命得て立待月を仰ぎをり//東京に行きたし秋の北斗星

＞＞薄雲に十六夜の月いさよへり　１０・２

＞＞命得て立待月を仰ぎをり

＞＞遡る鮭を励ます居待月

＞＞庭前の夕日に染まるリンゴ美し

＞＞葉隠れのリンゴの紅をいとほしむ

＞＞東京に行きたし秋の北斗星


　　　１０月２日、恵庭発８時２９分の快速１番に乗る。札幌まで約３０分。
　　札幌駅から平岸まで２０分ほどで病院について１時間かかる。

　　　病院では受け付けを済ませ、①血液検査を済ませたあと、②X線撮影、③内科医師の問診
　　④抗癌剤３種類点滴（４時間）。終ったのは５時であった。

　　　それから支払。外の薬局で薬を貰うとやや６時になっている。
　　真っ直ぐ札幌駅まで急ぎ、札幌駅から快速に戻ってきたら７時に少し前であった。
　　これから火曜日ごとに１０時間以上費やすことになる。


　　　１５夜の月は大雨で見ることはできなかったが、
　　１６夜の月（立待月）、１７日の月（居待月）を見ることができた。
　　命拾いしてこうした月を眺められただけでもラッキーであり、幸せな男と思う。


　　昨日の医師とのさまざまな会話の中で、
　医師「いつも何時に寝ていますか？」と言う質問に、

　　kouは正直なもので。
　鴻風「句写美」という俳句冊子を作っていますので、ここ１週間は
　早い時で１１時ですが、この４～５にちは１時から時には３時近くまで起きています、」と答え　た。
　「句写美」を作る時は、どうしてもこの時間になるのだ。

　　医師「１週間前といえば、退院して間もなくじゃないですか。
　そんな常識では考えられないような無茶なことをしているなら、
　入院をしてもらいますよ。」
　
　　医師「自分では元気になったと思って無理をするとすぐに再発します」とさんざん叱られた。
　医師「９時にはベッドに入り、９時半には消灯して寝てください。」と付け加え。
　そんな９時になんて寝ていられませんよね。＾＾



　　　この病院の前にはリンゴの木が１０本ほど植えられている。
　　来た時には小さな青い実がなっていたが、いつの間にか袋がかけられ、
　　その袋が破れ、写真のようなリンゴになっていた。

　　　前庭に、初代院長の小野潤一郎氏の言葉が書かれてある。
　　「ここに病院ができた頃は、周囲は林檎園で恰度この記念日の頃には、あの美しい林檎の
　　花に埋まったのを懐かしく思い出します。今はほんの一部分を除いては、
　　すっかり人家に取り囲まれるようになりました。～後略

　　　石川啄木の短歌にも
　　石狩の都の外の
　　君が家
　　林檎の花の散りてやあらむ　
　　このように歌っている。

　　　札幌駅では、札幌発上野行きの新台列車が発車する寸前である。
　　「上野」行きの文字を見て、猛烈に飛び乗りたくなった。
　　エンブレムも美しい。ただ、周りが汚れているのが気になった。