【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

菅副総理、仙谷行政刷新相の事務秘書官に財務官僚

2009年09月29日 15時33分25秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 日経によると、菅副総理・国家戦略相と仙谷行政刷新会議担当相の事務秘書官に財務省キャリアが就くようです。ちなみに大臣の「事務秘書官」とは、事務というより「政策(法案)スタッフ」であり、他府省への出向の場合は、「本省との連絡役」という意味合いがあります。菅副総理、仙谷大臣がうまく使いこなせれば何ら問題ありませんが、場合によっては、財務省に飲み込まれる可能性もあります。

 単年度予算の財務省
 長期計画の国家戦略室
 ムダづかい洗い出しの行政刷新会議

 財務省としては、戦略室と刷新会議を骨抜きにしたいのか、それとも財務省の出城にしたいのか。いずれにしろ、財務省の手綱を握って、パワーを利用することが必要です。政治家が手綱を握るのか、それとも財務省の骨抜きにされるのか。現時点では、五分五分だと思いますが、民主党政権の真価が問われます。

 付け加えれば、日本郵政に2人いる代表取締役の1人、高木祥吉副社長も財務官僚(元金融庁長官)です。西川社長(代表取締役)の更迭を鳩山総理が公言する中、日本郵政も財務省主導になるかもしれません。

 私は財務官僚は能吏だ、すぐれた官僚だと思いますが、それを政治家が使いこなすというのが、民主党政権の1丁目1番地です。

 菅大臣、仙谷大臣には死ぬ気で闘って欲しいと思います。

 ところで行政刷新会議の事務局長には構想日本代表の加藤秀樹さんが就任しました。他の候補が見つからないほどの最適任者だと思います。一部で加藤さんが自民党の河野太郎チームの事業仕分けにも関わっていたことを問題視する人もいるようですが、あくまでも事業仕分けの技術者としてはこの人しかあり得ません。加藤さんも元財務官僚ですが、私はこういった歴史の転換点に財務官僚が重宝されることはさほど違和感がありません。

 くどいですが、政治家が手綱を握れるかが、すべてです。

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 財務省は28日、主計局の高田英樹主計官補佐を同日付で内閣府秘書室に異動させた。国家戦略室のスタッフに就任する見通し。高田氏は英財務省へ出向し、予算編成に携わった経験を持つ。英国をモデルに政治主導への転換を目指す菅直人副総理・国家戦略担当相を支える役割を担う。

 菅国家戦略相の事務秘書官には主税局の大矢俊雄参事官が就任。主計局の松浦克巳参事官も仙谷由人行政刷新担当相付の内閣府参事官に異動。仙谷氏の事務秘書官になる見通しだ。「脱官僚主導」の予算制度改革のカギを握る国家戦略室と行政刷新会議の双方の担当相の秘書官を霞が関の「象徴」ともいえる財務省職員が務める形になる。(00:28)



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