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録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

このブログは

このブログは、PCでテレビ番組を快適に録画し、自由な形で好きなように活用するための実験結果報告をメインとしたものです。ですが、その自由を奪い、不自由を売りつけて無制限の利権を得ようとするものたちが、現在のテレビ界では勢力争いをしています。そういう連中とは断固戦い続けます。それが、ここのテーマです。
2011年7月24日まで続けることを目標にしていましたが、2011年いっぱいまで延期いたします。 ・・・の、予定でしたが、衛星放送の行く末が気になりますので、それまでは続けます。ああ、意志薄弱。



特殊なコンテンツ
・SpursEngine H.264エンコーダ 実験プログラムサポート&他ソフト紹介ページ
Lalfさんが作られている、SpursEngineで使えるエンコードソフトのリンク先の紹介などをしています。CUI版とAviUtlのプラグインの二種類があります。 また、それ以外に同じくLalfさんの作られたCodecSys Personal向け参照AVI、ravi2や、BOさんの開発されたLinux用HD PVRコントロールソフトのリンクもおいています。

※10/07/01 se_h264enc_auo ver 0.09、se_mpeg2enc_auo ver 0.05、Seche Technical Preview2 リリース

・スカパー!e2 各チャンネル解像度・ビットレート一覧表
独自の調査による、スカパー!e2とBSデジタル放送の解像度とビットレートの一覧表です。多少の間違いはご了承ください。

・意外とある、デジタル放送録画可能キャプチャーボード・ユニット
外部入力を用いて、デジタル放送のチューナーやレコーダーから出力される番組を、自由に扱える形式で録画可能なPC用のキャプチャーボードおよび外部ユニットの情報を集めたものです。

「今年はもう買わない」の決意もう終わる iPLAY70miniPRO買っちゃった

2025-07-12 22:54:02 | 意味なしレビュー
えー、今年に入ってからタフネススマホだの8インチタブレットだのAndroid端末を買いまくる時期があったので、「今年はもうよほどのことがない限りAndroid端末は買わない」と決意した・・・はずだったのですが、持ちませんでした(笑)。だってAmazonプライムデーの対象にAlldocubeの8インチ系が入ってるんで。
わたしは現在AlphaWolfのAPad1とHeadWolfのFPad7の2台の8.4インチタブレットを愛用しており、特にFpad7はとても快適に使えています。一方APad1は、まぁ大半は問題ないんですが、やはり時折どうしても起こる「貼りつき」が快適さを若干邪魔することがありまして。それに8インチタブ愛好家としては、Alldocubeの方も一台持っておきたいと思いまして。
で、つい手を出したのが8.4インチの iPlay 70 mini Pro。今のうちなら諸々クーポン有効にするとほぼ2万円で買えたんです。ほぼ売り出し開始時と同じくらいなので、これなら買ってもいいかな? と思ってしまいまして。やはり物欲には勝てませんでした。


 

SOCにMT8791を採用。これはFPad7のDimensity 7050に相当するものと思われ、さらにディスプレイに1920x1080の90Hzタイプを採用し、快適な操作が期待できます。さて、届いたので早速試してみましょう・・・。

え? 本当にiPlay 70 mini Proで間違いないよね? と何度が確認してしまいました。なぜなら・・・。ディスプレイが90Hzではなく60Hzじゃない? と思うほど期待したような滑らかな動きができないのです。リフレッシュレートを表示させると、ちゃんと90と出るんですが。しかも動きがなんかモッサリしており、FPad7と同程度の性能には思えません。何かアップグレードが足りないのか・・・と試してみました。「システム設定」の「システムアップデート」には成功(異様に時間かかりましたが)したのですが、「セキュリティとプライバシー」からの「システムとアップデート」には何度やっても失敗するのです。これはひょっとしたらカスタムOSだからかも知れませんが、最悪外れ個体を引いたのかも・・・。ただ、思ったよりモッサリしてしか動いてくれないことと、「システムとアップデート」には失敗すること、あとで発見したのですが電源スケジュールの時間設定が全然変更できないこと
追記:これまたあとで気が付いたのですが、電源スケジュールの横に独立していない文字列のように見える「キャンセル」をタップすればキャンセル、「完了」部分をタプすればスケジュール設定ができることがわかりました。非常に分かりにくいですが、利用はできます。
使っていて問題なのはその二点だけであとは動きますので、これをもって不良品とは言い難いのですが、ネット上には「十分快適だ」という評価しかないからどうにもこうにも。一応拡張メモリが足を引っ張っている可能性を考慮して無効化してみましたが、あまり変わらず。
画面はFPad7に比べると色味もハッキリ強め。FPad7と同じ映像を出力してい見えなかったものが見えた、と驚いたくらいです。ただ、FPad7の方がナチュラルよりなので、どちらがいいかは好みと言ったところ。
OSはAndroid15をベースにしたカスタム版ALLDOCUBE OS 4.0。個人的にはもう素のAndroidに慣れてしまっているのでカスタムしなくてもいいかなぁと思っているのですが。あと、おそらくAndroid15特有の現象だろうなぁと思われる変な現象が一つ。ソシャゲ「モンスターストライク」で、画面の上下がステータスバーとナビゲーションバーに隠れて若干切れてしまっています。これはAndroid15がバーの部分を非表示領域とせずに強制的にフル画面表示にしてしまう仕様のためだと思われます。そのため、少しプレイしにくくなってます。今のところはソフトウェア開発元が15の仕様を考慮してアップデートしてくれないとどうしようもないでしょうね。もちろん上下バーの上に出力する仕様のソフトなら全く問題なく使えますが。

試しにベンチマークを実行。この業界標準のAntutuはストアから落とせないのでGeekbench 6を実行
CPU
iPLAY70miniPRO Single890 Multi2346
FPad7 Single945 Multi2408
GPU(OpenCL)
iPLAY70miniPRO 2517
FPad7 2317
CPUちょっと負けてるけど大差なし。GPUは若干勝ってる。これであのFPad7と比べて感じるモッサリ感はどこかおかしい。

そういうわけで、現状はiPLAY70miniPROはもう一つお勧めできない、としか言えないタブレットです。もちろん外れ個体が来た可能性は否定できませんし、Android15のせいという可能性もなくもないです。わたしのFPad7はAndroid14のままなんです。15にすることも可能なはずですが、PC経由でファームウェアをアップグレードしなければならず、万が一の失敗が怖いので14のままにしてあります。このおかげでFPad7が対照的にサクサク動いているのかも知れません。現在発売されているFPad7はAndroid15にアップグレード済。比べてみたいとちょっとだけ思いますが、もちろんもう一台買う気はありません。

追記:試しにリセットオプションをしてやり直すも挙動全く変わらず。やはり外れを引いたのかな?
追記:Device infoというソフトのダッシュボード項目ではなぜか画面表示45Hzという絶望的な数字が・・・。45Hzならカクついてモッサリもわかるんですが、なんで90Hz出力してないの?ウチだけ?

まぁそれでもAlldocubeは「貼りつき」対策はしてあるでしょうから、そういう意味ではiPLAY70miniPROは少なくともAPad1より安心して使えます。そういえば旧型とはいえまだ十分使えそうなiPLAY60miniPROも安く売ってますが、これもAndroid15になってるんですよねぇ。なので世間にあふれているiPLAY60miniPROのレビューとは現在は挙動が異なる可能性も考えて購入を検討しましょう。


個人的に今回のプレイムデーでお買い得と思ったのが
Anker Nano II 65Wという充電器。今年の初めにも安かったので買ったんだけど、今回はそれよりも少しだけ安いので二個目を買ってしまいました。大容量のスマホやタブレットを安心して充電するのにおすすめ。

 
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Aviutl2登場! ただ、すでに我々向けではない?

2025-07-08 22:47:18 | 意味なしレビュー
いただいた情報ですが、Windowsユーザー向け無料動画エンコードソフトのド定番、Aviutlの最新版、Aviutl2のベータ版が発表された、とのことです。

Aviutlのお部屋、で検索して探してください。リンク貼るとエラー出るんで・・・

新しく作り直した、とのことなので、最新バージョンというより全く新しいソフト、と表現したほうがよさそうです。
ちなみに旧Aviutlはほとんど全部のWindowsPCで動く感じでしたが、Aviutl2ではかなり厳しめ。手持ちのCore i7 11700+Radeon RX550環境では動作しませんでした。Core i7 12700+A310なら動きましたが・・・。
ただ、現状ではベータ版なせいか、Avisynthで書いたスクリプトを読んでくれませんでした。わたしは最近AviutlはAvisynthの読み込み+H.264/AVCまたはH.265/HEVCの出力の核としてしかAviutlを使ってませんでしたので、スクリプトが読めない時点で利用するのは早すぎるかな、と思うのでした。いずれプラグインができるかも知れませんが、今PCで動画エンコードする派でそちらを重視して開発してくれる人がどれだけ残っているか・・・。と疑問は残ります。
現代風の編集を重視したような画面からして、番組録画エンコードよりYoutubeなど動画サイトにアップするための利用を前提にしているように見えます。それなら現行対応しているL-SMASHなどのプラグインでも十分ですし。

これが時代の流れかなぁと思います。もっとも現状の使い方ならAviutlでも十分なので、慌てて移行する必要はなさそうですね。
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やっぱりちょっと不安定? Nucbox M7のOS入れ直し

2025-06-11 14:48:35 | 意味なしレビュー
まずは当ブログ本来の形(笑)どうでもいい話。先日夜歩いていたら、小路の街頭の下で灯りに誘われた虫を狙ってきたのか、カエルが一匹壁に貼りつこうと飛びついていました。しかし、その狙っている場所をよく見ると、黒くやや細長い物体がくっついてます。その正体はナメクジ! ってことは、あの伝説の三すくみ、ヘビ・カエル・ナメクジの組み合わせの一角が目の前で実現している、ということではないですか。あの三すくみが本当なら、カエルはナメクジを食べてしまうはず。ワクワク・・・。無事壁に貼りついたカエルはナメクジを無視してそのまま灯り目掛けて登っていきました・・・。少なくともカエルはナメクジより虫が食べたいらしいです。まぁそりゃそうだわな。多分カエルは小型なアマガエルだったので、もっと大きなトノサマガエルとかウシガエルならまた違ったかも知れませんが、そんなの近所にいないしなぁ。

本題:
先日「ノートPCよりいいかも」と買ったミニPCのNucbox M7。パフォーマンスもよく、仕事はもちろんわたしが遊ぶ程度のならゲームも支障なくできます。これから出るものでもドラゴンクエストⅠ・Ⅱとか空の軌跡のリメイクとかくらいなら遊べるかなぁと期待してますし、ダメなら最悪上位機種を買い足してこっちは仕事専用機に回してもいいかな? とさえ思ってます。
しかし、先日、電源を入れた状態で数時間ほど放置してたんです。戻ってくると電源ボタンのランプが消えてました。放っておけばスタンバイになるようになっているので、キーボードをたたけば復帰するはず・・・しません。ならば電源ボタンを軽く押せば・・・やっぱり起動しません。しょうがないので電源ボタンを長押しして電気を落とすか・・・落ちません。電源ランプは消えてますが、ファンの回転音だけ聞こえてきます。スタンバイどころか動作が落ちてます。もうしょうがありません。電源コネクタを引っこ抜きました。めちゃくちゃ乱暴なやり方ですが、電源ボタンを数分押しっぱなしにしてもファンの回転音が止まらないんじゃこれしかないでしょう。
ちゃんと動くか、電源ウォォォォォーン・・・。ブルスクになりました。はい、想定の範囲内です。そのOSからの復帰メニューではなにやってもダメなので、別PCでWindows11のセットアップ&起動用USBメモリを作ってきて差し込み、そこからシステムの復元で書き直しました。そういえば、このNucbox M7のOSって海外版の言語だけ日本語にしたようなちょっと特殊なやつが入っていた気が。大丈夫なのか・・・? 一応OSは立ち上がりました。が、あきらかに動作がおかしい。メールソフトが途中で止まるし、システムのアラーム(起動の際とかタイマーのアラームとか)が一切ならなくなりました。動画とか再生すればサウンドそのものは鳴るんですが。
ここまで来たら直すより入れなおしたほうが早そう。どうしても取っておきたいファイルだけ別ドライブにコピーを取り、先のWindows11USBメモリで起動させ、内蔵SSDを全部削除して入れなおしました。途中キーボードの選択肢が登場してPC/AT101/102か日本語106/108かを選べるようになっていたのがなんか初めて見る気がしたくらい(今のWindows11だと普通にやるんですね。この後で知った)で、あとは全く問題なくインストールできます。Nucbox M7に入っていたのはWindows 11 PROでしたので途中のエディション選びでもPROが選べます。ちゃんとMicrosoftアカウントに登録してあって、かつ同じアカウントでログインすれば、途中のプロダクトIDの入力もスキップでOKでしたので、プロダクトIDの確認を忘れていてもなんとかなります。とはいえ、万が一を考えてプロダクトIDはソフトを使って確認し、メモを取っておいたほうが安心と思いますが。

それから二日使ってますが、各種ソフトウェアのインストール・実行はもちろんWindowsのアップデートも全部できましたし今のところ不具合はありません。Windows上に警告メッセージとが出ることもないので、OS面はおそらく大丈夫でしょう。
ソフト面は良さそうですが、ハード面は前に発生した不安定さがちょっとだけ心配になりましたので、放っておくとスタンバイになるのはヤメにしました。長時間放置しておくときは電源を落とすかログアウトするかにしておきましょうか。

なので
・スタンバイは使わないほうがいい
・システムの復元もアテにしないほうがいい。おかしくなったらさっさと再インストール
・日本語のWindows11PROが問題なくインストールできた。Microsoftアカウントに登録しておけばプロダクトIDは入れなくてもOKみたい

これが今現在のNucbox M7への感想の追加項目です。わたしみたいなある程度PCに慣れている人間が半個人的に使うならいいですが、小規模でも企業に導入するのはちょっと進めづらいかなぁというところ。やはりミニPCは発展途上中の分野で、大手のノートPCみたいにはなかなかいかないようですね。


最近gooにログインするたびに「gooblogサービス終了」「krmmk3さん限定のメッセージ 他サービスへ引越しの特別なご案内 」とかの案内バナーがやたら出てうざったい。昔の広告だらけのWEBサイト思い出すくらい。まぁ長年やってて記事が大量にあり、かつ未だに新規記事書き込みを含む更新をやってるんだから、「まだブログやるんならいい加減よそでやれ」ってことなんだろうなぁ。ただ、このブログってあと二か月で開設から丸二十年(大笑)なのよ。そこまでは粘りたいんだけど。
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お初のミニPC、勢いで選んだのはGMtecのNucbox M7

2025-05-16 23:59:59 | 意味なしレビュー
さて、そんなわけで、しばらくわたしの相棒となる基本は仕事用、でもその大半の時間はわたしの暇つぶし用。なので自腹で買うミニPCなので、条件としては

1.あまり高くない
ってのは当然あります。プライベートでも薬代だの(なるべくジェネリックにして安くあげてもらってはいますが・・・)歯の治療費だの新しいエアコンだのでお金がかかる予定のこの夏。PCに何十万も出すのはちょっと腰が引けます。趣味用のデスクトップを最近新しくしていない理由の一つでもあります。もう一つは最近のマザーボードはどんどん高額になるのに拡張性がどんどん低くする、という方針に見るだけで嫌になる、ってのがありますが・・・。
2.Ryzen7が欲しい
とりあえず出来合い品はAMDで買う、ってのはわたしの基本方針の一つ。実際ミニPCでINTEL系が幅を利かせているのは主に下級クラスと最上級クラスで、今回買いたい中間あたりはAMDが多めにラインナップされている印象です。使っている部品はモバイル用なのでRyzenと言っても9は要らない、また、最新のAPUである必要もない。APUのAIとか中途半端ですし、使い道もなさそうですから。多分わたしの利用ではRyzenでも5で十分なはずです。ただ、そこは長年組み立てPCを使い、捨てられて落ちぶれたとはいえ、一度はアンバサダーブロガーと呼ばれた過去の栄光を引きずっている身としては、自分への見栄もあってRyzen7は譲りたくない、ってのがどうしてもあります。

前回も含めた以上の理由をだいたい満たし、もろもろクーポン含めて購入時点で45681円とまずまず安いんじゃね?と思ったGMTecのNucbox M7という機種です。


 

APUはRyzen7 6850H PRO。Zen3+なので型落ちではありますが、それでも8コアあるRyzen 7です。さらにセキュリティが若干上がっているPROってのが気分もいいですね。メモリはDDR5で16GB(ノート用)、SSDは512GB。現行の最前線と比べると少なめですが、実用には問題ないでしょう。なんだかんだでデスクトップ環境でもメモリ16GBのままで問題なく使っている、って人は多いはずですし。

注文して届きました。

これが箱。大きさ比較用としてThinkPadキーボードを置いておきます。大きさがまるで腕時計の箱のようです。

キーボードと箱の間においたのが本体。このデザインのミニPCはかつて使ったMullinsのものよりはだいぶ大きいですが、箱を前にして思っていた時よりは、それほど大きくないかと。
コネクタは、背面には、おそらくマウスとキーボードを想定しているUSB2.0が二つ、HDMIとDisplay-portが一つずつ、2.5GのLANポートが二つ、ディスプレイ出力にも対応しているTYPE-CのUSB4が一つ。前面にはヘッドホン端子、TYPE-AのUSB3が二つ、やはりディスプレイ出力可なUSB 4 TYPE-Cが一つと、外部グラボを接続することができるOcuLinkというのがついてます。個人的にはちょっとUSBが足りない印象。VESAの金具がついていて大型ディスプレイの裏面などに固定することも可能ですが、わたしは使いません。
今回はAmazonで買いました。AliExpressでも売っていますが、電源のコネクタが海外仕様になっています。いわゆるミッキーコネクタなのでそこだけ交換すればいいんでしょうか、PSEなどを考えると少々海外販売は不安もありますので、Amazonで買うほうが無難でしょう。Andoird機みたいに充電器が自前のものを使いまわせるわけじゃないでしねぇ。今回のNucbox M7の付属電源アダプタにはPSEのマークが、本体背面には技適マークがついていたのでそこらへんは安心して使えます。
モバイル用ディスプレイにUSBで接続してスイッチオン。HDMIなどで接続したときとほとんど変わらない様子で、ケーブルが少ない分こっちでいいかと思います。もちろんこだわる人、もっと大型ディスプレイで使いたい人はHDMIやDisplay-Portを使うこともできます。
OSのセットアップはもろもろあって完了。搭載してあるOSはWindows11PROと高級品。ちょっとドキドキしながらShowKeyPlusというソフトで調べたところ、リテール品という表記があったので一安心。ファームウェアとの紐づけは行われていないとのことなので、ShowKeyPlusでプロダクトキーも確認して、別途メモを取っておいた方が安心でしょう。
ただこのプリインストールOS、海外仕様のOSの言語だけ日本語にしたものみたいで、初期段階だとタイムゾーンがずれていて時間がヘンだし、キーボードが海外仕様の配列になってしまいます。慣れている人なら「ああ、海外仕様のキーボードになってるのね」でとりあえず扱えるでしょうが、慣れていない人だと「@マークが打てない! アカウント入力ができない!」と焦るでしょう。もちろん海外仕様キーボードの@マークはShift+2で打てます。初期のOS設定に加え、タイムゾーンとキーボードの設定をし直す手間はかかりますが、そのあとは普通に使えます。が、海外仕様であることに拒否反応を覚える人は本機は買わない方がいいでしょう。
動作音は、そこそこします。もちろんデスクトップと比べれば静かではありますが、アイドル状態でも無音とはいいがたい程度の音がします。単に低発熱状態なら動作を停止するファンではない、ということなんでしょう。その分ノートより排熱は有利なはずですからそのリスクは仕方ないですね。

さて、CPUの性能を見てみましょうか。もちろんやるのは動画エンコード。本機を動画エンコード機として使う気はないのですが、それでも調べます。ただし、簡単に。Handbrake1.9.2を使い、先日のAV1テストでも使ったMPEG2-TS1440x1080で30分の動画を、デフォルト設定から動画エンコードをx265に、フレームレートをSame as source(可変)に、プリセットをNormalに変えてエンコードします。本機はBIOSの設定で[Perfomance」「Balance」「Quiet」の3モードを選ぶことができますので、それぞれを、Core Tempを使って発熱量と消費電力も見つつエンコードをやらせてみました。比較用としてわたしが自室では普段使い用として使っているRyzen 7 5700G+DDR4-3200 16GB機でもおなじことをやってみました。Zen3のデスクトップ機なのでちょうどいいところかと。5700系はなんかまだ売れていると聞きますし。

Nucbox M7(6850H)
Performance 13分26秒 動作中最大温度89度 動作中消費電力約65W
Balance   13分30秒 動作中最大温度76度 動作中消費電力約54W
Quiet     15分39秒 動作中最大温度65度 動作中諸費電力約35W

Ryzen 7 5700G
       14分26秒 動作中最大温度83度 動作中消費電力50~75W

なんと5700GよりNucbox M7の6850Hの方が速いです!クロックには差がなく、それでいてメモリとコアが差は大きいのが出たのでしょう。ただ、消費電力は上下の差が大きいデスクトップAPUに対し、ほぼ固定に近い消費電力を維持するモバイルAPU、という動きは意外でした。逆のイメージを持ってましたので。
仮にQuietにしても、これだけCPUに負担をかける作業をさせると、ファンの回転が上がり、動作音はちょっとうるさく感じるレベルになります。単にCPU性能が処理に対して頭打ちになっている感はありますが、この結果からみる限りPerformanceモードはおすすめできません。たまたまかも知れませんがエンコード速度の差はなかったし、そこそこ天板があったかくなってますし、ちょっと放熱能力に余裕がなくなる程度の発熱してそう。なお、アイドルや軽い処理を行った場合、BalanceよりQuietを選んだ方が、気のせいくらいの誤差かもしれませんがQuietの方が消費電力が少な目でした。どっちにしてもデスクトップと比べて軽負担時の消費電力はかなり低くなります。最大パフォーマンスには明らかな差はありますが、そこまでいくことが滅多にないのなら、自分が落ち着く方を常時利用すればいいでしょう。わたしはQuietを使うことにしました。

いいとことばかり語ってきましたが、当然欠点もあります。
欠点1.使わないコネクタよりも
本機は無線LANもBluetoothも内蔵しています。ゆえにこのクラスで有線LANポート二つは不要では・・・。と思っちゃいます。一つで十分。また、外部グラボを使えるOcuLINKも、買った当時ならあってもいい、くらいなものだったのかも知れませんが、今となっては不要だなぁと。その分USBを増やしてほしかったですね。
欠点2.Fluid Motion Videoが使えない。
これは現行のRADEONコアに対して常に言い続けてますが、5700Gの内蔵GPUにあった動画再生補助機能、Fluid Motion Videoが6850Hでは使えなくなってます。AMDが「あの機能はアジアの一部でしか使われていない」と鼻で笑って廃止したのです。現在のBlussky Framerate Converterでは現行RADEONでも無理やり中間フレームを作ってFluid Motion Videoっぽい動画を作ることができるようになってます。が、残念ながら画質の差が歴然なんです。試しに「仮面ライダーZO」を見ていたら、Nucbox M7だとあまりの映像のボロボロぶりに、この映像ファイル壊れたか?と疑ったくらいです。で、そのあと5700Gで再生したら、「ああ、ちゃんと大丈夫だ。本物は違う」と安堵しました。もちろんフィルター無しの通常再生なら画質を落とすことなくできますが、あの動きにはもちろんなりません。好き嫌いはあるでしょうが、わたしとしては「機能の低下、欠陥」と言い続けます。
欠点3.意外と動作音がする
これも気になり方に個人差はあるでしょうが、ノートPCの動作音くらいと思って使うと、アイドル時でも少しうるさく感じるかも知れない、くらいの音が出ます。
欠点4.OSが少し不安
ものによってはボリュームライセンス版が使われているらしい、疑惑は常に付きまといますし、今回のようにリテール版であったとしても、海外版の言語を日本語にしているだけ、で若干操作に戸惑うことはあります。それを気にするし海外仕様はイヤだけどミニPCは使いたい、という人は、メモリ・SSD・OSを自分で別買いして導入できるフレームモデルが存在する機種もありますので、若干割高になりますが、それを買うのも手です。

結局ミニPCでモバイル向けの部品を使っていると言っても、その実態はむしろデスクトップパソコンだってことです。拡張性はそれほど要らない、PCに慣れている人で置きっぱなしの大型ノートパソコンの入れかえ用として新しいPCが欲しい、ならミニPCはいい選択しだし、安い時を狙ってNucbox M7を選ぶのもいいと思います。
ちなみにこれを買って奥の部屋で作業ができるようになってから、店で感じていた頭の重さや心臓の動悸が強くなる現象から解放され、快適です。まぁ単に新しいPCを買った、という満足感が気分を良くしているだけかも知れませんが。
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新環境!ミニPCの利点

2025-05-15 13:11:31 | 意味なしレビュー
いろいろあってお店に居続けることが精神的にちょっとつらくなり、空気は悪くなりそうですが接客の時以外はなるべく奥の部屋に引っ込んで、いつでも店頭に顔を出せるようにしておく新体制に移行することにしました。

しかし、奥の部屋に引っ込むといってもそこで作業する必要はありますからパソコンは必須。といってもお店でも、短時間でもある程度作業したいし、何より接客時などにデータを検索するためにパソコンはやっぱり必要。使っているのはノートパソコンなのでその都度外してもっていく、でもなんとかなりますが、どうもせわしない。それに使っているノートパソコンはThinkPad X13 Gen1のAMDモデル。APUはZen2のRyzen PRO 4750U。なので性能的にはぜんぜん問題なし(ボソッZen2だけにぜんぜん・・・)なのですが、もう5年も使っているので少々外観が痛んでまいりました。気分を一新するためにも新しいパソコンほしいなぁ。思い切って買っちゃうか。いやー、店は経営キツイし、これからいろいろとお金かかるのにパソコンまで新調しちゃうなんて、我ながら金の使い方ヘタだなぁ。さてさて、どんなパソコンがいいかなぁ~!?

ただ、以前から次の仕事用パソコンはある程度どうするか決めてました。ノートパソコンじゃなくてミニPCを使いたかったんです、ちょっと前から一部界隈で流行ってるアレ。ミニPCと言う分野を使ったことがないわけではありません。いうなら今自室で動画再生専用として大型ディスプレイにつなげているLenovoのThinkCenterだってどちらかというとスリムタワーと呼ばれますが、サイズは十分ミニPCと呼んでいい部類だと思いますし、昔Mullins(AMDのモバイル向けでPS4のAPUはこれがベース)を搭載した非力なだけどすごく小さかったミニPCもやはり動画再生用として使ったことがあります。ただ、一般的作業用としてミニPCを使おうと思ったのは今回が初めてです。個人の趣味ならやはりタワー型やデスクトップ機に限りますが、そこまで必要ない仕事用、今までノートPCを使ってきた分野ならミニPCの方がいいんじゃない?と考えたわけでして。なお、そこらへんも踏まえて、今回は薄型小型デスクトップPCは対象外にし、箱型のみをミニPCとします。

ミニPCの利点
1.キーボードにこだわらなくていい
わたしがLenovoのノートPCを主に使っているのは、AMDの採用が早いというのが一つですが、もう一つキーボードに慣れている、というのがあります。最初にノートPCを買おうと思ったときの市場では、強度の低い強く叩けば壊れそうな製品があふれており、ショップで試すたびに失望されるなか、ThinkPadは中央部にトラックポイントがあるためにそれが棟木のようになってキーボードの強度を高めてくれていたのでこれに決めた、ってのがあります。今はそこまで脆いノートPCも無いでしょうが、もうThinkPadのキーボードに手がなじんでしまったというのもあり、デスクトップにもThinkPadキーボードを使っているくらいです。しかし、最近のLenovoは脱トラックポイント、って感じでThinkPad以外の製品を押している印象です。まぁトラックポイントつけるとデザインが不自由になるとか、薄く作るのに不利だとかいろいろあるんでしょうけど、あまり買う気が起こりません。しかし、ミニPCならキーボードは好きなのを使えばいいのでLenovoにこだわる必要なしでデスクトップ用ThinkPadキーボードが使えます。欠点は現行のThinkPadキーボードが明らかに旧式より使いにくくなっている、ってことなんですが・・・。同じようにディスプレイも解像度や大きさで好きなものを使えます。わたしの手元には以前衝動買いした(笑)アイオーデータのリユース品のモバイルディスプレイがあるのでこれを使うことにします。TYPE-CのUSB4と対応ケーブルで使えば電力供給もPC経由で使える優れもの。USB接続でもBIOS画面なんかも表示できるので、わずかな遅延も許したくないゲーム用とかでなければケーブル一本でいいUSB接続が良好です。

2.性能のわりに価格が安い
使っている部品はたいていノートPCと同じものですが、ノートPCのようなディスプレイもキーボードもなくPC部分と本体のみなので、ミニPCの方が確実に安いです。もちろん最高ランクのモバイル向けCPUを搭載した高額なミニPCもありますがそれでも同等のノートよりは安くあげられます。本体を交換する場合もキーボードとディスプレイは次に使いまわせばいいので経済的です。キーボードやディスプレイが壊れた場合もそこだけ交換すればいいので、修理に出したり大掛かりな分解をする必要もないので、メンテナンス性も優れています。

3.バッテリーのトラブルがない
そこそこ持ち出して電源のないところで使うんならノートPCはいいものです。ですが、結局省スペースだけを利点に四六時中電源につなぎっぱなしで動かさない「デスクノート」ならミニPCで十分代用できます。だって、どんなにデカイやつでもノートPCの形態であれば、必ずバッテリーはついていて、しかも常時充電してるんですよ。ThinkPadは一定以上充電させない機能がついているのである程度は安心できますが、一度でもバッテリーでトラブルを起こした経験のある人ならバッテリー内蔵機で電源つなぎっぱなしってなんか不安になりません? その点ミニPCはバッテリーがないのでその心配は不要です。持ち出すのならノートPCより軽いタブレットPCとかの方がいい気がします。

4.放熱性能に余裕がありそう
ノートPCは薄くしなければならない、という縛りがあるため、放熱処理を如何に行うか、が常に設計段階に付きまといます。もちろんそこがメーカーの腕の見せ所ではあるのですが。一方ミニPCは高さに少々余裕があるため、そこまで厳密に設計しなくても放熱に有利なため、思い切ったパフォーマンスも出すことができる・・・気がします。

もちろんいい点ばかりではありません
ミニPCの問題点
1.有名メーカーのものがない
残念ながら有名メーカーはノートPCばかりに力を入れ、せいぜい特殊用途向けに超薄型デスクトップを少しやる程度で、ミニPCには全く興味を示さないのが現状です。なのでミニPCは他の分野では聞いたことがないメーカーばかりになってしまい、あとのサポートにやや不安が残ります。もっとも、安いのでおかしくなったら買い替えればいい、という考え方も可能です。

2.なぜかWindowsのライセンス問題が付きまとう
不思議なのですが、ことミニPCに限って搭載されているWindowsが企業がまとめて購入するための「ボリュームライセンス」になっていることがあるらしいです。ノートでは聞いたことない話ですが・・・。ボリュームライセンスだとあとあとトラブルの基だそうです。なので、対策としては新発売の特別販売時期には飛びつかず、ある程度時間がたって、レビューで「ライセンスがボリュームではなくリテールないしOEMが使われていた」と書かれているものから選びましょう。前述の問題があるため、まずミニPCのレビュー記事はWindowsのライセンスに触れていますから。ミニPCは宣伝のためにインフルエンサーに提供するケースも多いようです。儲かるのか? と心配になるくらい。

3.省スペース性に若干劣る
ノートPCが最悪ケーブル一切なしでも使えるのに対し、ミニPCはそれなりにケーブルを必要としますし、キーボードとディスプレイだけでノートPC並みかそれ以上の占有率があるのに本体とケーブルでさらに場所を取ります。なのでパソコンで最優先されるべき項目は省スペース、省スペース命!という人には不向きかもしれません。机の上だけで完結し、比較的片づけやすければそれでいい、という人向きでしょう。

デメリットを考えてもメリットの方が大きい。かつ新しいPCを買えば物欲が満たされ、ストレス解消になる!(個人差はあります。わたしの場合という話)ということでミニPCを買っちゃいます。ただ、なんだかんだで暇つぶしのお楽しみ用として使うことになりそうなので、仕事にも使いますが店ではなくわたし自身の財布から購入費を出すことにしました。さぁ、安くて物欲を満たすミニPCを選ばなくては!

・・・と、もう当然買って使い始めているんですが、長くなったので次回に続く。
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パイオニア、光ディスク事業から完全撤退

2025-05-03 16:59:39 | 意味なしレビュー
ちょっと前にソニーがBD書き込みディスクの生産を終了したことが話題となりましたが、今度はパイオニアがBDを含む光ディスク事業から完全撤退を発表しました。


以前は「どこのメーカーの機器を買うか迷ったら、パイオニアを選んでおけばたいてい大丈夫」というイメージさえありましたが、近年は「パイオニア、最近何かやってたっけ?」と半ば忘れられていた感さえあります。
パイオニアと光ディスク、と言えば、たった一社の独自規格でありながら十数社で統一規格としてまとめられたVHDを完全駆逐したレーザーディスクの印象が個人的には今でも強いです。レーザーディスクもノイズがめちゃくちゃ多くて必ずしも褒められた規格ではなかったのですが、CDとの相性の良さ、解像度の高さなどもあって市販映像ソフト分野ではVHSの上位のような扱いでそこそこ普及していたと思います。大きさがアナログレコードに近かったので棚を流用できたのも販売店としては便利だったかも知れません。
その次の世代としてはDVD、特にDVD-R/RWの実質的リーダーとなっていたパイオニア。メディアなどでは書き込み品質の高さが台湾メーカーと比して頭一つ抜けている記事がよく書かれましたが・・・。わたしの印象は良くないです。何よりあの人をなめ切った初期DVD-RWの仕様でよくもまぁ企画通したな、と。等速書き込みしかできないのに追記不可、データを足したければ一度DVD-RWの中身をHDDに書き戻し、DVD-RWをフォーマットしたうえで再度一から書き込みしろ、という使い勝手を全く考えていない仕様、しかもドライブは高額なことにあきれ、当時のわたしはDVD+RW/+R陣営を支持していたくらいです。もちろんすぐにDVD-RWは改良され、DVD+RWと大差ない仕様に変更されましたが、最初からやっておけよ、と。DVD-RWの仕様と実質リーダーのパイオニアが重なったうえ、DVD-R発表時の「DVD-Rの主な利用方法はDVカメラで撮影した記録映像をDVD-Videoにすることだ」という発言も、テレビ録画の保存を最優先していたわたしには反発したくなるものだったし。この辺からちょっとパイオニアに対して印象は悪くなってましたね。
で、BDの時代。これはたまたまなのでしょうが・・・。友人Yから「買ったBDの再生がうちのBDプレイヤーじゃできないから調べてくれ」と依頼を受けていろいろ試したことがあったのですが・・・。そのBDソフトが再生できない、と言う現象が手元の機器で唯一再現できたのが、再生ドライブにパイオニア製を使った時だったんです。台湾系とか他のメーカーが作ったドライブなら全部再生できたのに。この辺から「パイオニア、もう品質怪しいわ」と発表こそしませんでしたがひそかに思っていました。
もちろんその一方でCDの再生品質の向上などさまざまな形でパイオニアはドライブの開発は続けていましたが、個人的な選択肢には入らなくなっていました。PCもケースに5.25インチベイが付かなくなることも増え、光ディスクを使うことが少なくなり、そしてとうとうパイオニアも撤退となりました。あえて言うなら正式に発表しただけ良かった。知らないうちにやめていたらしい、って聞くよりは良かったと思ってます。
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TMPGEnc Video Mastering Works 8で調べるAV1の能力

2025-03-30 10:00:29 | 意味なしレビュー
発売日直後の能力ではちょっと実用にならないどころかテストもできない性能だったTMPGEnc Video Mastering Works 8。ですが、さすがにそのまま放っておくというということはなく、3/27の時点でビットレートと速度の反映は行われるようになりました。相変わらずAV1においてアスペクト比の指定ができず、1:1しか使えないので実用には足りません。が、テストはある程度できます。今回はテストに使う1440x1080約27分のMPEG2-TSの動画を、解像度はそのままでアスペクト比を無効化したフルスクリーンで各種フォーマットのエンコードを行いました。アスペクト比の調整ができるようになった後とエンコード速度は大差ない設定だとと思われるからです。
フォーマットはH.265/HEVCとAV1。それぞれをソフトエンコード(x265、SVT)とハードエンコード(Intel A310利用、HEと呼称)の両方で、速度指定を変更しつつ行います。ビットレートはVBR0.5Mbps。実用に足るビットレートではありませんが、圧縮能力を見たかったのであえて非常識に小さななサイズにしてみました。画面全体の動きが大きく、低ビットレートでの圧縮には非常に向かないシーンで、おなじみのマークがどこまで再現されているかで能力を見てみます。見てわかりますが、サイズを2x2倍に拡大しています。

システム
OS:Windows11
CPU:Intel Corei7 12700 消費電力に制限を設定し、PBP通りの66Wまでで固定
メモリ:DDR2666 16GB
GPU:Intel Arc A310

H.265/HEVC(HE)とても遅い エンコード時間2分5秒

H.265/HEVC(HE)標準 エンコード時間1分43秒

AV1(HE)とても遅い エンコード時間2分22秒

AV1(HE)標準 エンコード時間01:42秒

H.265/HEVC(x265)とても遅い エンコード時間1時間19分51秒

H.265/HEVC(x265)標準 エンコード時間8分5秒

AV1(SVT)とても遅い エンコード時間7時間53分43秒

AV1(SVT)遅い エンコード時間2時間8分56秒

AV1(SVT)標準 エンコード時間10分30秒
 

TMPGEnc Video Mastering Works 7使用
H.265/HEVC(x265)とても遅い エンコード時間1時間53分48秒

TMPGEnc Video Mastering Works 7使用
H.265/HEVC(x265)標準 エンコード時間10分4秒

HEの場合、速度を「とても遅い」にしようが、「標準」にしようが画質に差があるとは思えません。「とても遅い」でも十分速いと言えるので、自己満足で設定してもいいでしょう。同じHEで比べるとさすがにH.265/HEVCは論外ですが、AV1はまずまず、なんとか把握できる程度の再現はなされています。ただ、SVTやx265と言ったソフトエンジンでも標準などなら速いので、これならHEに頼らなくても・・・という考えもあるかと思います。が、これはあくまで0.5Mbpsという非常識な低ビットレートだからの速度であることは考慮に入れてください。ビットレートを上げればハードはたいして変わらなくともソフトの時間はより掛かります。そこはもうちょっとマシなビットレートで測ってもいいと思えるほどソフトのバージョンアップが進んでからにしましょう。
SVTの「とても遅い」は0.5Mbpsとは思えない画質を実現します。が、これまた非常識と言っていいほどエンコードに時間がかかります。現実には「遅い」がせいぜいでしょう。それなりに時間はかかりますが圧縮効率の良さを考えると選択する価値は十分あります。かなり速い速度でエンコードを終える「標準」でもx265によるH.265/HEVC「とても遅い」並みの画質になりますので、エンコード効率の良さでAV1を選ぶのも手です。ただ、AV1フォーマットはこのマークのような画面に固定されている部分の再現には力を発揮しますが、動く部分だとすこしあっさり目の画質にする傾向があるので、H.265/HEVCと比べて物足りなく思う人もいるかも知れません。全体的には上回っていても全面的に上回っているわけではないので、体験版などで実際見比べてみてから検討するといいと思います。
旧バージョンの7のH.265/HEVC(x265)もオマケの比較対象に入れてみました。エンコード速度は8になって大分上がっているのですが、その代わりに画質が7と比べて若干落ちたような気がします。ただ、あくまでこの拡大図では、の話であり、通常の動画上では差は感じていません。なにせまだ8は未完成に近い製品なので、総合評価には早いでしょうね。

AV1とエンコード前の元動画のファイルに入っている音声ファイルを直接くっつけて多重化するのは、TMPGEnc Video Mastering Works 8ではツールを利用してMKVに収録する場合のみが可能でした。TSとかMP4ではできなかったのでここは残念。MKVで構わない人はこれでいいでしょうが、他の形式にしたい人は他のツールを探しましょう。

と、現状ではこのくらいでしょうか。とりあえず、早くAV1でもアスペクト比を1:1以外が使えるようにしてほしいです。
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TMPGEnc Video Mastering Works 8買った&バグ報告

2025-03-22 13:32:21 | 意味なしレビュー
昨日書きました通り、PEGASYSの新ソフト、TMPGEnc Video Mastering Works 8 が発売されましたので、仕事が終わると早速買いに。ただ、直前にPEGASYSより発売の案内のメールが届いておりまして。それによると

"※アップグレードを行いますと、TMPGEnc Video Mastering Works 7 のライセンス は抹消となりご利用いただけなくなります"

という少し困った注釈が。うーん、PEGASYSはそこらへんの管理いい加減なところがあるので、ひょっとしたら8のアップグレード版を買っても7が全く問題なく使い続けられたりするかも知れません。でも、万が一を考えたら・・・と言うことで7が問題なく使い続けられると思われる優待販売版にしておきました。ちょっと高いですけどね。8での機能ダウンを心配してまだアップグレード版の購入に踏み切っていない方、少し待った方がいいと思います。今のところ7でできて8で使えない機能というのは確実に存在しますし、それが大事かどうかは人それぞれですから。
それに加えて、最初の版ですから当然のようにバグも存在します。わたしが見たところ、今のところ主に出力設定の画面のバグですが

・動画を変えても前の設定の一部が残ってしまう
7までならフィルター画面で24fps化の処理をすると出力画面でも23.976fpsになるものですが、8は初期値29.97fpsになったままになってしまいます。気を付ければいいだけの話ですが、注意が必要です。逆の場合もあり、一度24.976fpsの設定を行うと次の動画を29.97にしようとしても、出力画面では23.976のままになっています。また、1920x1080の動画のエンコード処理をバッチにしたあと、1440x1080の動画を入れてまたバッチを作ろうとしたのですが、出力ファイルが1920x1080のままでした。新しい動画やフィルターの設定が生かされていません。

・アスペクト比の変更ができない
いまのところアスペクト比が1:1しか選べません。なので1920x1080ならともかく、1440x1080の動画をエンコードすると4:3のレターボックス映像になってしまいます。まだまともにテストできる段階ではないのです。

・SVT AV1の速度の設定
8の目玉と言っていいAV1出力。そのうち「SVT AV1」というモードでは速度が「やや速い」までしか選べません。ただ、一度バッチ化したあと編集しなおせば、標準以下の速度も選べます。また、まずIntelの内蔵GPUのモードを選んで速度設定を遅い方に行った後、再びSVTに戻す、でも速度の変更は可能です。ただ、今試してみたらあまりにもエンコードが速いので、反映されてないかも知れません。

・ハードエンコードのAV1ファイルサイズ
ファイルサイズから推測するにビットレートが5Mbpsくらいに固定されてしまっている感じです。これでは最低限のテストもできません。

これらは非常に簡単なバグなので、すぐにでも修正アップデートがあるでしょう。ただ、安心して使うにはまだまだ見えてない問題はありそうなので、もう少し待ってみるのがいいかと思います。わたしはテストする側だと自認してますのでそのままいろいろ試してみてますけどね。当面は1920x1080だけやっとこう。

追記:OSごと落とすような不安定さこそないものの、バグが多すぎてまともに使えません。ある意味ベータ版以下の状態です。土日なので修正も週明け以降しか期待できないので、まだ買っちゃいけません。買うのは金を払ってテスターをやることに快感を感じる特殊な趣味の持ち主だけにしておきましょう。しばらく7を使うのがいいと思います。
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PEGASYSよりTMPGEnc Video Mastering Works 8の発売が予告!

2025-03-11 22:58:38 | 意味なしレビュー
夕方にPEGASYSからメールが届きまして、それによりますと、同社の主力製品であるTMPGEnc Video Mastering Worksの最新版、8が発売される、本日より体験版が公開、とのことです。興味のある方は同社サイトを訪ねてみてください。

新機能はいくつかありますが、個人的に注目はAV1への対応です。以前試したところ、Intelのハードウェアエンコードでも同じハードウェアエンコードによるH.265/HEVCとはくらべものにならず、ソフトエンコードで何倍もの時間をかけてx265でエンコードしたH.265/HEVCに引けを取らない圧縮率を見せてくれました。それが扱いやすくなるのは歓迎です。ハードエンコードが今まで以上に実用になるエンコードが快適なソフトで行えれば作業もはかどりますしね。できれば放送時そのままの音声ファイルをAV1と多重化してmp4にできる機能があれば最高です。
ただ、こっそり削除された機能も少なくありません。例えば、ついにPV3/PV4のファイルを読み込む機能がなくなるそうです。ただ、D端子はすでに使えない機種ばかり、PC本体もPCIバススロットがない、ということを考えたら削除されても仕方ないでしょう。おそらくもう使っている人も少ないでしょうし。ただ、削除したところで動作が格段に安定するとも思えませんのでこっそり入れておいてくれてもよかったんじゃないかと思います。

正直、我々のような使い方での動画エンコード需要はもう落ちていると思います。もうチューナーは手に入りにくいですし、入手しても経験のない人では初期設定すら面倒だろうし。さらに現行のグラボはPT3と併用できませんから機能も生かせない。それなら(アレではありますが)配信元からだうそした方が早いし楽だし画質もいいし、ってなことになってしまうでしょう。放送には配信では補いきれないものがもちろんあるのですが、今の人はそこまでして保存することに執念を燃やさないでしょう。おそらく録画制限に慣れてしまって最初からそういう感覚が無いでしょうから。
それでもわたしはまだまだ放送動画のエンコードがしたいんです!何よりも自己満足度がほかの入手方法とは段違いですし。ということでやはり待望の新ソフトですので、正規販売のあかつきにはぜひ購入したいと思ってます。

AV1は、ソフトエンコードもできるのでしょうか。だとすると、そのテストは新しくて高速なCPUでやるに越したことはない。そろそろPC新しくしようかなぁ。やっとCore UltraのNonKも出たし、安くなったらAV1非対応のCore i7 11700のシステムと交換して・・・と言いたいところですが、今年のわたしは”歯"の治療でかなり大きな出費を伴うことになるでしょうからPCにお金を回す余裕がちょっと無いのです。今PCパーツも高いしねぇ。AV1エンコードのできるCore i7 12700システムで我慢しておきましょうか。
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PS5PRO高過ぎ! な話にあえて逆の意見を言う

2024-09-11 11:29:58 | 意味なしレビュー
噂に聞いていたSIEIの新ゲーム機PlayStation5PRO、ついに発表されましたね。


ただ、企業やマスコミはともかく一般ユーザーの話題は現在その価格に集中しているようですが・・・。なにせ119980円。ゲーム機の価格上昇もここまで来たか・・・って感じです。
日本ではPS5は転売屋の餌食にされたおかげで一般ユーザーの手になかなか渡らず、専用ゲームがあまり出回らない時期が長かったおかげで世代交代が進まず、未だに悪いイメージがぬぐい切れないと思うのです。もちろんそれはSIEIやPS5が悪いのではなく転売屋がすべて悪いのですが、おかげでPS5の機能を生かすようなゲームでも、そのかなりの割合でWindowsPC版が存在してそっちでも遊べてしまう状況になっています。そうでもしないと開発費が回収できないからですが、それゆえにWindowsPCでも同じくらいゲームは遊べるわけです。だったら此度の119980円のPS5PROも、この値段出すのならゲーミングPCを買ったほうが良くない? という意見もチラホラ。まぁ分かります。遊べるゲームの種類に差はさほどなく、価格は上がるけどそのほうが汎用性も高くてゲーム以外にも使えるし、どうせ買うならそっちだろうと。心としては、どちらかと言えばそちらに同意したいわたしですが、あえて頭だけ切り替えてPS5PROを擁護する意見を書いておきましょう。

まず、買うにせよ組むにせよ、約120000円の設定でPS5PROと同等のゲーム性能のPCを用意するのは無理です。どうしても価格は上になってしまいますが、その分他の用途でも使えるからお得、と考えるのが前述の意見。しかし、現在のPC環境を見ると、その汎用性の高さを捨てる傾向にあります。最新環境をそろえようとすると、一昔前と比べてマザーもケースもストレージは全然増設できなくなってますし、拡張スロットもありません。いまはかつてそれらが使われたスペースを巨大な冷却装置が塞いでしまうPCが主流です。なのでその高スペックも結局ゲームにしか使えません。どうせゲームにしか使えないんだったらそれなりの価格のゲーミングPCに近いスペックを119980円で買えるPS5PROの方がコストパフォーマンスはよくないか? って考え方も出来ると思うですよね。そこまでのスペックを求めない人なら無印PS5も選択できるわけですし。まぁPS5も先んじて値上げしましたけどね。

現在の日本の景気の悪さから考えてあまり売れないだろうなぁと思われますPS5PRO。ですが「ゲーミングPCより安い、置き場も邪魔にならない」という利点はありますので一定の需要は確実にあります。むしろゲーミングPCに客を取られてなるか、というSIEIの意地を感じます。いまやPSのライバルはSwitchじゃなくてPCなんでしょうね。ちなみにわたしはゲームにそこまでのスペックを求めてませんし、何よりPCでゲームを遊べば実質ハードに掛かる価格はゼロ!(笑)なのでPS5は無印にせよPROにせよ買うつもりはないです。Switchは買いましたが・・・。なんで英雄伝説空の軌跡のリメイクSwitchのみなのよ。もともとPCゲームだったじゃん。わたしの環境じゃPCの方が遊びやすいのよ。
追記:[空の軌跡」、PC版もSteamから出るそうです。ああよかった。

閑話休題
PS5の価格が上がる、と発表があったとき、以前PS5をうちに買い取らせたお客さんがやってきて
「PS5の価格上がったから、前に売った相場より上がってるだろ。その分の差額くれ」
もちろん断りました。が、自分の言った無茶な部分は隠したうえで「儲けを客に還元しない不親切な店」というグチを何か所かでしゃべってたらしいです。噂になるほどじゃないようですが、イメージが悪化する。勘弁してもらいたいわ。
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