[写真]赤坂山王坂方面から見る参議院議員会館裏側、2015年10月、筆者・宮崎信行撮影。
【平成28年2016年3月2日(水)参議院予算委員会】
平成28年度予算案は、ちょうど1か月前の、2月2日(火)に趣旨説明を聞いていましたので、審議2日目になります。
基本的質疑1日目で、今回改選の民主党参議院幹事長、小川敏夫さんの質問からスタート。
基本的質疑2日間の時間配分。
自民党が84分、民主党が95分、公明党が32分、共産党が24分、維新の党・日本元気の会24分、おおさか維新の会24分、日本のこころを大切にする党12分、社民党12分、無所属クラブ12分、新党改革12分が理事会決定で配分されました。2名しかいない会派で12分もらえるのですから、参議院では政党の集約は進みにくくなっています。
小川敏夫さんは、第24回参議院議員通常選挙東京選挙区(改選定数6)の民主党公認候補(予定)者。
花粉症対策。林野特会は2兆円の借金を残して、おととし廃止されました。安倍首相(自民党総裁)は「戦後、杉をどんどん植えていったことから、花粉症が生じた。なんとかできないか研究したい」とし、戦後林野行政の失敗を認めていることを明らかにしました。
●安倍首相「この場には総理大臣として立っているのであって、自民党総裁としてではない」
集団的自衛権の行使について、自民党のホームページでは違憲、政府は合憲と食い違っていることに、安倍首相は「事務処理上の問題だと思う」としながらも、「私はこの場に総理として立っているのであって、総裁として立っているのではない」と答弁しました。
ただ、中谷防衛相は野党時の改憲チーム事務局長で、積極的に答弁しました。
後半国会最大の焦点となる、TPP条約。小型貨物自動車についての関税率などについて、石原TPP相、林経産相、岸田外相、森山農相らの答弁がまるっきり要を得なくなり、政府側から見ると、今後に不安を残しました。
蓮舫・民主党代表代行も、参院選東京選挙区(改選定数6)の民主党公認候補(予定)者です。
2030年に指導的地位にの30%を占めるとする、輝く女性の活躍推進アクションプランにもとづく計画がすでに下方修正され智慧ることをただしました。国家公務員について、安倍首相は「第1次安倍内閣では、30%の目標をとっておらず、今は新規採用を増やしている」という趣旨の答弁をして大風呂敷を畳みました。
蓮舫さんがなぜ保育士が少ないのか問いました。衆では出番が少なかった加藤一億総活躍相が答弁し、「保育免許を持ちながらも働いていない潜在保育士が多いからだ」としました。蓮舫さんが違うと指摘すると、安倍首相が自ら手を挙げて「処遇の問題です」。蓮舫さんは「その通りです」と語りました。
●アベノミクス数字攻め
大塚耕平・民主党政調会長代理は、愛知選挙区(改選定数4)の公認候補(予定)者。
特定秘密保護法および改正国会法にもとづく、政府から参議院情報監視審査会への情報提供について。中村剛参議院事務総長の答弁。委員は11月26日に、内閣衛星情報センターを委員派遣で訪れ、衛星の性能を目で確認しました。警察庁から国際テロリストの情報、法務省から外国の情勢、防衛省から航空機の性能に関する文書の提出を受けて、秘密指定の可否を審査しました。一方、一部委員(民主党)が動議を出し、NSCと警察庁の各々1件の資料提供は、討論のうえ、否決されたので、提供そのものを求めていないとしました。この件はまた改めて、一つの記事を起こそうと考えています。
予算委員会に戻って、大塚さんは、高市総務相と麻生財務相の答弁から、今次税制改正による、法人税の外形標準課税強化で、中小企業の8割が負担増になることを明かしました。
民主党はアベノミクスの政府統計をただす数字攻めだったようです。国会対応の官僚はきついかもしれませんが、3月いっぱいはたえてほしいところです。
自民党が登場したのは午後4時。鶴保庸介自民党参議院政策審議会長は、参院の合区、民泊、中古住宅などを聞きました。
この後、自民党の宮澤洋一税調会長が登場しました。与党時の自民党で税調会長が国会で話すのは異例ですが、税制そのものの質問はありませんでした。ただ、国際金融情勢について「リーマンショック前に似ている」と語り、消費税に関する総理の選択肢を増やした気配でした。
【同日 衆議院】
審議は無かったです。
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(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki
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