ちましょうか。

と、いうわけで気分はすでに日本での公開は4月26日と決まった「ゴジラxコング 新たなる帝国」の方に移しております。今度はやっとタイトルをただカタカナにしたものではなくちゃんと日本語化、こうでなくちゃ。本作は日本ゴジラのイースターエッグが随所に散りばめられるということなので、あからさまな氷山からの出現以外にどれだけ過去を彷彿とさせるものがあるか楽しみ。


さすがにこれは上映無し、ってことはないでしょうからこちらもなる早で鑑賞したいものです。
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再会のクラウドファンディング怪獣映画「HOSHI35」

2024-01-09 11:41:55 | 特撮・モンスター映画
地震のあとで思ったこと。
遺影は意外と落ちてこない。
古い映画かドラマで見た気がするんですが、地震になると遺影が落ちてくる印象があったんです。が、今回の地震ではかなり揺れたにも関わらず我が父の遺影はちょっと位置が曲がっただけで済んだんです。我が家は古い家屋で家の中では部屋を仕切る壁がなく、襖で仕切られるのみ、という箇所がかなり残っていて、仏壇はその一番外側奥の部屋に仏間としておいてあるんです。天井からつながる上部のみの壁は土作りでその下部にある襖を通す溝部分は木製ですが、その溝部分が土壁の前を塀のように覆う構造になっており、木の塀と土壁の間には溝が出来ているんです。葬儀屋さんの話では「あの溝は遺影を差し込んで飾っておくための溝だ」と言うんで、なんか不安定で落ちそうだな、と思いながら父の遺影を斜めに差すようにしておいたんですが、その溝はあの地震でも不安定どころか見事遺影を守ってくれました。溝だけが優れていたんじゃなくて、家全体で地震の衝撃を揺れに変えて吸収してくれたような気がします。明治時代から使っている(らしい)窓ガラスもひび一つ入らずに無事でしたし。地震の報道で「古い家屋は倒壊、耐震構造の新しい家は無事」と言っていたニュースがありましたが、日本の古い家屋って意外と耐震構造もバカにしたものでもないと思いましたよ。お客さんに地震の話をされて「この店は何もなくて無事でしたよ」って答えると驚かれますからダメダメに見えるんでしょうけど。古いから壊れて新しいから無事だったんじゃなくて、地盤がくずれたかどうかが一番の原因でしょう。

と、地震の経験を振り返る余裕も出てきましたので、もっと早く見たかった映画のDVDを鑑賞してみました。「HOSHI35」と書いて星屑と読む、クラウドファンディングによって作られた怪獣の登場する映画です。


1989~95年に作られた「ゴジラVS」シリーズに一貫して三枝未希役を演じられた小高恵美氏のデビュー35年周年を記念して2023年に作られた映画となります。小高恵美氏はの映画出演は「ゴジラVSデストロイア」以来とのこと。タイトルは「HOSHI35」と書いてホシクズと読むのですが、35の数字は当然小高恵美氏のデビュー35周年にちなんでと思われます。
パッケージによると「平成特撮にリスペクトを捧ぐ」「新しい時代への架け橋になるような特撮映画を目指した」とありますが、あくまで目指した、であった本作が特撮映画と呼ぶほど特撮シーンが多いわけではありません。低予算であるのに尺は80分とそれほど短いわけではなく、予算のかかる特撮にそこまで時間を振り分けられませんからね。怪獣の出番はアバンタイトルとクライマックスのみで出現場所は山のふもと。他は宇宙があるくらいです。ただ、その程度の出番なのに安易にCGに逃げることなく怪獣をちゃんとスーツで表現したことが素晴らしいのです。
内容も矛盾点は多く、SFともファンタジーとも言い難いどっちつかずになってしまった点があって手放しには褒められません。出演陣は小高恵美氏をはじめ、「平成特撮」作品で名前を見たことがある人がずらり。そのせいもあって特に後半部分で顕著なんですが、登場人物の年齢層が非常に高くて苦笑いが出るのを隠せませんでした。ただ、本作のテーマは「再会」だと思いますし、登場人物だけでなく「平成特撮」に魅せられた観客がその主人公たちと「再会」できる、その機会を与えてくれただけで映画としては成功していると思います。これもまた時代の反映の一つなんです。
DVDは本編のみ。画質は・・・ちょっと煙とかがシマシマ模様になっちゃってイマイチかなぁ。ただ音響や音楽はかなり凝っていて好印象なので視聴の際は良い音響や再生ソフトを使って欲しいですね。
このDVDはクラウドファンディングの出資者の特典として送られてきたもの。つまりわたしも出資者なのでDVDがもらえた以外に、ちゃんとエンディングのスタッフロールの中に登録した「krmmk3」とあるのを確認できました。出資額はDVDがもらえる最低限の金額なので三行部分でしたが、真ん中の列で一人だけ意味のなさそうな半角アルファベットなのでちょっと目立って自己満足度高し。これでわたしに何かあっても名前は残る! いやあってよかった。特典なんでクレジットに名前があって当然なんですが、やはり実物を見るまでは安心できなかったもので。できれば劇場で見たかったなぁ。東京でしか上映してないみたいなんで無理でした。

本作では宇宙の彼方から地球衝突が予想される隕石を、人工衛星(惑星の軌道とは無関係に遠隔操作するので探査機と呼ぶべきかと思うんですが)をぶつけて軌道を変えるという作戦が行われています。これで思い出したのが昨年の2月に放送された「ニッポン超緊急事態シミュレーション★もしも怪獣が襲ってきたら! 」という番組。タイトルとは裏腹に怪獣シミュレーションはほんの少しで半分以上が宇宙の話というタイトルサギな番組でしたが、番組中で隕石の軌道を探査機を使って変える、という実験が行う話がありました。ひょっとして「HOSHI35」はこれを見てストーリーを考えた・・・とすると間に合わないから取り入れてみた、程度の変更点はあったかも。スタッフが見たとしたらわたしと同じでタイトルに釣られたからだろうし、参考にしたのならあのタイトルで放送したのも意味があったというものです。
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