ミーハーのクラシック音楽鑑賞

ライブ感を交えながら独断と偏見で綴るブログ

日本フィルの対応の悪さに呆れ返る

2011-03-12 10:30:53 | Weblog

マグニチュード8.8という歴史上最大の地震が発生、東北地方では甚大な被害と犠牲者も多数出るであろうということが解っていたにもかかわらず、また東京でも断続的に余震が続き、公共交通機関が全面ストップしていたにもかかわらず、昨日(3月11日)日本フィルはサントリーホールでの定期公演を敢行した。

昨日公演を予定されていたオーケストラはオペラシティの東京交響楽団、函館の東京都交響楽団、横浜みなとみらいの佐渡裕指揮のBBCフィルは公演を中止。トリフォニーホールの新日本フィルは強行するものの、払い戻しに応じるとのこと。ところが、サントリーホールの日本フィルだけが「本日おいでになれない方は明日お席の許す限り振り替えさせて頂きます」というお断りで強行した。

いったい昨日の公演に何人の人が聴きに行けたのだろうか。六本木周辺に住んでいる人および職場が近くにある人以外はまず行くことができなかったはずだ。そんなことを解っているにもかかわらず、公演を行うことは暴挙以外何ものでもない。

私事で申し訳ないが、昨日の公演は87歳の母親と行く予定にしていた。しかし、昨日のような状況下ではとてもじゃないが高齢者を伴ってサントリーホールへ行くことはできない。母親はプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」をとても楽しみにしていただけにかなり落胆したが、それよりも公演を強行したことにもっと驚いていた。

サントリーホールとの契約で無理矢理公演されたのか、それとも赤字になるのを回避したいがために公演強行したのかその辺りの事情は知らない。しかし、今回のことで日本フィルの状況分析能力の無さとお客さんに対する配慮の欠如を認識すると共に、ほとほと呆れ返ってしまった。

ラザレフという素晴らしいシェフを迎え、木管金管に実力者を揃え、いつも最後に全員でお客さんにお辞儀をする楽団員に好感をもってきたが、残念ながら事務局は最低であった。

と、ここまで書いて日本フィルのホームページを再度見たら「昨日・今日の定期演奏会にやむを得ずご来場頂けないお客様におかれましては、他日公演チケットとの引き換えを行います」と追記されていた。しかし、これで納得する人はどれぐらいいるのだろうか。



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