【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【当初予算案組み直し】極めて異例の組み直しを首相が提案し与野党6党首会談で能登半島・奥能登地震の政治休戦に合意、政治改革国会を含んだ政局は不透明に

2024年01月05日 17時03分58秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
初投稿は17時04分で、出席者のぶら下がりの内容などを加筆して17時47分に更新しました。

[写真]与野党6党首、左上から時計周りに、自民党の岸田文雄総裁(2022年6月)、公明党の山口那津男代表(2021年7月)、立憲民主党の泉健太代表(2023年1月)、維新の会の馬場伸幸代表(同)、共産党の志位和夫委員長(2022年5月)、国民民主党の玉木雄一郎代表(2020年12月)=宮崎信行が都内(国会内含む)で撮影。

 党首会談が開かれました。

 岸田文雄首相は、先月22日(金)に波静かに閣議決定した「令和6年度予算案」を組み直すことを表明しました。報道では、これに先立ち官邸で財務大臣に「変更の案を早急に取りまとめ与党と連携しつつ変更の閣議決定に向けた手続きを進めてほしい」と指示。立憲民主党は「予備費歳出のきょうの決定と補正予算案の編成」を提案するペーパーを準備して会談にのぞみました。

 「組み直し」の概算要求と査定は一部省庁間だけの予備費増額にとどまると考えられます。歳入は「見積もり」に過ぎず「見合い」の金額となるでしょう。地方自治体財政には「同時補正」というやり方もありますが、国の場合は閣議決定のやり直しになると考えられます。これまでに自民の官邸・国対は国会法が義務付けた今月の第213回通常国会の「召集日」と予算案提出日に言及していません。が、いったん奥能登地震の政治休戦で一致した野党が2月の予算委員会で勢いを取り戻すことも予想されます。東京地検特捜部による安倍派・二階派・柿沢未途事務所の捜査と世論も与党内外の方向感が見づらくなりました。

 ◇

 自民党の岸田文雄総裁らはきょう令和6年2024年1月5日(金)午後3時ごろから国会内常任委員室で党首会談を開き、能登半島・奥能登地震での協力を要請しました。当ニュースサイトの調べでは、国会内常任委員長室で一堂に会した与野党党首会談は、2012年10月以来13年ぶり。その2か月後に政権交代となり、政権が追い込まれた証拠ともいえますが、今は「政治休戦」を好意的に解釈します。

 党首会談で、野党側は「空路を利用すべきだ」「やや広域に旅館を活用すべきだ」「激甚災害法を早期に決定すべきだ」と提案。志賀原発などでは共産と国民から意見が出ました。

 記者団から「首相と泉さんが2人になった時間帯があった」との指摘を受けた泉さんは「道路の規制のことと仮説トイレが届いたとしてもすぐに汲み取りをしなければならないのでそういった態勢まで整えてください」「対応したい」という会話をしたと、説明しました。

 立憲と国民はX(旧ツイッター)で要望を募りました。


[写真]与野党党首会談の後、民主党控室で自らブリーフィングする野田佳彦首相、2012年10月、宮崎信行撮影。

 当サイトはアタマ撮りにも参加しました。が、輿石東幹事長が首相より2分遅れる失態をおかしたうえ異例の野田首相本人がブリーフィングするなど党内は混乱していました。今は、党内の官邸と派閥が相互に無関心の様相です。

 2020年10月の立憲民主党結党以来、同党代表が与野党党首会談にのぞむのは初めて。2020年3月4日の常任委員長室でのコロナ禍の会談は安倍晋三首相と枝野幸男代表ら各党リレー会談方式。2016年4月の熊本地震では官邸内で安倍晋三首相と岡田克也代表ら各党党首のリレー会談でした。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。 
このニュースサイトは以下のウェブサイトを活用しています。
Ⓒ2024年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿