【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

統一地方選、県議・政令市議は4月10日(日)、市・町村・特別区議は4月24日(日) 参院本会議

2010年10月29日 10時28分02秒 | 第176臨時国会(2010年10月)熟議
[画像]10月29日の参院本会議、「統一地方選臨時特例法案」の採決結果、参議院インターネット審議中継

【参院本会議 2010年10月29日(金)】

 内閣提出法案(閣法)で、参院先議となった「統一地方選臨時特例法案(地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案)」が採決されました。法案の全文はPDFファイルで、http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/176/pdf/t031760111760.pdfで読むことができます。

 参院本会議では、「選挙制度」に関する特別委員長の田中直紀さん(民主党)が報告。委員会では、「統一率」の低下や、障害者の期日前投票などが審議され、全会一致で可決し、付帯決議を付けたことを報告しました。そのうえで、参議院本会議場だけにある、「押しボタン式投票システム」で瞬時に採決。

 投票総数 235
 賛成    235
 反対      0

 の賛成多数(全会一致)で可決しました。衆議院に送られます。

 統一地方選臨時特例法案は、2011年3月~5月に任期満了となる首長・議員の選挙を、投票率向上などのためにまとめることができます。

 道府県議会議員選挙
 政令指定都市の市議会議員選挙
 知事選挙
 政令指定都市の市長選挙の「統一地方選前半戦」は、2011年4月10日(日曜日)に、

 市議会議員選挙(政令市をのぞく一般市)と、
 町村議会議員選挙、それと
 東京特別区議会議員選挙
 は4月24日(日曜日)となります。

 なお、選挙を実際に闘う人にとっては、告示日(選挙戦の本番のスタート日)がいつかということの方が大事ですが、

一 都道府県知事の選挙 3月24日(木曜日)
二 指定都市の長の選挙 3月27日(日曜日)
三 都道府県等の議会の議員の選挙 4月1日(金曜日)
四 指定都市以外の市及び特別区の議会の議員及び長の選挙 4月17日(日曜日)
五 町村の議会の議員及び長の選挙 4月19日(火曜日)

 最も多くの人生に関わる「市議会議員選挙」は2011年4月17日(日曜日)告示、出陣となります。いずれにしろ、もう半年切っているわけですね。というか、知事選は3月24日スタートですから、来年の前半国会も忙しい、早めに予算審議を仕上げたい、というところでしょう。

 これから衆議院に送られますが、法案を提出した内閣をつくる民主党、国民新党だけで衆院過半数を超えています。

 ただし、国会、とくに衆議院は、重要議案の審議が来週ストップする可能性があります。これは自民党らが小沢問題に関する証人喚問を確約しないかぎり、補正予算案(きょう提出)の審議に応じない意向を示しているためで、補正予算案、閣法、議員立法(公明党提出の政治資金規正法改正案など)が衆院で審議できない状態になる気配となっています。会期末の12月3日(金)まで、あと5週間ですから、衆院通過、参院で審議(自民党の委員長が多い)、参院で可決、成立となってくるとかなり窮屈になっています。ヒトコト言えば、やはり補正予算案は会期の冒頭に出すべきだったのですが、代表選などのスケジュールを考えればやむを得なかった面もあります。

 ご存じの通り、1月から始まる通常国会は、まずは予算案の審議から始まり、衆院では2月末、参院では3月末までかかりっきりになります。そうなると、統一選を前に、閣法を審議する時間はさほど長くはありません。例えば、労働者派遣法改正案、郵政改革法案、地球温暖化防止法案などを成立させないまま、民主党が統一選に突入するとなると、いくら国政と自治体、地方議会は別物とは言っても、ますます逆風となってきます。

 やはり来週あたりに、岡田克也幹事長が小沢問題で重大な判断をする必要がありそうです。昨日の記者会見では、「ねばり強く、忍耐強く対応する」と語りました。これは一見、のんびり構えているようですが、強い考えで臨む意欲を示したものです。

 なお、国民(有権者、主権者)各位におかれましては、今週から来週にかけて、国会への監視の目をいつもより高めていただきたく存じます。そして、自民党が衆議院で「審議に入らない」という態度を示した場合は、抗議していただきたいと思います。

 都道府県連による温度差はあるでしょうが、民主党では、候補者(予定者)の人数はかなり揃ってきているようです。地方選は、もちろん自分の足腰だけで当選ラインを越えないといけませんが、なるべく順風の中で迎えたいものです。


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