【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【速報】イエメンで同胞誘拐 政権交代62日目、初の危機管理

2009年11月17日 01時21分36秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
 民主党政権62日目にして、初の危機管理です。

 時事通信によると、イエメンで、日本人同胞の技術者が誘拐された、と同国当局が明かしました。

 イエメンですから、石油採掘に関する技術者か、技術支援のために派遣されていた技術者かのいずれかだと推測します。

 幸い、イエメンの隣国のサウジアラビアは、わが国と極めて友好的な地域の「顔役」です。まずは今日中に、外務省政務三役が現地に飛ぶことになると思います。人選は日商岩井マンだった吉良州司・外務政務官(大分1区)を軸に調整が進むと思います。

 前日は、直嶋正行・経産相が「それは知らなかった。失礼しました」とTVカメラの前で謝るという「弱さのディスクロージャー」という危機管理ができました。さすがは直さんだと思います。18閣僚の中で、「官僚の使い方が一番上手い」ともされる直さんだから、所管官庁(内閣府)でない経産省でGDPアップの情報がいち早く入ってきた。しかし、朝8時50分ラジオ・テレビ解禁という「政官とマスコミの掟」を知らなかったので、いち早く情報を出してしまった。とはいえ、月曜日の東京市場が世界の週明けを宣言して一早く取引に入るのは午前9時00分ですから、「あんまり差はない」(直嶋談)が結論だと私も思います。とはいえ、次からは気をつけてくださいね、直さん。

 しかし、これを「危機管理の問題」と位置づけた平野博文官房長官の認識はどうしたことかと思うんです。官房長官会見であれだけ記者が問題視した理由は、「政官とマスコミの掟」破りだぞ、とけん制していたのだと思うのですが。このような「ラテ解禁(ラジオ・テレビ解禁)」時刻を守るのは、記者クラブ所属記者の基本中の基本です。これは、記者クラブの問題点だとは思いません。あれだけのグラフを作って、昼のニュースや夕刊に入れるのは大変な苦労。間違った情報を視聴者・読者に流すよりは、ちょっとばかり早く教えてもらってたっていいじゃない。それが記者クラブの功罪の功だと思います。これは私は本気で思っていますよ。
 
 しかし、直嶋大臣が掟を破ってしまったということが問題の肝だと思うんですが、「危機管理」って大袈裟です、官房長官。

 国内外に関わらず、日本人の生命と財産の保護は日本政府の最大の仕事です。まして、おそらくこの日本人技術者は、石油ないし途上国支援というわが日本国の代表として働いていた方であろうと、現時点で何も情報がないのですが、推測しています。

 空気が冷たくなってきましたが、バケツの水を頭からかぶって、この問題の早期解決を図ってください。ガンバレ、鳩山官邸、ガンバレ、外務省政務三役!!


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