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「人を殺さずに国を守りたい」 ウーマンラッシュアワー・村本大輔、西部邁と語る「政治の理想と現実」  2017.12.15 AERAdot. 

2017-12-23 21:47:12 | シェアー

 村本大輔「人を殺さずに国を守りたい」 西部邁と語る「政治の理想と現実」

 
2017.12.15 16:00
村本大輔(むらもと・だいすけ、右):1980年、福井県生まれ。お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーを結成。毒舌の炎上芸人として人気/西部邁(にしべ・すすむ):1939年、北海道生まれ。東京大学教養学部教授を経て評論家に。最近まで雑誌「表現者」顧問(撮影/高井正彦) 村本大輔(むらもと・だいすけ、右):1980年、福井県生まれ。お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーを結成。毒舌の炎上芸人として人気/西部邁(にしべ・すすむ):1939年、北海道生まれ。東京大学教養学部教授を経て評論家に。最近まで雑誌「表現者」顧問(撮影/高井正彦)

 

 

 ウーマンラッシュアワーの村本大輔と保守派の論客である西部邁。一見して相容れないように見えるが、実は「投票をしたことがない」という共通点を持つ。そんな2人が民主主義のあり方や日米関係などを語り合った。

*  *  *
村本大輔(以下村本):
僕、怖いのが、安倍政治がこれから進める憲法改正なんです。イギリスは国民投票でEU離脱を決めましたが、イメージしていたのと全然違うと騒ぎになった。なぜ離脱票を入れたかというと、離脱のメリットを伝えるフェイク(虚偽)ニュースを信じてしまったからなんです。日本でもネット、携帯を開けばいろんなニュースが出てくる。中には偏ったものもあり、それを信じて国民投票で憲法改正への賛成票を入れてしまったら、イギリスと同じことにならないのか。

西部邁(以下西部):
立派な憲法」をつくろうというのが本当の立憲なんですがね。デモクラシーなんぞは代表者を選ぶための手続きに過ぎないのですが、民衆の多数派がアホなら代表者もアホで、選ばれたアホな代表者はアホな決定をすることが多い。かつて庶民は候補者の演説を聞いて、少なくとも人格面でフェイクかどうかを判断できる知恵を持っていた。

村本:なるほど、そうなんですね。ところで民主主義ってなんですかね。

西部:ソクラテスやプラトンは、デモクラシーは最悪の政治になると言っていた。まず少数者の政権ができて、いずれ金権政治を始める。そして不満を持った民衆をあおり立てるデマゴギーが起きる。デマとは「民衆的」ということですから、まさにフェイクニュースのことで、現状が最悪の政治の段階に来たことを物語っています。最終的にはそこから専制君主が生まれる。ヒトラーも選挙で選ばれた。

村本:おっしゃる通りです。どうすればいいですか?

西部:まず人類の多数はアホと考えること。しかし王制や貴族制の少数決では、多数派が反発するのでどうしようもない。アホが選挙しても仕方ないけど、選挙しないとすべて白紙だからするしかない。もしそこに希望があるとしたら、デモクラシーはとんでもないけど、それしかないとわかっている人たちのデモクラシーだな。

村本:僕が選挙に行かないと言ったとき、何も考えずに批判だけをしてくる人たちを見て、なぜそんなに人の話をうのみにするのかと感じました。

 ある番組でスタッフに頼んで、「村本さんを投票所で見た!」というウソの内容のメールを番組宛てに送ってもらったのです。それが番組の最後に紹介され、僕はわざと顔を真っ赤にして番組を終えました。僕のツイッターのコメント欄には案の定、「投票に行ってたんじゃないか」という書き込みが殺到しました。(ウソの情報に)だまされてどれだけ右や左に行くのかを証明したかったんですが、その通りになりました。

西部:村本君は、世が世ならヒトラーになれるね(笑)。

村本:オオカミ少年が僕で良かったんですが、もしトランプ大統領ならどうなるか。今回も安倍(晋三)さんに対して、(北朝鮮という)オオカミが来たから頑丈なれんがの家を買ってくれないかと言った。ところで安倍さんは、選ばれるべくして選ばれたのでしょうか。

西部:安倍さんとは彼が最初に総理を辞めた後、1年間研究会を開いて正しい保守についてレクチャーをしていました。そのうえで気に入らないことを言わせてもらえば、日米同盟の下で安保法制をつくったことです。僕は安保法制自体には何の問題もないとの立場で、自衛隊が行く必要のある特殊事情があるなら、地球の裏側でも行け、鉄砲も撃てと思う。だけど、それを米国のような国とやるな。米国は北朝鮮の核武装はけしからんと言っておいて、自分たちの友好国のイスラエルなどには、どんどんやれと言っているような国です。

村本:日米の運命を共にするのか、それともビジネスライクにお互い利用しあうのかをはっきりしてほしいですね。

西部:米国もめちゃくちゃになっているから日本を守る気なんてない。それに、北朝鮮のような侵略性むき出しの国が核武装すると世界の迷惑だからつぶせと言うけど、最も侵略的なのは米国に決まっている。僕は日本人だけど、その圧倒的大多数はアメリカンデモクラシーの名の下にアメリカの属国民、つまりJAP.COMの社員になっている。

村本:確かにおかしいと感じることは多いです。「朝まで生テレビ!」に出てからずっと引っ掛かっていることがあります。僕の田舎の福井県で働く友達らと共謀罪なんかのことを話そうとしても、彼らは何も分からない。それはそうです。自分の仕事を一生懸命やっているから、なかなかそういったことに関心が向かない。でもそのとき番組に出演していた政治学者の人は、分からないのは意識が低いからで、その人たちが悪いと言うのです。それを聞いて悲しかった。専門家じゃないから興味ないのは当たり前。でも、そいつらを置いてきぼりにして国のルールが決まっていく。本当なら、高校の体育館裏でたばこを吸っている連中にわかるように教えるのが教育だと思うんです。

西部:あなたの言っているのはわかる。僕も高校のときからたばこ吸って文学を読んでいた。

村本:ギリシャ時代から戦争を起こし続けてきたのはインテリたち。僕は戦争を始めたことがないから僕のほうが賢いわけです。田舎で一生懸命に生きている、政治のことが分からない漁師でも堂々と自分の意見を子どもに伝えられる国にしたいんです。先生、僕の弟は自衛隊にいますが、戦争で人殺しをしてほしくないし、ましてや殺されたくない。友達が原発で働いていますが、彼の職も失わせたくない。人を殺さずに国を守り、リスクのあるものを作らずに人間が繁栄する国にしたいです。

西部:残念ながら、歴史や科学は後戻りできません。たとえ原発を宇宙の果てまで飛ばしてなくしてしまっても、原子力の知識は取り消せない。それに人口が増えれば、みんなに食わすために戦争も起こる。厄介なんです。

村本:うーん、そうなんですね。

西部:人は誰であれ、一人で生まれて一人で死んでいく。だからこそみんな素朴な精神が根底にあるはずと思うけど、村本君のような芸人の世界はどうですか?

村本:芸人はもともとオオカミ。でも、途中から犬になるんです。最初は絶滅したオオカミのように魅力的なところがあったのに、テレビに出だすと首輪をした犬になってしまう。

西部:インテリも同じ。自分の昔の原稿を読むとオオカミとして書いている。それがわずかと思うけど少しずつおとなしくなっている。ワンワンに読んでもらうためにね。

村本:いまテレビに残っている芸人の九割九分九厘はスタジオに思想を持ち込んではいけないと思っている。テレビの中には思想なんて1ミリもないんです。正直、政治を滑稽にして笑いたいときはあるけど、タレントはそれを求められていない。

 この前、安倍さんがトランプ大統領とゴルフをしたときバンカーですっ転んだ。ところがトランプ氏は無視してそのまま歩いて行ってしまったんですよ。あれを見たときに僕は「日米安保はどうなっているんだ!」と思った。バンカーが北朝鮮で安倍さんがそこで転んだけど、米国は助けなかった。これがまさに今の日米関係。だけどテレビでそれを言おうとすると、抗議やクレームが来るからという理由で止められてしまう。

西部:なるほど。僕とあなたの共通点があるとしたら、ワンちゃんにならざるを得ないけど、少しは犬になってしまったとの自覚を忘れないことかな。いままで結構な数の芸人と会ってきたけど、あなたは根源的な意味で頭がいい。人間は他の動物や植物を食いまくっている以上、頭が良くなる義務があるんです。

村本:西部先生とお会いできてよかった。僕、高校時代に不良に脅された時、ストレスがたまって白髪がいっぱい生えたんです。人間は悩めば白髪が増える。だから、白髪まみれの西部先生は信用できます。

西部:ストレスがあって白髪が増えてハゲになっても女房や子どもには何も知らせず、さも楽しげに老いたオオカミとして暮らしているように見せないといけない。寅さんじゃないけど、男はつらいんだよ。

(構成/ジャーナリスト・桐島瞬、編集協力/吉田愛一郎氏)

AERA 2017年12月18日号より抜粋

 

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安倍総理、おれは思いつきました。
国を守るため、人殺しの兵器を何億円と買うよりその金、全部いまの子供達の教育につぎ込んでミサイルで国を守る政治家じゃなく、頭と心を使って国を守れる賢い政治家を作るために、未来に投資しませんか?
それなら僕は消費税あげてくれて良し。1人の納税者より。

 

 

 

 

 


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