【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【法案】政府、「外為法改正案」を第208回通常国会に追加で提出準備の方針、暗号資産がロシア経済制裁の抜け道になるのを塞ぐねらい

2022年03月28日 23時18分36秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
 政府は開催中の第208回通常国会(6月15日まで)に、「外国為替法及び外国貿易法改正案」を追加で提出するための準備を始めました。

 岸田文雄首相がきょうの参議院決算委員会で与党議員に対して答弁しました。

 ロシアのウクライナ侵略による経済制裁では、暗号資産が入っていないため、戦費として日本からロシアに融通されるおそれがあるため。

 「外為法」(昭和24年法律228号)は、通貨、旅行小切手、証券、貴金属、電磁的方法によって入力されている財産的価値に限っており、ブロックチェーン技術で回すビットコインなど暗号資産は書き込まれていません。ロシアに限らず、暗号資産を資本取引や貿易決済の手段として、法律に明記するのが主眼だろうと考えます。

 政府は、召集2日前に議運委に提出した「提出予定法律案件名・要旨調べ」に書いた58本すべてを今月上旬までに提出。この中で、「提出予定以外の検討中の法案」として「国連安保理決議1267を踏まえた国際テロリストの財産の凍結に関する特別措置法の改正案」を挙げていますが、これは似て非なる、全然別の法案のようです。

 これまで超与党ペースで進む第208回通常国会ですが、財務・金融では「資金決済法改正案」(208閣法47号)の審議も控えているほか、ロシア経済制裁をめぐって関税定率の譲許表に関する議論が必要になるかもしれません。参院選を前に窮屈な日程になりそうです。

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