こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

夏の花から、ラベンダー、玉原高原にて、2014年8月上旬

2014-08-10 | 公園・庭園

玉原高原・ラベンダーパーク(群馬県沼田市)にて


 


下手の横好きの身で練習している謡曲「杜若(かきつばた)」に、シテ(杜若の精)がこの花の名所(三河の国八橋)で、「濃紫の花の色が一入(ひとし お)である。他の花と同じような紫と思わないで、花をよく見よ。」と旅僧に言う場面がある。 「.............。さすがにこの杜若は。名にお ふ花の名所なれば。色も一入濃紫乃。なべての花のゆかりとも。思いなぞらえ給はずして。取り分き眺め給へかし。あら心なの旅人やな。」(宝生九郎著、宝生 流謡本、杜若、わんや書店、平成11年)。

 

さて、ラベンダーパークでは、ラベンダーの花が色も一入薄紫乃となっていた(先週木曜日、午後)。

 

 

ラベンダーはシソ科の常緑性小木とのこと。花の群れを前にすると、このものが木に分類されていることに、何か違和感を覚える。もっとも、木と草の違いは厳密に定義できないと言われている。

 


ラベンダーはスキー場のゲレンデの中で育てられている。また、ゲレンデの周辺では、ヨツバヒヨドリ、エゾアジサイなどの花が群れをなして咲いていた。

 


一面が紫の彩りでは、どんな雰囲気が生まれるだろうか。

 

 

午後の陽射しは強かったが、ラベンダーの色と香りに包まれてると、気分が落ち着きそうだ。

 

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ラベンダーパークの上部は標高1350 mの位置にある。この日は、浅間連山、草津白根山、谷川連峰など、広いパノラマが私達には印象的であった。

 

 

ラベンダー、ブナ林、そして奥に谷川岳連峰(谷川岳連峰がよく見えるスポットで)。

 

 

玉原高原にはブナ林が多い。このゲレンデには、ブナの大木が残されている。

 

 
ブナの木陰で涼風を受けながらのティータイム。いつものことながら、山座同定で家内と口論を楽しんだ。左最奥の稜線は浅間連山である。

 


ところで、玉原高原の近くに武尊山(2158 m)がある。パークの駐車場で、私達は鋭峰(剣ヶ峰山(2020 m)など)の姿をしばらく眺めていた。

 

 


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8月7日13-16時。

 


夏の花から、タマアジサイ、鳴神山にて、2014年8月上旬

2014-08-03 | 鳴神山と周辺

この頃、晴れると、地元では高温注意情報がしばしば出される。そのため、日中の里山歩きでは暑さとの格闘が強いられる。それでも、近くの山で咲く夏の花を、私達は見に行く。そして、花が木漏れ日を浴びている姿を眺めて暑さを忘れる。

 

杉木立の木漏れ日のもとで、鳴神山(群馬県桐生市)のこつなぎ橋口登山道にて

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葉脈の編み目模様が浮き出るまで虫食まれている姿から、夏の厳しさを感じて

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登山道の登り口付近には、タマアジサイ(玉紫陽花)が群生している。

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壺が開いているものは少ないが、木漏れ日で照らし出されている花を探して

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タマアジサイ(玉紫陽花): アジサイ科アジサイ属の落葉性低木(高さは1-2 m程度)。このものは、福島県から岐阜県の範囲で林地に自生している(日本固有種)。名は蕾が球状であることに由来する。花期は8-9月(山地)である。淡紫色の両生花の周りに、花びらが4枚の白い装飾花が開く。

 

両生花と装飾花の役割を示す場面であろうか。タマアジサイから飛び去る直前のカミキリムシを捉えて

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蕾と花の共存。これもタマアジサイの魅力かもしれない。

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撮影: 8月2日午前(一部は7月28日)。EOS 6D、EF 17-45 mm F4L、 EF 70-200 mm F4L、マニュアル露出、RAW。ソフト DPP 4、Aperture 3.5。