異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

【ご案内】東日本放射能土壌測定マップがいよいよ完成~3/26「報告会」東京代々木 …原発事故から6年、放射能汚染をなかったことにさせない!

2017-02-14 23:48:23 | 福島、原発

http://kokucheese.com/event/index/451472/より引用

自動代替テキストはありません。

【3月26日報告会のご案内】
4,000人の市民の皆さん ありがとう!3,000件完了!

「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」報告会...
〜土壌測定マップ活用のさらなるステージへ〜
原発事故から6年、放射能汚染をなかったことにさせない!
市民の底力で、事実を積み重ねた東日本放射能土壌測定マップがいよいよ完成します。
資金協力してくれた人、土壌採取協力してくれた人、プロジェクトを応援してくれた人、土壌データをこれから活用したい人、放射能が気になる人、こんな多くの方々のご参加を心よりお待ちしています!

日時:3月26日(日) 13:00-17:00 (定員200人)
場所:国立オリンピック記念青少年総合センターレセプションホール
内容:2011年3月当時のセシウム分布試算マップ/30年後の予測マップのお披露目/チェルノブイリ事故との比較試算/ゲスト講演(予定)/今後の予定について/交流タイム 他
参加費:500円
(2011年と30年後の予測マップなど おみやげつき♫)

お申し込みはこくちーず、 http://kokucheese.com/event/index/451472/
またはメールで、
minnanods@gmail.com 
まで、お名前をご連絡ください。

 

<追記>

以下のおみやげ付き

  • データサイト作成による2011年当時の減衰補正マップ、事故から30年後の予測マップ
  • データがつなぐネットワーク「市民放射能測定 4年間の軌跡とこれから」―放射性物質が降り注いだ食品と土壌をみつめて―(冊子)
  • プロジェクトのお手本となった「土壌調査プロジェクト・いわて 岩手県全県土壌放射能汚染マップ」

ご参加くださった皆様と、マップの完成を祝うと共に、ご協力頂いたすべての皆様と、その労をねぎらい讃え合いたいと思います。 また、データサイトの測定データが事実ベースとして存在するその力を元に、ご参加くださる皆様がどのようにこのマップを活用しようとお考えくださっているか、皆様から活用方法を披露して頂ければと思っております。 様々な活用方法を多くの皆様に共有して頂くことによって、その力は何倍にもなり、ネットワークの力で拡がっていくことでしょう。

 

 

 

 


若者が幸せな国ランキング2017が発表、日本は断トツで最下位 ~若者が、心に豊かさを持てない最低の国ということか!

2017-02-14 22:36:30 | シェアー

 悲しいね! 日本は、若者が心に豊かさを持てない最低の国ということか!

若者 幸せ ランキング 2017に関連した画像-01http://yurukuyaru.com/archives/69230363.htmlより転載ユルクヤル、外国人から見た世界                                                  

若者が幸せな国ランキング2017が発表、日本は断トツで最下位

2017年02月09日

イギリスの非営利教育団体「バーキー財団」が今年1月、世界20カ国2万人以上の若者を対象に幸福度(well-being)を調査。これは2000年代前後に生まれた「ジェネレーションZ」と呼ばれる若年層の”精神的豊かさ”などを指標化したものだが、

日本の将来を担う若者の心の豊かさは他国と比べても圧倒的に低いことが判った。

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
Generation Z: Global Citizenship Surveyより抜粋
https://www.varkeyfoundation.org/generation-z-global-citizenship-survey


■全体的な幸福度(Overall Happiness)
あなたは今の生活を幸せだと思いますか?
若者が幸せな国ランキング2017に関連した画像-02

・20位 日本
幸福度で最も重要なのは「肉体・精神ともに健康であること」と答えた人が多く、日本人の45%が今の生活に「幸せ」だと回答した。17%は「不幸せ」だと考えており、全体的な幸福度では28%と世界最下位だった。


■精神的な豊かさ(Mental Well-being)
あなたは将来を楽観的に考えていますか、
自分への自信や、他人・新しいことに興味がありますか?
若者が幸せな国ランキング2017に関連した画像-03

・20位 日本
日本人だけが唯一、自分の将来を考える上で最も大切なものは「家族」よりも「肉体の健康」だと回答。また「金銭」も重要だと考える人が多かった。精神的幸福感は41%と世界最下位だった。


■宗教の重要性(Importance of Religious Faith)
宗教観が人生に与える影響は大きいですか?
若者が幸せな国ランキング2017に関連した画像-04

・20位 日本
若者の半数以上が「信仰は重要でない」と回答。自分にとって大切な価値観について「熱心に働き出世すること」と答えた日本人は世界で2番目に多く41%だった。一方で「家族を手伝うこと」に重きを置く若者は15%に留まり世界的には下から2番目だった。


■国とコミュニティ(Community and Country)
自分の国は居住する上で良い場所だと思いますか?
悪い場所だと思いますか?
若者が幸せな国ランキング2017に関連した画像-05

・9位 日本
日本が「住むのに良い国」だと答えた日本人の割合は69%、「悪い」は5%おり、結果64%で世界第9位だった。特に「裕福な国だから良い」と回答した人が33%おり、「自由」よりも「金銭的余裕」が良い国の指標だとした唯一の国だった。


■移民政策(Immigration)
政府は移民に対して住みやすく
働きやすい環境作りを進めるべきだと思いますか?
若者が幸せな国ランキング2017に関連した画像-06

・10位 日本
日本人若者の4人に1人は「政府は移民に対してより寛容になるべき」と答えており、逆に「より厳しくすべき」と回答した人は12%だった。難民問題に関してはトルコを除く全ての国で「自国の政府は努力が足りなさすぎる」と答えている。


■幅広い社会貢献(Making A Wider Contribution)
社会の軋轢を乗り越えるため、
自ら先頭に立ち社会貢献することが重要だと思いますか?
若者が幸せな国ランキング2017に関連した画像-07

・20位 日本
宗教を重んじる文化圏では「進んで社会貢献をしたい」と考える若者が多いことが判った。日本は44%で世界最下位。「社会貢献をしたいというモチベーションが必要」だと回答した日本人が24%と非常に多かった。

 

 

 


◎重要: 福島第一原発二号機による地球規模の大惨事の可能性

2017-02-14 14:21:15 | 立憲主義 民主主義

東京新聞:福島2号機、格納容器内の高線量確実 カメラ2時間で故障:経済 ...

 今回の調査でも高い線量が推計されたことで、誤差を考慮しても格納容器内が数百シーベルトという高線量であることはほぼ確実となった。

 

福島第一原発二号機が引き起こしかねない大惨事 太平洋と米国への影響や如何?


(翻訳:神学博士 川上直哉)

朝日新聞英語版より

朝日新聞英語版より

事故により破損した福島第一原子力発電所の第二号機格納容器内の放射能レベルは最大で530Sv/hにまで達した。これは2011年3月の事故によって三つのメルトダウンが起こって以来最大の数値であると、東京電力会部式会社(TEPCO)は語った。530Sv/hとは、ごくわずかな時間の被ばくによって人が死亡するレベルである。
 この放射能の数値は、2011年3月に破損した三つの原子炉すべてを解体する困難の巨大さを示している。原子炉取り出しの方法を見出さなければならない日本政府とTEPCOは、まさに困難な現実を突き付けられた格好だ。国立研究開発法人 放射線医学総合研究所(放医研)の公式見解によると、放射線を取り扱うどんな医療関係者も、これほどのレベルの放射能を取り扱うことについては、考えることもできないという。TEPCOはまた、カメラの遠隔操作によって得られた映像を分析したところ、原子炉の第一格納容器の中にある圧力容器の下には、金属製の格子の中に2メートルの穴があった、とも報告した。
放射能、3.11以来最大に」2017年2月3日付 ジャパンタイムス
画像分析によると、福島第一原発二号機内格納容器の中の圧力容器の下にある格子に2メートルの穴が空いている。(画像は東京電力)

画像分析によると、福島第一原発二号機内格納容器の中の圧力容器の下にある格子に2メートルの穴が空いている。(画像は東京電力)

原子力の安全対策を専門とするタナベ フミヤ氏によると、この画像分析によって、廃炉作業の準備とその具体的作業は、当初考えていたよりもさらにずっと難しいものだと分かった、という。なお、タナベ氏は1979年に米国スリーマイル島で起こった原発事故を分析した経験を持っている。 
- "Radiation Level in Fukushima Reactor could kill within a minute", 「福島原発の原子炉内放射能は一分以内に人を殺傷するレベル」
2017年2月3日 朝日新聞英語版

損傷した福島第一原発二号機の格納容器内の放射能レベルは、専門家が信じていたよりも格段に高いものであったことが、今や、明らかとなりました。

二号機の危機を前に、私は一つの恐ろしい記憶をよみがえらせています。それは2011年3月の地震の後に福島第一原発四号機が引き起こしかねなかった大惨事です。四号機は、ヒロシマ型原爆の14000倍に相当する放射能をその内側に蔵していたのでした。

二号機の危険性は今、私たちにいくつもの問いを持って迫っています。

  • 次の大地震が起こる蓋然性はどれくらいなのか?
  • 原子炉建屋の耐震強度はどれくらいなのか?
  • 圧力容器の中にある放射性核物質がどこにあるか、どうやってわかるのか?
  • 二号機建屋が倒壊した場合、適切な避難距離とは何キロなのか?
  • 太平洋の生態系にはどんな損害が加えられているのか?
  • 福島第一原発から大量の強烈な汚染水が太平洋に流れ出ている。その影響を受ける北米西海岸に住む人々、とりわけ子どもたちに、どんな潜在的リスクが生じているのだろうか?

ここに、竹本修三博士(京都大学大学院教授・地球物理学)の協力を得られたことを感謝して記したいと思います。博士は私の疑問への答えを寄せてくださいました。以下、博士の見解を転載します。

松村昭雄

 

福島第一原発二号機による地球規模の大惨事の可能性

京都大学大学院教授 竹本修三

2016年7月28日、東京電力株式会社(TEPCOと略。この企業体が原子炉を取り扱っている公益事業体である)は、ミュオン宇宙線の透過を利用して(それはちょうどX線の利用に似ている)、福島第一原子力発電所第二号機原子炉の画像を公開した。圧力容器の下部に180トンから210トン相当の物質の影が映っていた。TEPCOの出した結論は以下のとおりである。「二号機の核燃料は、そのほとんどが、圧力容器の中に残されていると推定される。」

福島第一原発二号機のミュオン散乱法による原子炉イメージング。コンクリート製の放射線遮蔽体の中に入れた「ミュオン検出器2(FMT-2=Fukushima Muon Tracker-2)」が、原子炉建屋の前面に設置された。一般的なミュオン散乱の角度はごくわずかである。 (訳者註:ミュオン散乱法については http://fukushima.jaea.go.jp/initiatives/cat01/pdf1412/data_04.pdf を参照のこと) 

福島第一原発二号機のミュオン散乱法による原子炉イメージング。コンクリート製の放射線遮蔽体の中に入れた「ミュオン検出器2(FMT-2=Fukushima Muon Tracker-2)」が、原子炉建屋の前面に設置された。一般的なミュオン散乱の角度はごくわずかである。
(訳者註:ミュオン散乱法については
http://fukushima.jaea.go.jp/initiatives/cat01/pdf1412/data_04.pdf 
を参照のこと)

福島事故が解決に向かっている、とは、とても言えない状況である。二号機には、大量の核燃料が残されている。ここから生じる問題は、特別に重大なものとなる。

 第二号機の商用稼働は1974年7月に始まる。2011年3月11日の事故において、建物の破壊なしに、二号機は高温と高圧という過酷な環境の中で持ちこたえた。しかしながら、長い間使用した原子炉である。長期にわたる放射線照射によって、間違いなく圧力容器は劣化している。もし巨大な地震に見舞われたならば、二号機は壊れ、内部に残されていた核燃料とその他デブリが拡散してしまうだろう。その時、首都圏は居住することもできなくなる。2020年の東京五輪など、まったく問題にならない事態がそこに予想される。

冷却用プールに格納されている核燃料棒の数は次のとおりである。一号機=392本。二号機=615本。三号機=566本。通常であれば、電動ポンプによって冷却用の水が送り込まれ、これらの燃料棒は冷やされ続けている。もし、電力に滞りがあった場合はどうなるのか。あるいは、強烈な地震がこのプールを破壊した場合はどうなるのか。そうした場合、いったい何が起こるのか。そうしたことを考えるとき、私たちは不安に満たされるのである。

 

2016年11月22日に、地震があった。震源は福島県沖であり、マグニチュードは7.4であった。2016年12月28日に、地震があった。震源は茨木健北部であり、マグニチュードは6.3であった。これらはすべて、東北沿岸地域沖で起こった2011年の地震の衝撃を受けた地域である。この地域においてマグニチュード7クラスの地震がたびたび起こることを、私たちは予期しておかなければならない。つまり、震度6ないし7の地震によって福島第一原発が倒壊するという可能性はある。このことを無視することはできない。その中でも二号機に起こりうることこそ、最悪の恐怖である。その圧力容器の中には巨大な量の核燃料デブリが封じ込められているのだから。

2011年3月の事故の中で、急激な温度変化と圧力変化があったが、二号機の圧力容器はそれに耐えた。しかし、放射線照射を受け続けた結果の劣化ということをまじめに考えてみると、間もなく起こると予想される新たな大地震によって、二号機は深刻な打撃を蒙るかもしれないのである。

 

 

 

 


<コスタリカ報告⑤> 本当の積極的平和  伊藤 千尋

2017-02-14 02:27:50 | 立憲主義 民主主義

 伊藤 千尋さんのプロフィール写真、画像に含まれている可能性があるもの:1人伊藤 千尋 2月13日

コスタリカ報告、本当の積極的平和

 旅の最後の夕食会で話してくれた平和活動家のマリオ・グランさん(写真右)は、しきりに「平和には社会正義が必要だ」と強調しました。「平和は銃で得られるものではない。過去を許すことはあっても忘れてはいけない」とも。

 これが平和学で言う積極的平和です。平和とは、ただ戦争がない状態を言うのではありません。差別や格差、いじめなど紛争につながる社会の悪を対話によってなくし、正義が実現された社会を創ることです。過去の教訓から学び、過ちを繰り返さないことです。コスタリカは中学2年の公民の教科書でそう教えています。その対極にあるのが、気にくわない相手は武力で黙らせようとする安倍首相の積極的平和主義です。言葉は似ていますが、内容は全く違います。

画像に含まれている可能性があるもの:2人、立ってる(複数の人)

 バルガス先生も平和教育で同じことを指摘しました。先生が挙げた平和教育のキーワードは共生です。その内容が新鮮でした。最初に挙げたのが自分との共生、つまり自分が安心して生きることです。平和の出発点は自分という個人の平穏な生活だと言うのです。

 平和を語る際に日本ではまず国家を考えがちです。国が平和であるためには国民の少々の犠牲は当然だという考えがそこから生まれます。一方、コスタリカの平和の発想の原点は個人です。まず一人一人の国民が平和に暮らしていると感じられてこそ、社会も国も世界も平和であるというのです。大きな違いです。

 小学校で落第があることを知って参加者から驚きの声が出ましたが、落第は本人が知識をきちんと持って自分で考え自分で行動できる人間となることを支援するためです。落第した子は先生方がしっかり面倒を見て卒業時にほかの子と同じレベルまで引き上げます。落第した本人にとってはその時点ではつらいでしょうが、小学校の基礎ができていなければ中学、高校その後の人生はさらに悲惨になるでしょう。授業に出てさえいれば理解してなくても卒業させる日本の方がおかしいのではないでしょうか?どうも日本の教育は形だけ民主的のように思えます。

 また、日本の平和教育は戦時下や原爆の悲惨さを訴えることが中心になっています。日本人も被害者だという意識が先に立ち、加害の事実についてはまったく知らされません。これではアジアの人々との和解は無理でしょう。さらに、時がたって戦中派がいなくなれば、過去の事実は忘れられていきます。これに対してコスタリカの平和教育は現在の問題としてとらえるので、いつの時代になっても通用します。

 次に他人との共生ですが、バルガス先生の幼稚園だけでなくコスタリカは国の政策として、すべての移民や難民を受け入れています。米国が国境に壁を築き、欧州では難民を制限しようとする時代に、人口400万人だったコスタリカは100万人規模の経済難民を受け入れました。これはすごいことだと思います。しかも3年滞在すると国籍まで与えています。移民の多くはコスタリカと領土問題などで対立する隣国のニカラグアからです。いわば日本が中国人の移民を4000万人規模で受け入れるようなものです。コスタリカの寛容な姿勢は驚くばかりです。世界から尊敬されるのは当然でしょう。

 最後に自然との共生ですが、エコツアー発祥の国であり国土の4分の1を国立公園ないし自然保護区に指定したコスタリカの真骨頂です。国立公園に行く途中に、国内唯一のトンネルを通りました。この国は自然破壊をしないためトンネルを作らない方針なのです。ここにトンネルを作ったのは、普通の道にすれば国立公園を分断することになるからです。動物たちが行き来できるように、人間がトンネルで地下を通るようにしたのです。

 トルトゥゲロ国立公園でウミガメを保護しているNGOの活動を聞きました。代表はスペイン人でベネズエラ人の女性活動家もいました。国境を超えて自然保護にかかわっています。ガイドしてくれた原田信也君も日本で環境保護のNGOをしたあとコスタリカの環境保護団体に加わりました。世界中の自然保護活動家がこの国に魅かれて集まり自然を保護しているのです。国籍や文化が違っても共に活動できる寛容性がこの国にはあります。

 素晴らしいコスタリカですが、もちろん天国ではありません。まず経済で難があります。主な産業はパイナップル、バナナ、コーヒーなど農業ですから、理想を実現しようにも先立つ資金が乏しいです。学校が足りず、子どもたちは小さい校舎を2部、3部制で使い分けながら授業を受けています。教科書代も高く、貧しい家の子は買えません。でも、そこは工夫でしのいでいます。先生が独自にプリントをつくって授業を進めます。日本のように検定教科書に従った授業ではなく、教師の裁量に任せられる部分がとても多いし、また教師もそうした努力をしているのです。

 政治家の腐敗もあります。過去に汚職で訴追された元大統領が来年の選挙で返り咲きを狙っています。経済がうまくいかないため、少しくらい汚くてもカネもうけのうまい政治家に任せたいという、背に腹は代えられないと言いたげな国民の声があります。

 犯罪が増えたのも悩みです。南米から米国に麻薬のコカインを運ぶマフィアが、途中経路のコスタリカに入り、仕事にありつけない移民が犯罪組織のメンバーとなっています。それでも移民を追い出せという世論にはならないのがすごいと思います。犯罪への対応のため、かつて警棒しか持っていなかった警官が今やピストルはもちろん自動小銃まで持つようになりました。麻薬組織は軍隊規模の武器を持つため国境警備隊が太刀打ちできず、武装を強化せよという主張も見られます。しかし、再軍備という話にはならないところが、これまたすごい。過去の積み重ねの成果でしょう。
 こうしたマイナス面を知っても、なおプラス面の方が圧倒していることを感じたのが今回の旅でした。

 

 

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<コスタリカ報告③> ”子どもが一人でもいれば学校を建てる、小学生でも落第する” (伊藤 千尋)

<コスタリカ報告④>熱血先生の平和教育  伊藤 千尋

 

 

 


<コスタリカ報告④>熱血先生の平和教育  伊藤 千尋

2017-02-14 00:10:20 | 立憲主義 民主主義

 伊藤 千尋さん    2月10日 

コスタリカ報告、熱血先生の平和教育

 首都郊外の丘にスラムのようなラカルピオ地区があります。ニカラグアからの移民、いえ経済難民がやってきてゴミ捨て場の一帯に勝手に家を建てて住み着きました。ブロックを積み重ねトタン板を屋根とした小屋のような家が連なる一角に幼稚園があります。女性園長のコンスエロ・バルガスさんは自ら志願してここに着任しました。コスタリカきっての熱血先生です。

画像に含まれている可能性があるもの:1人、座ってる 画像に含まれている可能性があるもの:3人、座ってる(複数の人)、子供


 この幼稚園には14人の先生と、4歳から5歳の364人の子どもがいます。ほとんどが隣のニカラグアから親に連れられてきた子たちです。父親は建築現場、母親はバーなどで働いています。シングルマザーの子が7割を占めます。この幼稚園の給食が一日で唯一の食事という子もいます。

 ニカラグアから来た移民にはゴミ箱にゴミを捨てる習慣がありませんでした。幼稚園ではまず子どもたちにごみの捨て方から教えます。いきなりコスタリカの習慣を押し付けるのでなくニカラグアの文化も尊重し、ニカラグアの祝日も祝います。そうして徐々に人間的な生活に引き込むのです。子どもの変化を見て親も変わり、夜間学校や職業訓練校に通う親が増えてきました。子どもの感情が安定すると親も育て方が暴力的でなくなります。家庭崩壊は子どもの健全化から回復するのだとバルガス先生は言います。

 国籍がどうあろうとコスタリカに住む子どもには国が教育、給食、教材費を出すのがこの国のあり方です。この子どもたちの費用もコスタリカ市民の税金でまかなっています。足りない分はNGOから援助を受けています。
 ただ勉強すればいいのではありません。コスタリカの教育が目指すのは、子どもたちが自分を確立し今後の人生を見据えることをバックアップすることです。子どもたちに目標を見つけさせ、自分自身が幸せになることを夢見るように教えています。

 バルガス先生がここで進めているのが「共に生きる教育」です。自分との平和、他人との平和、自然との平和の三つを掲げ、持続可能な発展を目指します。実践を通して仲間と共に生きる価値観を構築し、もめごとを平和裏に解決する方法を学びます。
 平和教育について、バルガス先生はこう語ります。
 「平和とはただ戦争がないだけを指すのではありません。周りの人々と力を合わせ平等で健康な環境のもとで共に生きていくことが平和です。コスタリカの学校では、まず自分自身の平和をどう築くかを学びます。何か葛藤を持っていても、それをポジティブに使えるようにします。自分が平和でないと他人に平和を与えられません。まず自分を平和にするのです。次に、他人を平和にするには相手の権利を尊重することが必要です。自分の存在が周りにメリットがあるようにするのが平和の基礎です。人はだれも自分たちが住んでいる世界に対する責任があります。自分だけでなくすべての人々に善をもたらすことが必要です」
 「たとえば気候変動です。私たちの行動の結果が気候に影響します。それが自分に跳ね返ってきます。私たちは一人ではなく、つながりあって生きているのです。すべての生き物と調和し自分の責任を感じながら守るべきことは守らなければなりません。共生する地域が広がれば、より大きな未来を創ることができます。子どもがよくなることで次世代、未来がよくなります」

 ここまで聞いて、僕は質問しました。今はヨーロッパの難民制限やメキシコ国境に壁を作ろうというトランプ米政権など世界が移民を制限しようとしているのに、なぜコスタリカはあえて大量の移民を受け入れるのでしょうか?

 バルガスさんは言います。「国境を閉じ移民を閉め出すのが正しい解決策ではありません。人間には住みたいところに住む自由があるべきです。コスタリカは大きな負担を払いながら、それを保証しています。そこでお互いが平和に暮らすには、移民した人もただ困っているからカネをくれという姿勢ではダメです。社会のお荷物になってはいけない。相手の社会の法律を尊重することが必要です。お互いが相手の文化を尊重することです」
 トランプに聞かせてやりたい!

 

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