【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【公選法】要介護4の人(1選挙区2000人)も、「5」と同じく郵便投票ができるよう議員立法で公選法改正案提出も、総務省研究会の最終とりまとめ受けて

2017年08月22日 11時05分45秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ


 郵便投票を、今までの要介護度5の人だけでなく、要介護度4の人にも認める、「公職選挙法改正案」を検討する機運が出てきたようです。

 平成29年6月13日(火)、総務省の「投票環境の向上方策等に関する研究会 報告(高齢者の投票環境の向上について)」で打ち出されました。

 この中で、要介護度4の人は「郵便投票ができるようにすることに異議無し」となりました。

 一方、要介護度3の人は「寝たきりの人と寝たきりでない人がいるが、何らかの形で郵便投票の対象とする方向性で一歩踏み出したい」という表現をしました。

 具体的な数字を出して恐縮ですが、総理大臣をつくる、衆院選(小選挙区比例代表並立制、単記2枚式)の、1枚目、小選挙区。一つあたりでは、要介護度5の有権者が2000人、要介護度4の有権者が2500人、要介護度3の有権者が2500人となります。「4」と「3」をいっぺんに認めると、5000人となり、大勢に影響してくるかもしれません。2500人ということになれば、組織の強い政党でも、1000票は無理でしょう。投票所を減らす自治体の経費節減策と、権利をしっかり守る、ということならば、まずは、要介護度5に加えて、要介護度4の人を加えた、合計4500人程度に認める、という、研究会報告は妥当に思えます。

 ただ、総務大臣は、閣法として提出する意向は持っておらず、今後、各党各会派が、議員立法として、検討していくことになります。他の改正などともあわせての検討になるかもしれません。来年の平成30年2018年の通常国会で審議されるのではないか、とのスケジュール感のように、私は推測します。公選法の場合は、仮に、成立した場合、施行は早い傾向があります。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

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【何歳から?】競馬・競輪・競艇・オートレースは「20歳未満買えない」という現状を維持する改正法案提出へ

2017年08月22日 07時52分10秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 競馬・競輪・競艇・オートレースの公営4競技の、馬券・車券・舟券は、20歳以上から購入したり譲渡したりできる、と定める法案が第194回臨時国会(2017年9月)に提出される運びとなりました。

 「競馬法・自転車競技法・モーターボート競走法・小型自動車競走法を改正する法律案」というようなタイトルだと思われます。

 話はいったん変わりますが、この記事の投稿前日は、お盆休み明けの月曜日でしたが、臨時国会の見通しを調べる人が多かったように見受けられました。同日告示された民進党代表選は、ニュースアグリゲーターなどでのアクセスランキングが低く世間は冷淡でした。永田町・霞が関関係者はしっかりお盆休みをとれた平成29年だったようで、秋の臨時国会の準備が始まったようです。概算要求関係の前触れ報道もこの時期増えています。

 話は戻って、今回の改正法案は、昨夏の「有権者を18歳以上とする改正公職選挙法」に続いて、「成人年齢を18歳以上とする民法」の改正法案が、近々提出されることが確定的になったから。

 今の法律で「未成年(は買えない)」となっていますが、それを「20歳未満(は買えない)」と書き換えます。なので、これからも、「18歳と19歳は買えない、20歳から買える」、ということは変わらないことになります。

 それぞれの根拠法の条文を調べてみました。

 「競馬法」はその第28条で「勝馬投票券」
 「自転車競技法」はその第9条で、「車券」
 「モーターボート競走法」はその第12条で、「舟券」
 「小型自動車競走法」はその第13条で、「勝車投票券」

 は、各々、購入したり、譲り渡したりできない、ということを定めています。以前は、学生は買えないという条項がありましたが、現在は、20歳以上の学生は買えます。

 これらの法律は「六法全書」(有斐閣)6500ページに掲載されていないんですね。刑法の特別法である組織犯罪処罰法は載っていますが、刑法の特例賭博である、これらの4法律は、行政法の分野ということもあり、載っていないのでしょう。ただ、国・自治体が人の身体を拘束できる法律と、公共団体が人の財産を吸収できる法律。実際には、その後の公会計に与える影響などを考えると、目に見える世界の裏側の法律もしっかりおさえたいところのように、私には感じられます。

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