K RAUM  お料理を主に日々のことを書いています。

ワルキューレ

2008年2月24日(日


昨日23日、東京文化会館の二期会オペラ「ワルキューレ」を観てきました。


左の写真は公演終了直後 楽屋口
磯地美樹ちゃんの応援団、カナさん・キヌさん・ユミちゃん・ソウちゃん&タマちゃん・私
そして、ワルキューレ役のメイクのままの美樹ちゃんです。





休憩時間を入れて4時間半の長丁場・・・居眠りしないで鑑賞できるかな、と、心配していました。

中央にゲルマン神話の主神ヴォータンがさびしそうな雰囲気でじっとたたずむ悲劇の幕開けのようす。ワーグナーの美しい音楽ときれいな歌声に引き込まれ、居眠りせずに、目はらんらんと舞台上でした。
これがイタリア・オペラと違う(アリアの都度に拍手に沸きストーリーが途絶える)ワーグナーの作品を楽劇ということがわかる展開(ストーリーに観客をグイグイ引きこんでいき、アリアの拍手はなしでストーリーを続ける)なんだなと初めて知りました。
「ニーベルンゲンの指環」の初演のバイロイト祝劇場(ルートヴィッヒ2世後援、ワーグナー設計)のオーケストラ・ピットは舞台下にあるとのことです。今回の公演のオーケストラピットは舞台と客席の間ですが、とても低めでした。私たちのシートの1階席ではまったく指揮者の頭も分かりませんでした。バイロイトの劇場を意識してかしら(オペラはあまり観たことがないので、通常こうなのかどうかはあかりません)
劇場での写真はご法度でしょうが、上演前ですのでお許しを

われらが美樹ちゃんは主神ヴォータンと女神エルダの間の娘たちであるワルキューレのひとりヴァルトラウテ役でした。ワルキューレは神の娘なので天空を駆け巡るという設定なのでしょうか、羽をつけていました。美樹ちゃんの羽だけ他のワルキューレの羽より小さめだったので、舞台上ですぐわかりました。とうわけで、美樹ちゃん追っかけの応援団の面々は助かりました。
フルオケの力強い演奏に負けない美樹ちゃんの歌声に応援団一同ホット

25日に美樹ちゃんから写真が送信されました。

ワルキューレさん達左から2人目が美樹ちゃん

(左)ヴォータン小森輝彦さん(中央)美樹ちゃん(右)指揮者の飯守泰次郎さん


演出ジョエル・ローウェルスさん 美樹ちゃん


二期会オペラの質の高さと東京フィルハーモニー交響楽団のいい音にオペラの醍醐味を味わいました。


二期会オペラ「ワルキューレ」
指揮:飯守 泰次郎
演出および装置ジョエル・ローウェルス
23日の配役
ジークムント成田 勝美
フンディング長谷川 顯
ヴォータン小森 輝彦
ジークリンデ橋爪 ゆか
ブリュンヒルデ横山 恵子
フリッカ小山 由美
ゲルヒルデ渡海 千津子
オルトリンデ江口 順子
ヴァルトラウテ磯地 美樹
シュヴェルトライテ橋本 啓香
ヘルムヴィーゲ津山 恵
ジークルーネ庄司 祐美
グリムゲルデ金子 美香
ロスヴァイセ西館 望


「ワルキューレ」のあらすじはRead moreをクリックしてください。







『ニーベルングの指輪』Der Ring des Nibelungen
リヒャルト・ワーグナーの書いた楽劇で、「序夜と3日間のための舞台祝典劇」と題します。上演には15時間を要する長大な作品なので、少なくとも4日間をかけて上演するようです。
序夜 『ラインの黄金』(Das Rheingold):2時間40分
第1夜 『ワルキューレ』(Die Walküre):3時間50分
第2夜 『ジークフリート』(Siegfried):4時間
第3夜 『神々の黄昏』(Götterdämmerung):4時間30分
ワグナー、35歳(1848年)から61歳(1874年)にかけて台本を書き作曲しました。さらに上演の時には、演技や衣装の指導、劇場建築すべてに指示を出したといわれています。
物語はワーグナーがゲンマン神話に着想したものです。
(ヨーロッパ中世騎士道文学「ニーベルンゲンの歌」はゲルマン神話をもとに出来ました。
その後、ドイツでゲルマン神話が掘り起こされ始めたのは18世紀末から19世紀初期でした。ヘルダーという哲学者・文学者・詩人・神学者の影響を受けてゲーテがゲルマン神話を広める役割を果たしました。その後、19世紀後半にプロイセン(王ヴィルヘルム1世・宰相ビスマルク)によるドイツ統一が進むというドイツナショナリズムの高まりの中で、ゲルマン神話も益々人々に広がっていきました。ナショナリズムの高まりの時期にワーグナーのニーベルンゲンの指環の創作活動が行われたのも興味深い思いがします)
ヨーロッパのアルプス以北の森にはインド・ヨーロッパ語族のゲンマン人が住んでいました。ゲルマン人神話でも、ずーっと昔には神々と人が生活していた時がありました。
さて、物語のはじめはラインの河底で遊ぶ3人の娘たちに、ニーベルング族(ゲルマンの一部族)の醜い矮人アルベリヒが言い寄ろうとしている時に、偶然にも黄金を発見しました。黄金を護る娘たちは不用意にも、黄金で作った指環の持主には無限の権力が与えられること、ただし愛の力を断念した者だけが指環を作ることができることを教えてしまいました。この秘密を知ったアルベリヒは、愛を呪い、黄金を奪って逃げてしまいました。
一方、ライン河畔の山上では神々の主神ヴォータンが、巨人族の兄弟ファゾルトとファフナーに作らせたヴァルハル城の完成を喜んでいました。巨人族への報酬は主神ヴォータンの妻・婚姻と復讐の女神フリッカの妹フライアでした。しかし、フリッカもフライアも不服だったので主神ヴォータンは狡猾な火の神ローゲを頼りました。巨人族の報酬としてアルベリヒがラインの底から奪った黄金の指環を奪いとろうということになり、主神ヴォータンと火の神ローゲはアルベリヒを騙して黄金の指環を奪い取りました。主神ヴォータンは黄金の指環をすべて巨人族に渡すのがおしくなりましたが、智の女神エルダが現れて、神々の黄昏が近いことを伝え、黄金の指環を手放すよう警告しました。決心した主神ヴォータンは指環を手放しました。
その後、主神ヴォータンはヴォルフェ(狼族)という名前で人間界におり女性と結ばれ、ジークムントとジークリンデの双子の兄妹をもうけました、が、勇猛果敢なヴォルフェには敵が多く、ヴォルフェの留守中に家族は襲われてしまい、離れ離れになってしまいました。ジークリンデは的に拉致され無理やり結婚させらました。時が流れジークリンデの家に、怪我をしたジークムントがやってきました。双子の兄妹ということを確認した二人は結婚しようと逃げ出しました。兄妹の結婚に主神ヴォータンの妻フリッカは怒り、夫に二人を罰するように詰め寄ります。主神ヴォータンの本心は2人を助けたいのですが妻の迫力に負けてしまいます。
主神ヴォータンと智の女神エルダとの間にヴァルキューレと呼ばれる娘たちがいます。ヴァルキューレの中で最も主神ヴォータンの気持ちが分かるブリュンヒンデは父に代わって、ジークムントとジークリンデを守ろうとします。しかし、悲劇が起こってしまうのです。ジークムントとジークリンデの夫フンディングとの決闘中に主神ヴォータンがジークムントの剣を砕いてしまい、ジークムントは戦うすべを失いフンディングに討たれてしまいます。
ジークムントを失ったジークリンデも死のうと思ってのですが。ブリュンヒンデから、ジークムントの子どもを身ごもっていることを知れされ、生きようと決心します。ブリュンヒンデは必死の働きでジークリンデを逃がしてやりましたが、神である父の命令に背いたということで、炎に守られた岩山に閉じ込められます。ジークリンデは英雄ジークフリートを生み命絶えました。

英雄に成長したジークフリートは巨人族から黄金の指環を取り戻しますが、呪われた指環のためにジークフリートも討たれ、ゲルマンの神の時代は終わりました。
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