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ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

「ミスター消費税」山中貞則の鹿児島5区(現・4区)の後継者・森山裕幹事長「消費税維持に政治生命をかける」

2025年05月19日 18時34分25秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]江藤農相、宮崎信行撮影。

 生まれたときから20年間、毎年自宅兼本社に2日以上税務調査が入り続けていた私ですが、第217回「自公+立、維、国の少数与党国会」を政党ではなく、ザイム真理教と国民とのたたかいだと位置づけてきました。だいたいそういう感じになってきました。ミスター消費税・山中貞則元自民党税調会長の小選挙区の後継者である鹿児島4区(旧5区)の森山裕さんがいつものように、土日に県内で講演。

 報道によると、森山さんは「消費税は、社会保障や地方交付税の財源になっているので、なくしたり、下げたりしたときにどのような影響があるのかしっかり検証しなければならない」「日本は借金をさらに増やしていく国だと国際的に評価されると破綻への道をたどることになる。そういう国にしてはならない」「そのことができるかどうか問われるのが、今回の参議院選挙だ。敗れると大変で、幹事長として自分の政治生命をかけてこの問題に対応したい」「税率引き下げの財源に、赤字国債を出せばいい、という議論があるが、日本は、1182兆円もの国債による借金があり、余裕がない。国際的に資金を調達できなくなれば国が破綻する。財源を伴わない減税の話は慎重でなければならない」「自民党の幹事長として、正直な政治をし、国民に訴えて理解を得たい。間違ってもポピュリズムの政治をしては国はもたず、そのツケはすべて国民にかえっていく。そういうことのない政治をさせてもらいたい」などと語りました。

 「消費税減税はポピュリズムだ」と創設者の枝野幸男さんが語った立憲民主党ですが、旧党を届け出た長妻昭さんは「年金法改正案」(217閣法59号)に対する修正として、基礎年金を3割かさ上げする修正を出した移行。これだと、消費税率は13%に上がり、その上がった3%分は、大旦那の自治労の界隈にはいきません。否決されても「13%へのプログラム」を自公立が決めたことになるので、この修正案を出したら、解党するまで、切り抜き動画で蒸し返されそうです。

【参議院予算委員会 きょう令和7年2025年5月19日(月)】
 集中審議「内外の諸課題」。三重で改選になる、裏金議員の自民党副幹事長は、「総理も私も金融出身」と述べ、関税の国内対策を進めるよう主張しました。このほか、米価、関税、年金に関する質疑が続きました。

【衆議院決算行政監視委員会 同日】
 有権者を愚弄した落下傘を画策した公明党の石井啓一代表を倒した国民民主党の「173万円おじさん」(玉木代表命名)の鈴木義弘さんが委員長です。
 衆議院先議の「令和5年度予算予備費使用総調書」(217承諾1乃至4号)を議題としました。採決では、維新、共産、保守が反対に回る案件が多かったのですが、4案とも承諾されました。本会議に上程。維新の投票行動を調べると、きょねん、おととしとも反対した議案がありました。維新が予備費の採決で反対する傾向があるので、このポストを国民民主党に割り振った思惑が存在したと考えられます。40名の委員会で、国民は委員長と理事だけで、ヒラ委員がいない少数勢力です。

【参・決算委】
 「令和5年度決算承認案」のうち省庁別審査6日目で、文部科学省、農林水産省、国土交通省の番でした。米の公定価格による米価審議会・食糧庁の「食糧管理法」から、現在の「食糧価格安定法」へと転換した立役者の羽田孜元農相の次男、羽田次郎さんが、九州森山派の江藤拓農相に質問。前日の自民党佐賀県連の政治資金パーティーで「私はコメは買ったことはありません、正直。支援者の方々がたくさんコメをくださる。売るほどあります、私の家の食品庫には」と語ったことで問いただしました。天明の大飢饉のきっかけのあくまでも一つだった大噴火した浅間山は現・長野3区(羽田次郎さんは全県区)にありますが、東北信越の苦難の道のりは明治維新を折り返して150年たった現在にも残ります。「米は現金で買う」が日本社会で常識となったことが、私もこの報道で知りましたが、上下左右の分断とは関係なく、それが常識だとSNSで気づいて腰を抜かしそうになっている人も多いと思います。首都圏出身の18歳でも、東京では米を現金で買わなければいけないことに初めて気づいて得体の知れない恐怖にとりつかれている人もいます。

 羽田農政は、「農業の自由は政府でなく国民が買うものだ」という心理に基づいたと推測されますが、現在は「自由より、米を食うことが大事だ」という世論が高まっているのは確実と考えられ、羽田孜首相が所信表明演説で語った「普通の言葉が伝わる政治」の実現はほど遠くなりました。

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