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苦渋の決断で立候補を取り下げた宇都宮健児氏に、IWJが独占インタビュー!「野党4党も市民連合も、深刻に総括をすべき。これをやらないと、これからも負けっぱなしですよ」2016.8.1

2016-08-01 22:22:34 | 都知事選 県知事選 市長選

IWJ Independent Web Journal

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/322314より転載
苦渋の決断で立候補を取り下げた宇都宮健児氏に、IWJが独占インタビュー!「野党4党も市民連合も、深刻に総括をすべき。これをやらないと、これからも負けっぱなしですよ」 2016.7.31

記事公開日:2016.8.1

(取材:安道幹、記事:城石エマ、記事構成:岩上安身)

 

 7月13日、都知事選の告示日直前に鳥越俊太郎氏が出馬を決定したことをうけ、「苦渋の決断」で立候補を取り下げたという宇都宮健児氏。過去2回の出馬経験をふまえ、今回の都知事選は宇都宮氏の目にどのように映ったのか。昨日、IWJが独占インタビューを行いました。


■ハイライト動画

<!-- 160731 宇都宮健児氏は都知事選をどう見たか ―IWJによる宇都宮健児氏インタビュー -->

 

IWJ「野党統一候補の鳥越俊太郎氏が落選したことをどう受け止めますか?」

宇都宮「選対と一緒に準備してきましたが、(出馬断念という)苦渋の決断をした。その決断が実を結ばなかったのは残念でした」

IWJ「野党共闘のあり方について思ったことは?」

宇都宮「今回は都知事選なので、国政とは頭を切り替えなければいけません。都政を考えるのが一番大事です。候補者選びも、開かれた場所で政策を訴え市民が選ぶスタイルにすべきでした。今回鳥越さんは密室で選ばれたのです。

 その決定に市民連合が入る隙はあったのでしょうか。政党が決め、市民連合がそれを丸呑みするようなやり方は、民主主義的ではなく、独裁的なやり方だと思います。安倍政権を批判しているけど、野党や市民連合のやり方も独裁的と言えますよ。

 参院選を闘いながら、都政独自の問題について時間を設けて候補者選びをやらなければいけなかった。野党4党も市民連合も、深刻に総括をすべき。これをやらないと、これからも負けっぱなしですよ」

IWJ「出馬辞退は野党から働きかけがあったのでしょうか?」

宇都宮「野党からはありません。しかし、市民運動からはありました。立候補する権利は基本的人権の一つ。それを他人が一方的に降りろというのは、どう考えても問題です」

IWJ「市民連合から出馬要請の話も出てきていたという参院選での経緯の中で、共産党からは、参院選ではなく、都知事選に出てくれという話があったのですか?」

宇都宮「『希望のまち東京を作る会』(宇都宮氏の選対)の一部の人々と、共産党系の『革新都政をつくる会』の関係者から、参議院選ではなく都政を目指してもらいたいというような発言があったのは事実です。」

IWJ「鳥越氏の応援に入って欲しかった、という声もありますが、どう受け止めますか?」

宇都宮「入ってもいいかなとは思っていました。しかし、応援に入るための条件を提示したが、どうしても折り合わなかった」

IWJ「どういう点で折り合わなかったのでしょう?」

宇都宮「週刊誌の報道についてです。『事実無根』と言い、名誉毀損で告訴したようですが、あれだけ細かく書かれていて、彼はジャーナリストでもあるので、説明責任をまず果たすべきです。都民に納得のいく説明をすべき。人間の資質に関わる問題。候補者は公人ですから、全人格をかけて説明をすべきです」

IWJ「この問題は誤報の可能性もまだまだありえます。そうした中で、選挙妨害、公職選挙法、そして名誉毀損(きそん)の可能性もまだあります。推定の段階で鳥越氏の人権が侵害される可能性もかかっているかもしれません。このあたりは弁護士のお立場からどのようにお考えですか?」

宇都宮「『事実無根』では誰も納得しないでしょう。『事実無根』言うのであれば細かい説明が必要です。こういう決断をしたのは、たぶん私が弁護士をやってきたからだと思います。人権問題と言うことは非常に重要な問題ですので、単に『事実無根。権力の陰謀だ!』というようなことではすまされないでしょう。『事実無根』で刑事告訴するだけでは、都民は『それで終わりかよ』となると思います。

IWJ「新しい都政にはどのように関わっていきますか?」

宇都宮「今までどおり、引き続き都議会の傍聴、都政の監視をやっていきます」

IWJ「次回もまた都知事選に挑戦しますか?」

宇都宮「選対や市民のみなさんが応援してくれれば。そして私の体力、気力が伴っていることも大事。かえって迷惑をかけないように」

IWJ「改めて、これからの野党共闘に必要なことはなんでしょう?」

宇都宮「日本の運動全体として政党と市民運動の関係を対等なものにすること。ただ安倍政権に一矢報いようという、そんな甘い考えではダメですよ。候補者を選ぶだけではだめ。都議会に毎回張り付いて、傍聴して、そこまでしなければ。こんな腐敗堕落した運動ではいつか崩壊しますよ。市民運動、とくにリーダーと言われる人の考えを変えないと」

 インタビューが行われる直前に出演した、ニコ生の生放送番組でも、宇都宮氏は、小池氏や増田氏ら、自民党候補やその陣営についてはほとんど触れず、鳥越氏と野党共闘のあり方を厳しく批判。野党4党が民進党を中心に、密室で候補者を決め、市民連合がそれを丸呑みにする形は、「市民連合が政党と対等な関係を築けていない状態」。ここが変わらなければ、野党共闘に未来はない、と言い切ります。

 「野党は退き、市民連合が前に出るやり方が良かったのでは」とも。「政党のあり方にこだわらなかったことが、小池さんが勝った原因かもしれない」と述べ、既存政党のやり方に、大きな疑問を呈しました。

 週刊誌報道を受けて、鳥越氏に対し記者会見を開いて説明を求めることを応援演説の条件とし、その条件が満たされなかったため、応援しなかったことについては、賛否が分かれる点であろうと思います。

 応援するかしないかは宇都宮氏の自由であり、応援しないことで責められるべきではないと岩上さんは7月29日にツイートしています。

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 しかし都民に説明するべきであると言うことを条件にした点では意見が分かれるでしょう。この点については改めて考え論じる機会を設けたいと思います。

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