異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

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「歴史修正主義」の政治家に国政を委ねるリスクについて

2014-10-24 22:45:51 | シェアー

http://togetter.com/li/734637より転載 

「歴史修正主義」の政治家に国政を委ねるリスクについて

表題に関連するツイートをまとめてみました。以下の「まとめ」も内容的に繋がるので、併せてご覧いただき、判断の材料としていただければ幸いです。
  • 山崎 雅弘@mas__yamazaki2014-08-26 12:57:57
    2011年放映の『日本人はなぜ戦争へと向かったのか 戦中編』(NHKオンデマンド)bit.ly/1nw5JXB 陸軍と海軍の視点で語られることの多いあの戦争に、当時の経済界が深く関わり利権に群がった事実が描かれている。 pic.twitter.com/T2Lq40uDof
    鮎川義介「極端に言えば、向こう(占領したアジア植民地)から取ってきた資源は対価を払わんでもよろしい。ただで取る。いわゆる出世証明のような方法で、支払いは100年先でもよろしいという風に私は思う」(1942年3月、大東亜建設審議会) pic.twitter.com/IAPaEwM89w
  • 大東亜建設審議会は、首相官邸に経済界リーダーを集め、東南アジア占領地経営に関する方針策定に助言を得るために開催された会議で、総裁は東條首相。鮎川義介は日産自動車などを含む日産コンツェルンの創始者でもあった。国民は会話の内容を知らない。 pic.twitter.com/JmB3d1SmIK
  • 藤原銀次郎「しかし(植民地の住民に)『お前たちは裸でおれ、食う物が無くなったら死んでもやむを得ない』という(統治の)政治を、露骨に実行しうるかどうか」(1942年3月、大東亜建設審議会)藤原銀次郎は1940年には商工大臣を務めた。 pic.twitter.com/DhSoOi7d7h
  • 津田信吾「日本を中心として(占領したアジア植民地から)搾取していかねば、続かぬということは、ごもっともな意見ではありますが、そこは公明正大にカモフラージュすべきかと」(1942年3月、大東亜建設審議会) 公明正大にカモフラージュ。 pic.twitter.com/eUeGOITu4x
  • 企画院総裁鈴木貞一「私はこう思う。今日、日本がやっておることは、欧米の思想から見れば『搾取』であるかもしれない。しかし自分のなすことに正義感をもってやる場合には『搾取』という思想にはならないと思う」(1942年3月、大東亜建設審議会) pic.twitter.com/gbaGkpTJm0
  • こんな人物が政治家でいられるのが現在の日本。「ストークス氏の本」とあるが、実際には同氏と共同で本を書いた、日本会議の加瀬英明氏が以前から吹聴する内容。アジアやアフリカの植民地独立の経緯や公民権運動の歴史を理解もせずに、恩を着せている。 pic.twitter.com/1BFke5iTG7
  • 第二次大戦後の東南アジアで植民地が独立したのは「日本が戦争に負けたから」であって「日本が勝ったから」ではない。そして言うまでもなく、日本の指導者は「最初から負ける目的で戦争を始めた」わけではない。「勝ち目が無い戦争だ」とは内心で認識していたとしても「敗北を目指して」はいなかった。
  • 「この戦争の目的はアジア植民地の解放であり、その実現のためなら、日本の国土が荒廃して数百万人の日本人が死んでもやむを得ない」と開戦前に国民に告知し、国民もそれに納得したのであれば植民地解放戦争論にも一定の説得力は生じる。だが実際には、日本も植民地から資源を収奪し、住民を搾取した。
  • 東條首相がアジア諸地域への軍事侵攻を決定したのは、米政府の石油禁輸などの経済封鎖が原因だったが「資源が輸入できなくなったので、よその国へ盗みに行きます」とは国民に説明できない。そのために便宜上作られた開戦の口実が「解放戦争論」だった。 pic.twitter.com/8TvUzHQ0Eb
  • もし日本が先の戦争に勝っていたら、アジアの植民地は日本の影響を排した形で独立できたか。少なくとも1943年の時点では、日本政府には石油産出地のインドネシアやゴム産地のマラヤを独立させる意志など全く無く、永久に日本領にすると決議していた。bit.ly/1jKedvO
  • 東條首相は1943年7月にタイを訪問した時、同国のピブン首相を懐柔する「手土産」として、日本軍の統治下にあった旧英領マラヤ(現マレーシア)の一部を切り取って「タイに進呈」した。この一件を見ても明白な通り、当時の日本政府はマラヤを自国の物として扱っており、独立させる気は皆無だった。
  • 先の戦争中、日本政府は実質的に日本の支配下にあるフィリピンとビルマの独立を許したが、両国との外交は外務省ではなく、新設された「大東亜省」が管轄し「内面指導」という形式で内政干渉を行った。フィリピンとビルマの指導者は「英国の植民省とどこが違うのか」と憤ったが、日本は抗議を無視した。
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  • もし対米関係が良好なままで、対日経済封鎖もなかったとしたら、日本が東南アジアへの軍事侵攻を行う経済的動機は存在せず、「アジア植民地解放戦争」は発生しなかった。実際、日本軍が標的としたのは米英蘭三国の植民地だけで、日本と関係が良好だったフランスの仏印植民地経営には逆に協力している。
  • 「資源が輸入できなくなったので、よその国へ盗みに行きます」という本当の理由を隠すために作られた「アジア植民地の解放戦争」という「形式」は、日本という国の「面子」を保つことに固執する人間にとっては戦争を正当化する「最後の砦」だが、フランスの植民地経営に協力した事実には一切触れない。
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  • 書店に行くと、自国礼賛・近隣国蔑視の本と同じエリアに、先の戦争について「アジア解放戦争として成功だった」「負けるはずがない戦争だった」「アジアの人々に感謝されている」等の、「歴史解説の体裁をとった政治宣伝本」が数多く並んでいる。先の戦争についての「常識」が、物量で覆されつつある。 「先の戦争は『太平洋戦争』ではなく『大東亜戦争』と呼ぶのが正しい」と主張する理由は、そう呼ばないと「アジア植民地の解放戦争」という「形式」、つまりそれを行った国の面子を保てなくなるため。資源の収奪や住民の搾取、軍票などの乱発による経済の破壊など、不都合な事実には全く目を向けない。
  • 「歴史解説の体裁をとった政治宣伝本」が書店の棚を占領する状況が続けば、それが次世代の日本人にとっての「常識」になってしまうが、日本の歴史家の状況への危機感はあまり感じられない。事実に基づく本よりも、面子を保つ「痛快な本」の方がよく売れるという理由で、後者の新刊ばかりが書店に並ぶ。
  • 日本がアジア諸地域への軍事侵攻を行った直接の理由は、英米蘭の経済封鎖で輸入の道を経たれた石油などの「資源を手に入れるため」で、日本国内の視点だけで見れば「自存自衛の行動」だった。だが、自分の態度が原因で米屋と喧嘩した男が近所の家へ米を盗みに入る行為を「自衛行為」と呼ぶ人はいない。
  • こうした「戦争の実質」は、ある年齢層以上の人間には「常識」だったが、それが「常識」として通用しなくなる時代が、予想より早く来るかもしれない。それを防ぐには、政治目的で操作された「形式」でなく「戦争の実質」を記した出版物を継続的に供給し続けることが必要だが、現状はそうなっていない。
  • 「歴史解説の体裁をとった政治宣伝本」が書店での争いに勝利し、「アジア植民地の解放戦争」という「形式」が日本人の「常識」になった時、どんな結末が待っているかは、1945年8月までのこの国の歴史が教えている。当時と同じ思想を受け入れ、当時の価値判断で行動すれば、当然同じ結末を迎える。
  • 自説に都合のいい歴史的事実だけに目を向け、不都合な歴史的事実は一切無視して、歴史解釈を歪める人間を「歴史修正主義者」と呼ぶが、その思考は麻薬的な魅力を持つ。過去の不都合な歴史的事実を「無かったこと」にする「全能感」を繰り返し味わうと、やがて現実も同様に操作できるという錯覚に陥る。
  • 概念操作や言葉の言い換えで「形式」を整えることで、現実を自分の思い通りに操作できるという錯覚に陥った人間が、戦争指導部を支配すると、刻々と変化する外交や軍事の情勢を客観的に把握・評価できなくなり、独善的で場当たり的な対処を繰り返して自国の損害を増加させ、最後は破滅的な敗北に至る。
  • こうした「歴史修正主義者」が政治の中枢を支配すると、戦争以外の政策でも同様の破滅的結末へと国を導くリスクが増大する。現実には内外の諸問題の情勢が日々悪くなっているにもかかわらず、概念操作や言葉の言い換えで「形式」を整えることで、あたかも「全て順調」であるような共同幻想を創り出す。
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  • 「日本人は今まで間違った歴史教育で洗脳されてきた」という煽り文句から話を始めるのは、詐欺師が人を騙す時に使う常套句と同じで、受け手の「理性」でなく「感情」に強く訴求している。不愉快な事実を「無かったこと」にする「全能感」に感情が酔わされている間に、大事なものを巧妙に抜き取られる。
  • 自国の「負の歴史」と正面から向き合い、その背景を学ぶのは、自国が近い将来や遠い将来に同じ失敗を繰り返さないため。つまり「自国の負の歴史を学ぶこと」は「国を愛すること」を意味する。自国が同じ失敗を繰り返すことよりも面子が潰れることを恐れる人間は「負の歴史」と対峙することから逃げる。
 
 
 

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