【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

三四郎なのかな・・・

2016年09月12日 13時38分31秒 | 第48回衆院選(2017年10月10日公示)

 おととい頃からの日経新聞などの報道で、そうかなあと思っていましたが、さきほど民進党代表選挙の投票用紙を見たら、茨城県内の住所に、9月12日(月)必着がしめきりとなっているので、これから出しても間に合わないようで、棄権となりました。

 というと、わざとサボタージュしたように思うでしょうが、この間、「玉木雄一郎」と書こうかな、「岡田克也」と書こうかな、さらには嘘つきなので「小保方蓮舫」と書こうかなと本気で思ってきましたが、もうあまり関心がないまま、「あす必着だったかな?」と見たら、「きょう必着だったからもう間に合わない」というところです。

 異次元の金融緩和から3年半。 

 きょねんの統一地方選では、民進党の中核を担う地方議員が「みなさん、私はアベノミクスで儲かったという人に今まであったことがありません!」との絶叫から始まる演説に、「ああ、ああいうこと言わない方がいいのにな」「類は友を呼ぶだな」と感じました。

 歴史として、書き込みたいのは、異次元の金融緩和から、3年半で、参院選、衆院選とあり、2度目の参院選の後に、根負けたのは無産階級者の方だったということです。これよく考えれば当たり前ですが、世の中こうなんだなと驚いています。分厚い中間層の復活は、暴力革命しかないんでしょうかね。野田佳彦氏、蓮舫氏、近藤洋介氏、手塚仁雄氏らがここまで育ちが悪いとは思わなかったです。

 だいたい「代表選をやる」という発想自体が田舎者ですよね。

 私は異次元の金融緩和が続いている限りは何度解散しても、政権交代できないという考え方。逆に言えば、異次元の金融緩和がソフトランディング等すれば、政権交代できるという考え方。それが何年何月かは分かりませんが、それまで岡田克也ネクスト首相で行けば、衆議院単独過半数は十分可能だと考えていました。

 グローバルマネー資本主義が民主政治と中産階級を根こそぎ押し流す。今回の民進党代表選は、民主主義の無効化を感じさせました。

 あまり多くは言わないですが、このハガキを見て、三四郎のラストを思い出しました。

 インターネット上の「青空文庫」から、三四郎のラストを引用します。

青空文庫から引用はじめ]

三四郎は帰京の当日この招待状を下宿の机の上に見た。時期はすでに過ぎていた。
 野々宮さんは、招待状を引き千切って床の上に捨てた。やがて先生とともにほかの絵の評に取りかかる。与次郎だけが三四郎のそばへ来た。
「どうだ森の女は」
「森の女という題が悪い」
「じゃ、なんとすればよいんだ」
 三四郎はなんとも答えなかった。ただ口の中で迷羊ストレイ・シープ迷羊ストレイ・シープと繰り返した。

[引用おわり]

 これを直せば、

 信行は締め切りの当日この投票用紙を自宅の机の上に見た。時期はすでに過ぎていた。
 「どうだ民進党代表選は?」
 「蓮舫代表というのは悪い」
 「じゃあ、なんとすればよいんだ」
 信行はなんとも答えなかった。ただ口の中で迷羊ストレイ・シープ、迷羊ストレイ・シープと繰り返した。

このエントリー記事の本文は以上です。

(C)2016年、宮崎信行。 



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