K RAUM  お料理を主に日々のことを書いています。

必修漏れ

2006年10月27日朝雨、晴れ

高岡南高校(篠田伸雅校長、生徒五百五十五人)で昨年度、一部の二年生

に必修科目の世界史の授業を行わず、代わりに日本史と地理の授業を受け

させていたことが二十三日、分かった。この件に関する全国調査で、35都道

府県254校に必修漏れが分かった。(朝日新聞27日朝刊)

文科省の学習指導要領は法律ではないがそれに準ずるものであるのに関わ

らず、なぜこのようなことがおこったのだろうか。

高校としては進学校として生き残るために、結果を出す。要するに偏差値の

高い大学に何人合格したという実績がほしい。そのために受験科目に重点

を置いて学習させる。校長の思惑として、そのことは生徒のためになる、と、

信じて容認したのだろう。また、それをやらなければ、十分な進学指導がで

きないという環境もある。週5日制のなかに、文科省の学習指導要領を満た

す時間割の作成の困難さだ。

もしこのまま容認して卒業・進学をさせてしまったら、「・・・2006年度の○○

学校卒ね。世界史を履修しなかったのね」というレッテルを貼ってしまうことに

なるのではないか。生徒に責任はないと、校長が謝罪するが、生徒にとって

は一生ついてまわることになる。

今夕のNHKニュースで岩手県教育委員会が、大学への提出期限が迫ってい

る調査書については、「事実と異なる内容の調査書でもやむをえない」とする

見解をまとめ、27日、各高校に通知したことがわかりました。教育委員会に

よりますと、多くの高校が主に推薦入試などのために、すでに調査書を大学

に提出しているということで、教育委員会は、提出した調査書の扱いについ

ては大学と協議して対応を決めるよう指導し、提出前の調査書については

事実に沿った成績にするよう求める方針です。・・岩手県教育委員会は「心

苦しいが、生徒が不利益を被るのを避けるための判断だ。大学には後日、

正しい調査書を送るなどして理解を求めたい」と話しています。と、報じられ

た。(27日NHKのHPより引用)

ココからもわかるように、このような必修漏れは、校長と教育委員会の馴れ

合いから生じたものと思われる。馴れ合いということは少々分か

りにくいことだが、公立高校の人事権を握るのは教育委員会である。教育

委員会ではイエスマンを校長として、採用して、思いどうりに動かす。校長

は教育員会に頭が上がらない。学校内の問題の最終責任は教育委員会

にある。ということである。いじめが発覚しないのも、必修漏れが容認され

てしまったのもここに問題があるのではないか。教育委員会委員は教育

問題を考えている人が任命されるとは限らない。東京都の場合をみると、

(必修漏れの学校の数は少ないが)教育の内容に関心を示すのではなく、

式での君が代日の丸の実現にを注ぐ委員もいるようだ。

必修漏れとなった生徒さんへ、このような目に遭わされた苦痛と、教育を

受ける権利を奪われたことに関して、教育委員会ならびに校長を訴えるく

らいの気構えを持ってもらいたい。
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