ひょんなところで・・・

学童へお迎えに行くと、珍しくコナンがお掃除のお手伝いをしていました。
片付けるのは苦手で嫌いですが　掃除機かけは大好きなコナンです。
せっかくお手伝いをしているのだし・・・と少し待つことにしました。
と、２Ｆから降りてくる人が・・・。姿を見てビックリ

「いや～　めっちゃ久しぶりやん」
と思わず声をあげてしましました。

コナンが年少の終わりの頃から、年中の初めの頃にお世話になったＭ先生でした。
Ｍ先生は年配の先生で、常勤ではなく、パートであちこちの保育所を転々としていらっしゃるようで、
なので、コナンも年少の終わりから年中の初めだけお世話になりました。
でも、とっても濃い関わりとなりました。

正直言うと、最初はあまり印象が良くなかったのです。
Ｍ先生ご自身がどーの、と言うのではありません。コナンとの関わり方で、です。
コナンが年少の頃は、まだコトバもかろうじて2語文。コトバでのやりとりは
あまり出来なかった頃です。
そして、今以上に、集団行動には馴染まず、個人での行動が多かったんです。
帰りの会の頃にお迎えに行くと、だいたい、部屋の隅や廊下や事務室で一人でいることが多かったです。
ところが、年少の終わり頃に臨時でいらしたＭ先生は、帰りの会で逃げようとする
コナンを捕まえて、羽交い絞めに近い感じでコナンを押さえて、帰りの会に参加させていました。
会が終わっても、帰ることに気持ちが切り替えられず、いつも30分以上
保育園で気が済むまで遊んでから帰っていたのですが、Ｍ先生は
「コナンくん、お母さんがお迎えに来たわよ。さぁ　おうちに帰りましょう」
とコナンが広げたおもちゃをとっとと片づけて、帰りを促すのです。

コナンはいずれもギャーとパニックまではならずとも、それに近い感じでいつも暴れていました。
Ｍ先生、コナンが暴れようが叫ぼうが、一歩も譲らず、
「今は、帰りの会だから、ちゃんと参加しなくっちゃ」
「お母さんが来たから、帰るの」
と暴れるコナンを抑えて、言い聞かせていました。

その姿を見る度に　う～ん　と思ったのでした。

Ｍ先生がベテランで保育に長けた保育士さんであるのは、見ていて分かりました。
でも、コナンを見て「この子は私が傍について、更生させてみせる」（ワタクシにはそう見えたのです）
というやる気がワタクシの気持ちを萎えさせました。

まだ、その頃はコナンに寄り添っていたワタクシ（苦笑）
帰りの会に参加しまいが、お迎えに来ても切り替えが効かず遊んでいようが、
コナンの気の済んでから取りかかるようにしていました。
それをこちらの都合で無理矢理終わらせて、次へ切り替えさせようなんて
コナンには合わない方法やんと思いましたし、
コナンの気持ちが荒れていくのを、ものすごく懸念していたのです。

でも、その当時のワタクシはコナンのように手のかかるコを見ていただいている、
という気遅れや、若干の人見知りもあり、また、半年ほどでお別れする先生だから、
と何も言わずにいました。

そんな中、入学・進級式があり、コナンはじっとしているわけがなく、
また、いつもと違う状況にいたたまれず、事務室に逃げてしまいました。
と、Ｍ先生がコナンを抱っこしてホールに出てきました。
コナンの手には電卓が握らされていました。
当時のコナンの安心アイテムです。
電卓をパチパチ叩きながら、さらにじっと出来ずに暴れるコナンを1時間近くもの
式の間中、ずっとコナンを抱っこして、立っていたＭ先生。
ワタクシでも当時のコナンを1時間も抱っこなんてすることはなかったのに・・・。
ご年輩でしんどいだろうに、そんなことは一つも顔に出さず、時にコナンに笑いかけ、
話しかける姿を見た時に「この先生は信頼しても良いかも」と思えたのです。
だって、コナンが式に参加出来るように配慮してくださったんですもの
いつもだったら、事務室に逃げて、それっきり。式に参加することはなかったでしょう。
それを、抱っこの状態でも、電卓を握ったままでも、
　みんなと一緒に式に出る　
ことを優先してくださって、それって、スゴイって思ったのです。

たくさん、たくさん、コナンに関わってくださったのでしょう。
最初は嫌がっていたコナンも半年後にはすっかりＭ先生になついていました。
でも、なついた頃に、Ｍ先生は保育園を去ってしまわれました

それ以来の5年振りの再会でした
「先生、コナンが電卓叩いてた頃がなつかしいやろ？」
と言うと、
「それより、クッキングの時のコナンくん　相変わらず正確に計ってウケたわよ」
2人で　あはは～　と笑ってしまいました。

でも、先生はやっぱり臨時で、明日までなんだとか

コナン、帰り際に
「○○（Ｍ先生のおうち）まで、遊びに行きますよ
先生もまた学童に来てください　明日もよろしく～」
と言って、学童を後にしました。

お世話になった先生に成長したコナンを見ていただける、というのは
ワタクシにとってはとても嬉しいことで、今回Ｍ先生と再会できて
本当に良かったなぁと思ったのでした








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