【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

佐々木隆博「TPP審議は学ぶという姿勢が大事だ」、児童扶養手当法案衆委可決【4月20日(水)】

2016年04月20日 17時17分18秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[画像]民進党の佐々木隆博さん、2016年4月20日、衆議院TPP特別委、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 きょうはもともと議題になっていた法案は、TPP以外の議案はすべて、委員会で採決、処理されました。

 中盤国会真っ盛りですが、このところ、ブログのPV(ページビュー)は安定しているのですが、IP(アイピー、ユニークアドレス)が900台に落ち込んでいます。更新通知RSSを使っている方が減っているだろうし、補選中、対決法案が少ないなどの理由があるかと思います。まあ、このところ意図的にキャッチ―な見出し(タイトル)をつけていないこと、Twitterアカウントのフォロワーが1・9万から50人へと激減したことが要因でしょう、ただ、基本的には、今まで通り発信していこうと考えています。

【平成28年2016年4月20日(水)衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(TPP特別委)】 

 衆北海道6区(旭川市、富良野市など)の佐々木隆博さんは、旧民主党政権時に農林水産政務官をつとめ、2012年に議席を失いましたが、2014年12月の総選挙で、小選挙区勝ち上がりで国政復帰しました。このパターンの議員はほかにもおり、開票直後の海江田万里代表の記者会見で、指摘し、海江田さんからは「1か月回って民主党の農業政策が支持されていることが良く分かった。私はもっと訴えるべきだったかもしれない」との答えをもらいました。なお、この会見では私以外は57議席から73議席(占有率15・4%)にとどまったことから、代表の進退を問う質問が相次ぎましたが、私だけ違う質問をしました。もちろん、私は、この数時間以内に、違った形で代表の地位が変わるのではないかとの予感を持っていて、あえて違う質問をしたのは事実です。

 さて、TPP慎重派として国政復帰した佐々木隆博さんがTPP特別委に登場。議題の「TPP条約の承認を求める件」(190条約8号)と「TPP条約の国内実施一括法案」(190閣法47号)について「きょうはテレビが入っていないが、北海道では固唾をのんでこの審議に注目している」とし、「政府は何か隠しているのではないか。外交交渉だからすべて開示しろ、とは言わないが、どうも出そうという姿勢が感じられない」と語り、「開かれた場で議論をすることで、TPPを学ぶという姿勢が大事だ」と強調しました。

 私も、法的拘束力のない委員会決議よりも、条約の中身をもっと知りたいと思います。時間をかけた審議に期待したいところです。

【平成28年2016年4月20日(木)衆議院厚生労働委員会】

 「児童扶養手当法改正案」(190閣法26号)と「民進党対案」(190衆法16号)。

 ひとり親世帯の、第2子第3子・・・以降の児童扶養手当てを倍増する法案は自公民共賛成の全会一致で可決しました。会期内成立は確実。12月支給分から適用へ。

 初鹿明博さんほか8名が提出した法案は、民共賛成、自公反対の、反対多数で否決されました。次の本会議で報告され、採決の結果、否決され廃案になる見通し。手当を4カ月に1回支給から、毎月支給にする法案で、総額は変わらないのに、受給者の生活の安定、安心につながる画期的法案だと思いました。初鹿先生、残念でしたね。

 この後、「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金法改正案」(190閣法27号)が趣旨説明されました。 

【平成28年2016年4月20日(水)衆議院地方創生に関する特別委員会】

 「第6次地方分権一括法案」(190閣法52号)が可決しました。次の本会議で可決し、参院に送付。会期内に成立の見通し。

 討論では、共産党が「地方版ハローワークに反対。公立大学法人の付属高校が、教育委員会ではなく市長部局直轄になることも反対だ」としました。採決は共産党の反対、自公民の賛成多数で可決しました。

 ところで、この委員会では、6次一括法案と特区法改正案が同時に趣旨説明されましたが、その後、一括法案を切り分けて議題にしていたものと思います。おおさか維新の会の伊東信久さんが地方での薬剤の遠隔指導がどうしたという話をしているので、私も当惑したのですが、これは特区法案を混同した質疑のようで、委員室でもかなり「違うよ」という声がかかっていたようです。別段、おおさか維新の会がどうこうということではなく、伊東さんには以前から思っていることがあったので付け加えて書きました。

【平成28年2016年4月20日(木)衆議院国土交通委員会】

 「港湾法改正案」(190閣法19号)が共反対、自公民賛成で可決しました。非常に細かい改正で、小刻みに法案を出し、国の融資機能を高めていく霞が関の姿勢には、私はブレーキをかけたいと感じます。

【平成28年2016年4月20日(木)衆議院経済産業委員会】 

 「原子力発電における使用済み燃料再処理の積立金法改正案」(190閣法17号)の野党質問。民進党から阿部知子さん、落合貴之さん、逢坂誠二さん、中根康浩さんの4人が登場し、同党の関心の高さを感じさせました。質疑は意外にも、きょう終局。

 ここで、自民党、公明党、民主党、おおさか維新の会が「附則の5年後見直し規定を、3年後見直しにする」とした修正案を提出しました。

 採決の結果、共反対、自公民お賛成多数で修正可決しました。附帯決議は長いものになりました。

【平成28年2016年4月20日(木)衆議院文部科学委員会】

 東京オリパラのための「JSC法およびtoto法改正案」(190閣法31号)。文科省所管のサッカーくじの利益のうち、新国立競技場建設費に回せる割合を増やす法案です。

 共産党比例東京ブロック単独の宮本徹さんは、「自治体のバイブルと言われる、逐条地方自治法によると、国が国立競技場をつくるのが大変だから、自治体に負担してほしいというのは、地方財政法にもとる」としました。

 討論。共産党は「新国立競技場の建設費が高すぎる。それが前提になっている」のが最大の反対理由だとしました。社民党も法案以前に建設費などを問題視。向こう数年以上、東京オリパラとしんk採決は、共社反対、自公民賛成多数で可決。民進党の長島昭久野党側筆頭理事(衆東京21区)が附帯決議案を提出し、採択されました。

【平成28年2016年4月20日(木)衆議院財務金融委員会】

 黒田東彦日本銀行総裁の報告に対する質疑がありました。一般質疑・金融に関する件。とくだんもう市場も反応しないようです。黒田さんにいろいろ言いたいのは分かりますが、今国会少し食傷気味です。

【平成28年2016年4月20日(木)衆議院外務委員会】

 まずは一般質疑(国際情勢に関する件)。

 この後、既に趣旨説明されていた、「日本イラン受刑者移送協定の条約承認を求める件」(189条約15号)、「日本オマーン投資協定の条約承認を求める件」(190条約2号)、「日本イラン投資協定の条約承認を求める件」(190条約3号)。

 民進党の小熊慎司さんによれば、オマーンの王族は日本人の血が混じっているそうです。東日本大震災では、被災地企業に発注したうえで、「現地で使ってください」という支援をしてくれたそうです。

 採決の結果、上の3条約とも承認されました。

【平成28年2016年4月20日(木)参議院本会議】

 「有人国境離島地域の保全と地域社会の維持に関する特別措置法」(190衆法18号)が投票総数228、賛成227、反対1の賛成多数で可決しました。委員会審査で山本太郎さんが財政負担について確認していました。

 「国立大学法人法改正案」(190閣法35号参先議)が投票総数230、賛成214、反対16の賛成多数で可決し、衆に送付。 

 「改正NICT国立研究開発法人情報通信研究機構法」(190閣法38号)が投票総数230、賛成219、反対11の賛成多数で可決し、成立しました。

【平成28年2016年4月20日(木)参議院決算委員会】

 平成26年度決算の省庁別審査4回目。

 国会、会計検査院、復興庁、環境省。

 民進党の吉川沙織さん(議院運営委員会野党側筆頭理事兼務)の質疑に対して、中村剛事務総長が、内閣提出法案の附帯決議に対して大臣が所信を述べなかったことは、昭和43年1968年以降で2回ある(2回しかない)ことを答弁しました。

【平成28年2016年4月20日(木)参議院災害対策特別委員会】

 河野防災相が平成28年度熊本地震に対して、報告し、散会しました。

【平成28年2016年4月20日(水)官報】

 「改正地域再生法」が平成28年法律30号として公布されました。

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(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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